百年続くには理由がある。
2016/10/28 01:27
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投稿者:mistta - この投稿者のレビュー一覧を見る
それが本書を読んだ感想。
伝統を守りつつ、変革すべきは変革する。
柔軟さや進取性を感じる。
百年続くには理由がある。
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百年以上継続している老舗といわれる会社のこと、
日本の文化、企業の成り立つがよくわかりました。
こんなに古くから番場っている企業から学べることは、多い。
とても良い本でした
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帝国データバンクのデータを基に、老舗大国・日本の老舗企業(創業百年以上)を纏めたもの。社是・社訓に共通する、かきくけこ(感謝、勤勉、工夫、倹約、貢献)の精神はなるほどと思う。第4章、老舗企業の財務を分析するの箇所で、老舗企業は売上高経常利益率が企業平均に比較して高い(老舗企業=2.04%、全企業平均=1.90%)となっている。保有株式、土地、建物等の資産を活用した営業外収益が強みというのが面白い。総資本回転率が低かったりするのにも納得。
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「存続が目的」
こう聞くと、それはどうなの?という思いもしなくもなかったが、紹介された金属会社の社長の「いい時代悪い時代があった。しかし、一人一人はしっかり走った。次へ託すという気持ちが強かった」という言葉に触れ、その重みを感じるとともに少し理解できたような気がした。
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日本は100年以上の老舗が約二万社がある。業歴が長ければ安全だというと、不景気になっても資産を切り崩しながらやり過ごして、好景気再来を待てるだけの体力があるから、業歴が短い企業より仕事を確保しやすいです。本書は12社が例として老舗の財務を分析します。それは、これらの老舗企業は大一次世界大戦や関東大震災、昭和恐慌、第二次世界大戦、石油ショックなどいくつかの戦争や天災経済危機などを乗り越えて現在まで存続してきたことになる。
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創業から100年を経過した企業にスポットをあてて、その家訓や社是、歴史や台所事情などを分析し、老舗の強さを分析。
いろいろなことに応用できそうなエピソードが入ってます(福)
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この本の特徴は帝国データバンクの編集と言うことで、さまざまな角度のデータがあると言うこと。老舗と言われる企業が大切にしていることや、漢字1文字であらわすと何になるか、、など、興味深いアンケートもあります。老舗の弱点なども見えてきます。
本の中にも過去を振り返るのは検証にしかならない、、、と言うような言葉があり、未来志向だからこそ老舗でいられるのだろうと確信しました。「老舗の挑戦」という言葉を聞くこともありまり、珍しいことのように取り上げられますが、それが当たり前とならないのでしょう。いずれにしても、100年に1度の経済危機も、その歴史の中での危機から比べたら、たいしたことがないのかもしれないけど、唯一経験していないことは、過去になかったこのスピード時代。だからこそ、早い決断をしないと老舗といえども倒産は免れない時代になったと言うことだと感じました。
100年以上続く企業は2万社あると言われています。この本には時代別のデータの詳細はありませんでしたが、別のデータによると
奈良時代創業 6社
平安時代創業 10社
鎌倉時代創業 5社
室町時代創業 44社
安土桃山創業 65社
江戸前期創業 364社
江戸中期創業 675社
米五は、江戸後期に味噌屋を手掛けましたが、その前は米屋。その米屋の創業は江戸前期と言うことで、古さでは3~400番目くらいだろうか。味噌屋の創業から見ても概ね2000番目くらいに古いということになります。なかなか古くからやっているものですね。
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軽い気持ちで読みました。(本当は真剣に、歴史の重みを噛み締めながら読むべきなのでしょうが)
日本は100年以上続く「長寿企業」が約2万社ある「長寿企業大国」だそうです。清酒、醤油、味噌、酢など「発酵技術」をベ-スにした企業が多いのも特徴とのことです。「処世訓」としても良いことが沢山書いてあります。「継続的発展」を意識した企業経営、街造り等々の在り方が書かれており、「就活中の学生」さんも参考になるのではないかと感じましたので、一読をお勧め致します。「キ-ワ-ド」がちりばめられておりますので、記憶しやすくなっております。
by Dr. 村田 杏坪
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震災•戦災を乗り越えた老舗についての本。
この本を読むまでは「老舗=堅い」というイメージだったが、確かにそういう面もあるが「老舗=変化の連続」と思うようになった。
老舗には長年商売を続けてきただけあって、経営の原理原則を体現しているのだなと感じだ。
この本では企業についてしか書かれていないが、伝統校と言われるような学校にも同じようなことが言えると思う。
具体的な事例が豊富に載っているので、イメージしやすかった。
第一章 戦災、震災、恐慌を生き抜いた老舗の社是、社訓
第二章 老舗とは何か
第三章 老舗は一日にして成らず—12社の肖像
第四章 老舗の事務を分析する
第五章 老舗が倒れるとき
第六章 変わる老舗、新しい老舗
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帝国データバンク史料館・産業調査部編「百年続く企業の条件 老舗は変化を恐れない」朝日新書(2009)
* 老舗が生き残る為に必要なものは信頼と進取の気性。
* 老舗から出てくる「常に時代を追いかけ、全社員が自己成長をする風土を持ち続ける」といった声を見ていると『川の流れは同じだが、流れている水はいつも違う』という印象を強く受ける。そこが、普遍的な企業存続の秘訣なのだろう
* 家訓・社是・社訓の「カキクケコ」 カ=感謝、キ=勤勉、ク=工夫、ケ=倹約、コ=貢献
* 老舗企業平均では、営業利益よりも経常利益の方が多く、営業外利益が+になっている企業が多いことに気がつく。この要因として、営業利息が支払利益を上回っているような金融収支が良好な状態。保有株式が多く、受取配当金などを多額に受け取っている状態、駐車場収入や家賃収入などを雑収入として営業外収益に計上している状態。
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日経新聞の連載200年企業に刺激されて発行されたのか、老舗企業の分析を行った本。単に日経新聞の二番煎じではなく、帝国データバンクらしく、多数の企業の統計など数値データに基づいた分析が特長。財務データによる分析もある。老舗の「家訓」を集めて分類・分析している部分も興味深い。
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「創業者の親族が後継者となるケースが多い日本。後継者が帝王学を事前に身につけていればよいが、能力不足による社員からの反発、業界内での不評などを克服できなければ、やがて倒産へのひきがねともなりかねない」
老舗企業の「よさ」と「リスク」が分かりやすく書かれた一冊。
老舗企業につく「イメージ」をアンケートや財務諸表上ではどうかという実際の数値に基づいて書かれている点が◎。
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[ 内容 ]
世界に冠たる老舗大国の強みは、老舗の「ベンチャー精神」にあった!
誰よりも企業を見続けてきた目利き集団が、財務、歴史、社訓など、あらゆる角度から徹底分析。
経営者へのインタビューと最強のデータベースから、不況、震災、戦災を生き抜く企業の秘密を解き明かす。
老舗研究の決定版。
[ 目次 ]
第1章 戦災、震災、恐慌を生き抜いた老舗の社是、社訓
第2章 老舗とは何か
第3章 老舗は一日にして成らず―12社の肖像
第4章 老舗の財務を分析する
第5章 老舗が倒れるとき
第6章 変わる老舗、新しい老舗
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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良くも悪くも典型的なベストプラクティス、事例分析本の一種です。「無難」の一言。調査100年の知見や蓄積されたデータが満載、というわけでもありませんので、過度の期待は禁物です。
良いところは、多少データがついているところです。バックデータは有効回答数百件の老舗に対するアンケートです。全国何千社にもアクセスできるのはやはり帝国データバンクならではでしょうし、数百社の回答も、少ないように見えてもバカにはできません。
一方で、老舗の老舗たる所以に深く切り込めるだけの仮説や分析があるとも思えません。想像通りの問いと答えの域を出ていません。
老舗の強みや生き残る要因はある程度仮説が立って当たり前で、それが実際どのくらい利いているかが特定のデータセットで検証できたとか、意外と思い付かないこういう要因が見つかった、というのが欲しいです。本書の場合、バックデータ自体や老舗の生の声は貴重なのだけれど、集計、分析、考察は期待はずれで、新書作成の予算枠に合わせて仕事をしたのかなぁ、という印象です。
天下の帝国データバンクが社名を刻んで書籍にするのですから、プロとしてのもっと深い分析を期待したい、というのが本書にある「老舗に対する厳しい目線」というものではないかと。
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帝国データバンクの著作だけあって、分析の軸が多岐にわたり、読み応えがあった。
まとめとなりそうな文章を引用へ記載する。