商品説明
孤狼の心を胸に秘め、男は還ってきた――かつて政争に敗れた柏木靫負(ゆきえ)が、高名な茶人となって国に還ってきた。家督を養子に譲り、山中の庵で隠遁生活を送る。今日も山月庵に客を招く。妻の死の真実を知るために。 『陽炎の門』『紫匂う』につづく、講談社オリジナル「黒島藩シリーズ」待望の第3弾。凜とした筆が冴え渡る、直木賞作家の真骨頂! 葉室麟、作家生活10周年記念作品!!
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紙の本
力量発揮
2015/10/18 11:47
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投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
60歳を超えて直木賞を獲った人だけに、さすがの力量である。新田開発をモチーフにした作品が多く、また、中には「峠しぐれ」のように、やや荒唐無稽なものもあるが、それだけ守備範囲が広いのだろう。本作は、千利休の流れをくむ茶人を主人公に、静かな清掃を描いており、これまた守備範囲の広さといおうか、時代物の中でも趣向の違った小説に仕上げている。読み応え十分。