陋巷に在り10―命の巻―(新潮文庫)
著者 酒見賢一
尼山の祠に奉納する舞の舞手に選ばれた尼山顔氏の長の末娘顔徴在。激しく降りしきる雷雨の中、無我の境地で舞い続ける徴在に、激しい光が下り立った。彼女を包み込んだ尼山の神。その...
陋巷に在り10―命の巻―(新潮文庫)
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商品説明
尼山の祠に奉納する舞の舞手に選ばれた尼山顔氏の長の末娘顔徴在。激しく降りしきる雷雨の中、無我の境地で舞い続ける徴在に、激しい光が下り立った。彼女を包み込んだ尼山の神。その神が彼女に告げたのは、一生一人であることを運命づけられた彼女が、「三年後、子を生むことになる」という驚くべき「命」だった……。孔子出生の秘密がいよいよ明らかになる、空前絶後の第10巻。
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どのような伏線なのか
2009/05/24 20:50
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:萬寿生 - この投稿者のレビュー一覧を見る
半分は孔子の母の顔氏の話になる。残り半分の半分が、それぞれ冉伯牛の寄生虫病の治療の話と孔子と處父との成城の破毀をめぐる政争の話である。これまでと違い表立った呪術同士の闘争はない。嵐の前の凪の状態か、残り三巻の伏線になるのであろうか。残り三巻のみでは、この物語は孔子の魯の国からの追放と遍歴の旅の始まりで終わってしまいそうだが。
古代人の病気や神霊にたいする認識や感情にたいする民族学的あるいは文化人類学的な著者の蘊蓄が面白い。
謎のヒロイン・徴在の物語
2004/02/08 07:22
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Okawa@風の十二方位 - この投稿者のレビュー一覧を見る
これまで謎のヒロインだった徴在の登場です。子蓉との戦いで壮烈な死をとげた顔穆、その穆との悲恋のストーリーも明らかに。そして孔子の誕生秘話へと話は繋がっていきます。孔子が何故神話の時代から人々を解放する役割を担わされたのか、神話の時代の礼から文明の時代の礼へ転換を成し遂げた運命は、実は皮肉にも徴在という古の巫女によって蒔かれたのです。
医ゲイの相変わらずの傲慢ぶりもおかしい第十巻、物語はいよいよその始まりの秘密へと進んでいきます!