ご主人様は山猫姫3 辺境新米英雄編
どういう訳か侘瑠徒の王ということになってしまった晴凛。晴凛を婿にするというミーネの策略(?)もあり、シャン族の族長イシルに挨拶に行くことに。折しも、シムールは全ての部族の...
ご主人様は山猫姫3 辺境新米英雄編
商品説明
どういう訳か侘瑠徒の王ということになってしまった晴凛。晴凛を婿にするというミーネの策略(?)もあり、シャン族の族長イシルに挨拶に行くことに。折しも、シムールは全ての部族の長が集まる大族長会議の真っ最中。そこで、ミーネは晴凛を婿にすると宣言する。それに反応したのはタッケイ族の族長スンタタだった。スンタタは娶るならシャールにしろと言う。かくして晴凛を巡り女の戦いが勃発。ミーネとシャールはどちらが嫁にふさわしいか料理勝負をすることに。「晴凛はわしのもの」「晴凛様はわたしのもの」と火花を散らす二人の戦いの行方は!?
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
ボトムアップの戦記もの
2009/11/07 00:10
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
二正面作戦回避のため、シムールを味方に取り込みに大族長会議に乗り込んだ泉野晴凛だったが、ミーネ姫の秘策のせいで彼の嫁を決めるための料理決戦が勃発してしまう。普段は料理なんてしなさそうな二人が、晴凛のために一生懸命に創作料理を研究するのだが、その描写がかなり細かい。作者による料理のルーツ話も作品中に織り込まれ、架空戦記なのに歴史小説みたいな構成になっている部分もある。
一方、帝国側では、前線に物資を調達するための現金輸送任務に、晴凛の兄である光凛が抜擢され一苦労する。帝国サイドでは官僚組織の腐敗っぷりが問題で、平時の官僚機構は有事に対応する柔軟性が無く、軍隊の足を引っ張ると言いたいらしい。
振り上げてはみたものの、落とし所のない拳の始末に困るシムールと、前線を遠くに見て危機感の薄い帝国の、無名の師の行方を、国家同士というよりは、国家を構成する人々の動きや考え方の側面から描くことに軸足を置いている様だ。別の言い方をすると、紀伝体の架空戦記ものなのかも知れない。
ただ、巻頭の挿絵と内容に若干の齟齬があるのはいただけないけれど。