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魔法科高校の劣等生(13) スティープルチェース編
著者 著者:佐島 勤 , イラスト:石田 可奈
西暦二〇九六年、七月。今年も、魔法科高校生にとって夏最大のイベントである全国魔法科高校親善魔法競技大会、通称『九校戦』が開催される。しかし今年の『九校戦』はひと味違ってい...
魔法科高校の劣等生(13) スティープルチェース編
魔法科高校の劣等生 13 スティープルチェース編 (電撃文庫)
商品説明
西暦二〇九六年、七月。今年も、魔法科高校生にとって夏最大のイベントである全国魔法科高校親善魔法競技大会、通称『九校戦』が開催される。しかし今年の『九校戦』はひと味違っていた。 競技種目及びルール改定。 本番まで残すところ一ヶ月の段階でもたらされた何の前触れもない大幅変更に、魔法科高校各校は慌ただしい対応を迫られる。 そんなある日、九校戦の作戦立案に当たっていた達也の元へ、匿名のメッセージが届けられる。 それは、九校戦を舞台とした新たな陰謀の存在を示唆するもので――。 華やかな競技の裏で繰り広げられる暗闘。昼なお暗い富士の人工樹海を駆け抜ける達也が、背信の陰謀に挑む! 『二学年度の部』九校戦編登場!
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紙の本
魔法科高校の劣等生 (13) スティープルチェース編
2015/08/30 22:43
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Carmilla - この投稿者のレビュー一覧を見る
第1巻発刊以来、カルト的な熱狂信者と、それと同じくらい、いやそれ以上に否定的な読者が、ネット上で激烈な論戦を闘わせているライトノベル・シリーズの最新刊。今年4月から放映されているアニメ(2クール放送予定)も人気が伸び悩み、担当声優からも
「独特な性格の作品(まさか、自分が出ている作品を、口が裂けても「最低な作品」といえないだろう)」
とバカにされ、ラノベ愛好家からも「この作品のおかげでラノベの評判が落ちる」と罵倒されつつも、既刊巻数が2桁を超えたと言うことは、ファンが言うところの「売れれば何でもあり」を地でいく作品と言えなくもない。
独特の世界観と難解な用語、詳細な(これですら、アンチからは「細かく詰めてみれば、これ以上あり得ないくらいガバガバ」と非難されている)設定に加え、会話文ですら改行連発という、まことに読みにくい「独特」の文体故に、第1巻では読者から
「同人誌ならまだしも、商業作品ではあり得ない文体と世界観」
「私が見たいのは『物語』であって『説明』ではない」
とさんざんな言われようである。
私自身も第1巻を通読してみて
『なにこの文体?『小説』ではなくて『電化製品のマニュアル本』を読んでいるみたいだ」
という感想を持った。基本的に学園物は大好きだが、これはちょっとついていけるのかな?と思ってしまった。
さて、そんな第1巻刊行から3年近くともなると、さすがに著者の文体にも多少の変化が認められる。第1巻のような説明臭さが少しは和らぎ、会話文内の執拗な改行も消えた他、細かいところもだいぶ改善され読みやすくなっている。
とはいえ、基本的には何かあると、妹が「さすがお兄様!」と褒め称えるという物語なので、そういう展開が苦手、嫌いな人にはお勧めできない。日本アニメ好きの外国人も、この作品を嫌っている人が多いらしく、物語は全体の2/3を経過したというのに、第5話以降の感想が紹介されていないのは、いかにこの作品が異常であるかの表れと思われる。
舞台は主人公が魔法科高校に入って2年目の「九校戦」だが、2冊を費やして綴られた1年生の時の「九校戦」とは異なり、当巻では「九校戦」の影で展開される十氏族の陰謀を「お兄様」がどうやって阻止するかに重きが置かれている。だから、二年目の「九校戦」の模様を期待していると肩すかしを食う。作者は後書きで「今年の九校戦の模様は、別に改めて書きます」と書いているが、新しいシリーズを始めたこともあり、いつ書店に並ぶかは未定。この人、サラリーマンをしながら作家をしている「兼業作家」だからね。ファンは、首を長くしてお待ちを。