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墓場鬼太郎(6) 貸本まんが復刻版
著者 著者:水木 しげる
日本に妖怪ブームを巻き起こした『ゲゲゲの鬼太郎』。その原点というべき貸本時代の名作『墓場鬼太郎』シリーズが堂々完結。「怪奇オリンピック」と「ないしょの話」の2本をカラーペ...
墓場鬼太郎(6) 貸本まんが復刻版
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墓場鬼太郎 6 (角川文庫 貸本まんが復刻版)
商品説明
日本に妖怪ブームを巻き起こした『ゲゲゲの鬼太郎』。その原点というべき貸本時代の名作『墓場鬼太郎』シリーズが堂々完結。「怪奇オリンピック」と「ないしょの話」の2本をカラーページもそのままに完全収録。
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自由奔放な鬼太郎でした。
2015/12/30 20:30
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
本巻も1話完結。2話とも「不老不死」が大きなテーマでした。
第1話では鬼太郎は「あの世保険」の販売員として水木先生宅を訪ね勧誘。加入特典としての「怪奇オリンピック」に参加したために、先生は死を迎えるという衝撃の展開。ここで「人生はただくって死ぬるだけのもの」と先生の死生観が語られています。
第2話は、10万年の命を手に入れるために鯨神を探す愚かな人間の物語でした。ところで、鬼太郎は「ただ人間の分からんことを霊知(霊の力で知る)するだけ」と自らの能力を吐露しています。様々な超人的な能力を持つ「ゲゲゲの鬼太郎」とは別人のようです。
さて、これにて墓場鬼太郎シリーズは完結。恋もするし煙草も吸う、時には他の妖怪を騙したり金儲けもする。何の縛りもない自由奔放な鬼太郎像が印象的でした。こののち、鬼太郎は「正義」の味方として大ブレイクしますが、先生の世界観を何の制約もなく自由に表現できたこの時期の方が、不遇で貧乏であっても先生は楽しかったのではないでしょうか。
調布市の誇りだった水木先生のご逝去は、やはり寂しいものがあります。今回墓場鬼太郎シリーズを一気読みしました。ISをはじめとして人間のエゴが剥き出しとなる不安な時代になりましたが、人間の愚かな欲望を冷めた目で見ていた水木先生の作品を、もっと見たかったと思います。ご冥福をお祈りします。