F 落第生
著者 著者:鷺沢 萠
ポジティヴに生きることだけが、決して正しい生き方じゃない。後悔したって、前向きじゃなくたって、少しずつでも歩くことさえ止めなければ、大丈夫。恋において、友情において、仕事...
F 落第生
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商品説明
ポジティヴに生きることだけが、決して正しい生き方じゃない。後悔したって、前向きじゃなくたって、少しずつでも歩くことさえ止めなければ、大丈夫。恋において、友情において、仕事において――。人生のなかで何かに「落第」してしまった女の子たちへ贈る、短編集。「シコちゃんの夏休み」「 最後の一枚」「 忘れられなくて」「 ショートカット」「 家並みのむこうにある空」「 岸辺の駅」「 重たい色のコートを脱いで」の7篇を収める。
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短編小説なら、コレを是非
2001/10/30 11:50
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投稿者:3307 - この投稿者のレビュー一覧を見る
短編集はこうでなくっちゃ。通勤本にはまたとない一冊でしょう。まず、物理的に軽い。そのおかげで、長時間電車の中で立ったまま読む羽目になってもちっとも苦になりません。また、解説まで含めても204ページの親切設計なので、じっくり味わっても胃もたれしません。
魅力的な短編が集まっているからこそお薦めしたいのですが、中でも巻頭のシコちゃんの夏休み」は、強くお薦めします。けなげで、理不尽で、やきもきして読んでいくうちに、すとんと、着地点へと導かれます。この短編のみのために、本書を手にとっても損はないでしょう。現に私は、後悔していませんし。
もの凄く頑張っているのに、なんだか上手くいかない人にも、ちょっと疲れてしまった人にも、本は好きだけど読書時間を作るくらいなら眠りたい人にも、お薦めしたい良作です。
いろいろな生き方がある
2003/11/10 21:23
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オクヤマメグミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本棚の整理をしていたら出てきたので読み返してみた。
まずはタイトルに惹かれてしまう短編集。
「F」とは「落第」を意味するそうだ。すなわち上の級へは進めないという事。この本には何人もの「人生の落伍者」が登場する。
端から見れば、常識的な人生を少し外れているかもしれないが、果たして皆が皆「落伍者」なのだろうか。
とことん落ちこぼれているわけでもない。確かに前進とは言い難いかもしれないけれども、日々に埋もれないように進もうとはしている。
あとがきにあった著者の「常に前を見ることが正しいとは思わない。」
「気の済むまで後悔して、ちょっとずつでも歩みを止めなければいい。」
という言葉に勇気付けられた。
人の速度はいろいろだ。
それを成績でひとくくりにするのはどうだろう?
落第は現在を見つめなおす期間かもしれない、そんなことを考えた。
人生に落第したっていいじゃない
2002/07/26 16:20
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投稿者:Bo Peep - この投稿者のレビュー一覧を見る
裏表紙のあらすじに、なんとなくピンときたので手にしました。タイトルにもなっている「F」とは、「優・良・可・不可」という成績での「不可」のことで、即ち、落第を意味するものだそうです。
本書には、恋、友情、仕事などなど、人生において何かに落第してしまった女性たちのお話が7編収録されています。共感できる部分がたくさんあり、切ない気持ちになった反面、自分だけじゃないんだと安堵したりもしました。少しずつ行けばいいさと、笑いながら肩をぽんと叩かれたような気分です。頑張りすぎて疲れている女性に薦めたくなる本です。