紙の本
こんな人生もあるんですね。元気でました。
2023/11/24 20:16
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投稿者:ひでくん - この投稿者のレビュー一覧を見る
峠さんジャズシンガーです。こんな本を出してるとは知りませんでした。テレビのナレーターもやっているそうで、意外なところでは、森永製菓のCMの「モリナガ♪」というのがこの人の声だとか。
この本、峠さんが参加した探検の記録で、とても本当の話とは思えないすごい内容です。計画通りに全く進まず、原住民と色々トラブルになり、途中でメンバー何人か離脱し、お金は底をつき、隊長は変人。
峠さんが探検隊に参加した理由がよくワカラナイ。大学在学中に歌手デビューして順風満帆な30代初めに「このままでいいわけがない」と、うまく行き過ぎていて今後の人生が不安になるというなんとも普通の人が至らない感覚になり、書店で立ち読みした雑誌にあった「ニューギニア探検隊 隊員募集」という広告に惹かれて応募してしまいます。
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タイトル、そして表紙、ここ数年で見た書籍の中ではトップランクに入る怪しさ。
どうやら峠恵子という名の女性歌手が、ヨットでニューギニア島を目指し、さらに到着後オセアニア最高峰の北壁を初登攀するという話だが、登山もヨットも素人同然らしい。なんだか怪しいというより胡散臭い感じが…
行きのヨットで経験する強烈な船酔いや不便なトイレ事情、日本を出国する前に早くも隊員1名がリタイアしてしまうというピンチ。そしてニューギニアに着いてからも、ポーターに騙されたり役人にワイロを要求されたり、目的の山にはなかなか登れず、挙句の果てにはもう1名隊員が離脱してしまうなど、スリリングな展開にいつの間にか引き込まれてしまった。
歌手として成功し仕事仲間にも恵まれていた彼女が、苦労を知らずに育ってきた自分に対し危機感を感じた事が、この旅に挑んだきっかけだったらしい。
常に隊長から罵声を浴びて、彼女にとっては大変厳しい旅路だったと思うが、逞しくヨットを操縦して日本に帰ってくるシーンには思わず感動してしまった。
実は離脱した隊員の一人というのが、ノンフィクション作家の角幡唯介氏で巻末の対談にも登場している。冒険から帰国後の後日談も掲載されていて、非常に楽しめる一冊だった。
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本編ももちろんの事、対談部分であきらかになる1年余りの冒険から帰ったあとの出来事がもう波瀾万丈すぎ。
冒険の書であり愛(憎)の物語か。
BS旅番組ナレーションを「この人が」と想いながら聴くのもよろし。この本が奇書というよりこの作者が奇人(褒めてます)でしょう。
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家族にも友人にも、そして仕事にも恵まれた環境にあったシンガーソングライターが”人生がひっくり返るような苦労をしてみるのだ!”との思いから応募したのが”日本ニューギニア探検隊2001”
ヨットの経験も登山の経験もない初心者以前のレベルの著者が応募したのは「ヨットで太平洋を渡り、ニューギニア島の川をボートで遡上し、オセアニア最高峰カルステンツ北壁の新ルートをロック・クライミングで世界初開拓する!」という本格的なもの。
その珍道中(!?)を描いた”冒険界の奇書”。再刊に合わせて書いた「その後」がまた凄すぎる
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早稲田大学探検隊OBの華々しい活躍を見るに、別世界の話だなあと思いながら旅行記を楽しんでいたのですが、その別世界に普通の人がガッツだけで飛び込んだらどうなるかを描いた本です。タイトルと写真だけでは伝わりきれない、この本の独特の魅力を表す言葉が見つからないのですが、圧巻は旅が終わってからの後日談ですね!
本文内では、魅力はあれど、わりと人間らしく描かれていた探検隊3人ですが、少し距離を置いてみれば皆さんネジが2本も3本も外れていた素敵な方々なんだなあとわかります。
元々ネジが外れていたのか、前人未到行き当たりばったりの冒険がネジを外れさせたのか。太平洋も人生も波乱万丈にさせてしまった3人の生き様がたまらなく楽しい1冊でした。
元気になります!
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WBSでも客員教授を務める成毛先生がHONZで大絶賛するので、読んだら...くだらな過ぎる(爆)!都市生活者から見れば荒唐無稽な旅、突然の計画変更の数々。でも隊長は、100%シリアスなのだろう。だから、面白い。
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【110/10000】
冒険歌手 峠恵子著
日々の生活に何の不満もないことに、このままでいいわけはないと探検隊に参加した著者。
ニューギニア島までヨットで太平洋横断、大河を遡上、未踏峰登攀の日々を綴ったノンフィクション。
冒険したくなる一冊です。
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80頁:当時,「ジャワは天国,ボルネオ地獄・生きては帰れぬニューギニア」といわれていた
・七五調だとすると「生きて帰れぬニューギニア」だったのではないか?もっともネットで検索すると「ジャワの天国,ビルマの地獄,死んでも還れぬニューギニア」などがヒットする。
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HONZのレビューで見て購入。面白かった。なんか、冒険帰ってからモテまくった、って後日談が一番ぐっと来た。たぶん、そういうもんなんだろうな。
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とある歌手が、「自分、このままでいーのだろーか」と思い立ち、横浜→船→インドネシア→すごい河、すごい山、すごい冒険する話です。
面白いんです、表現力も豊かで、臨場感たっぷり。つい、自分が甲板にいて船酔いしてる、泥水あふれる大河にいる気になります。そして、数日洗ってない体臭が今にも匂いそうな感じです。・・・
うーん、、、、冒険にそういう「汚さ」ってつきものなのは理解できますが、好きか嫌いかというと、、、ちょっと苦手かも。
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さいこうに面白い!
人生は冒険であり、冒険は人生だ。
日記形式の本著は、読みやすく、リアリティに溢れなんともいえない臨場感を醸し出している。
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読み終わった後に改めてこの本のタイトルと写真を見直してみると、これでいいのか?と思うのと同時に、のっけからなんともぶっ飛んだ内容の表紙はやっぱりこうあるべきなのだな、とも思った。
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この本に登場するユースケがまだ現役大学生だった角幡唯介さんだとは驚きました。ニュ—ギニア島まで船で行ってポーターをたくさん同行させ岸壁をはうような登山をして…という探検が山岳雑誌内の仲間募集の記事が目に留まった数名で始まってしまうことにまた驚きました。まったく経験なしの女性を含めたメンバーで決行するので。しかし、角幡唯介さんはこの冒険を機会に、単独行動が性に合うと理解するし、未踏のルートを踏破することには興味があるが、うわさに過ぎないような袋を持った犬の探しには興味がないし(そもそも口コミを頼りに人に探してもらうスタイルが気に入らない様子だし)、…と冒険とひとくくりにできない各人のこだわりがあることが良く分かりました。
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女性歌手が冒険に挑戦?なんかつまんなさそう、というのが第一印象だったが、ネットでの書評では面白いというではないか。
読み始めると、もうこれが期待を大きく裏切り、面白いのなんの。
冒険に参加する理由が「苦労を知らないから」って、おまえバカか、と思ってしまいましたが、これがなかなかすごいことの連続。
バカとか思ってスイマセンでした。
その上、巻末特別収録に記された冒険後の人生もジェットコースターのような展開。
こういう人は常に大きな事態を呼び寄せる何かを持っているのだろう、たぶん。
しかも、この冒険に出てくる「ユースケ」なる人物は、次に読もうと思っている本『空白の五マイル』の著者だった知り、驚いた。
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サイコーですよ、ページめくって5ページ目くらいで「こりゃおもしろいぞ」と確信しました。
うっすーい動機でニューギニア探検に向かった歌手の奇想天外な冒険記。
目標の山に登れないことが現地でわかり、別の山に変更。それ終わったら、幻の犬探す目的追加。すごく場当たり的なんだけどそれがまた楽しい。ど素人でこんな事ができたなんて、そりゃー隊長がすごかったんでしょうね。
巻末に追記されてる高野さんの解説やユースケとの対談とか後日談や裏話もネタに事欠かず一気に2日で読みました。しかし、このユースケがあの人だったとはね… そして隊長の今もすごいよ。このメンツだからできた冒険だったなと今は思えます、