読割 50
電子書籍
老人喰い ――高齢者を狙う詐欺の正体
著者 鈴木大介
オレオレ詐欺、騙り調査、やられ名簿……。平均2000万円の預金を貯め込んだ高齢者を狙う詐欺「老人喰い」が、いま急速に進化している。高齢者を騙すために合理化された組織をつく...
老人喰い ――高齢者を狙う詐欺の正体
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
老人喰い 高齢者を狙う詐欺の正体 (ちくま新書)
商品説明
オレオレ詐欺、騙り調査、やられ名簿……。平均2000万円の預金を貯め込んだ高齢者を狙う詐欺「老人喰い」が、いま急速に進化している。高齢者を騙すために合理化された組織をつくり、身元を徹底的に調べあげ、高いモチベーションで詐欺を行う若者たち。彼らは、どのような手口で高齢者を騙しているのか。どのような若者たちが、どのような心理で行っているのか。裏稼業で生きる若者たちに迫ることから、階層化社会となった日本の抱える問題をあぶりだす。
関連キーワード
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
老人食い 高齢者を狙う詐欺の正体
2015/11/04 08:29
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:どらえもん - この投稿者のレビュー一覧を見る
オレオレ詐欺や振り込み詐欺、老人を狙う詐欺グループは、完全な会社組織で運営されており、しかし、お互いの関係はもたない。只管、過去に騙された老人の名簿を頼りに劇場を運営していく。ひもがつかないように、一切の身分がわかるものは持たないなど、捕まった時の場合を、危機管理としてとらえている。詳しくルポしてある。
紙の本
もう手遅れ?
2015/10/25 00:33
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:アストンマーチン - この投稿者のレビュー一覧を見る
老人をターゲットにした詐欺、犯罪はこれでは永久になくならない。犯罪者の準備や組織は強力無比であるのに対し、被害者は弱者で手の打ちようがない。老人は増えるばかりだし対策はもう不可能なのか。
紙の本
自業自得、因果応報なのか?
2019/05/02 14:43
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:とも - この投稿者のレビュー一覧を見る
NHKで放送された「ドラマ詐欺の子」の基となり、著者が取材協力した番組である。
「老人喰い」・・・なんと衝撃的なタイトルだろう。とはいえ、食い物としている輩が居ることは確かである。
騙す方が悪いのか・・・詐欺である以上、騙す方が悪い・・・全くではある。
しかしそこに至るまでの周到な準備は、まるで企業の様にも窺える。
電話を掛ける「かけ子」、現金を受けとる「うけ子」などなど、チームワークと役割分担は単に捕まらないためだけでない。寧ろ、作業効率や同僚との競争のため、搾取という目的のためにはノルマを課し、収益力を向上させるためにあるように思った。今でも同じような事がされているのかどうかは不明だが、保険の営業や銀行の融資の競争と似ている。
違うのは「犯罪」であることと、分業故に本体(文中に出てくるオーナー)まで捕まるような事は難しい。
個人情報が人から人へというのは今は昔である。情報はネットワークを介し人の手へと渡る。悪意のあるなしに関わらず、個人情報が漏れたとき「悪用された形跡はない」と他人事のようにいう。
しかしこれらの情報が集約され、紐付けされているとしたらどうだろうか?
話は戻るが、これを生業としている人達は、身内が同じように搾取されたらどう思うのだろう?搾取される方が悪い?信じた方が悪い?
因果応報という言葉がある。いつかは自分に還る。他人を騙し搾取した金など身に付くはずもない。必ずいつかは報いをうけるのだ。
如何に犯罪者が犯罪という意識を棄て、洗脳されて行くのか。何故その様な事になるのか?答えは至って簡単で、報酬(金だけに非ず)があるからである。即ち「歓び」でもある。目の前に成功者(いわばチームリーダー)が居れば、それに対しての憧れが芽吹くのも無理はない。
それを見た搾取者たちは「カッコイイ」と思うのだ。
用意周到された問答集(スクリプト)と、名簿という情報源。これらはまるで訪問販売や電話勧誘のやり方を模倣する。
挙げ句、参加するものたちに「如何に高齢者から金を巻き上げるか?」を自然と考えさせ、タンス預金を奪う方法を模索する。最近この手の事件がマスコミを賑わせているが、書いてあることと近いやり方なのはただの偶然であろうか?
最近では拠点を海外に移し、日本に向けての同様の犯罪が増えているようだ。今はインターネットさえ繋がれば、どこでも可能なビジネスだとも言える。しかし一方で同業者が増え、優秀な人材の引抜き合いもあるようで、実際のところ「人を育てる難しさ」も窺える。
いわゆる反社会の人間がプレイヤーを派遣し、金を稼がせる。資金繰りには困らないという。
如何にして『老人喰い』を無くせるか。
最後に著者は、若い人に「与え育てること」と締めくくる。
本著が刊行された2015年から数年が経ち、働き方改革や総活躍社会といわれ、年号も平成から令和へと変わった。この新しい時代に、金のある人々が将来を未来を背負う若い人に投資をし、育てることに真剣に向き合うべきではないかと思うのだ。
紙の本
自分だけはひっかからないと信じる勿れ
2022/02/17 09:29
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:amisha - この投稿者のレビュー一覧を見る
Netflixで公開中のドラマ「SCAMS」と併読。
非常にわかりやすい。ドラマもほぼ原作通りのようだ。これを知っても、まだひっかかる人は絶えないだろうなという感想。知人がそれに近い目に遭っていることに気づいて手に取った一冊。
紙の本
特殊詐欺から日本の世代間格差を考える
2015/08/31 17:08
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オオトリさま - この投稿者のレビュー一覧を見る
もちろん、特殊詐欺は犯罪です。
もちろん、特殊詐欺は悪い。
しかし、なぜ若者が特殊詐欺に取り込まれてしまうのか?
その部分を抜きにして金融機関の窓口でさまざまな注意喚起をしたり、警察が色々な方法でアナウンスしても徒労に終わる。
たった数年で進化し、システムが発達した犯罪。特殊詐欺。
その問題点から日本の世代間格差の問題が見えてくる。