- カテゴリ:一般
- 販売開始日: 2016/10/21
- 出版社: 早川書房
- ISBN:978-4-15-208429-3
DAI-HONYA ダイホンヤ
一九九X年、幕張のコミケ会場が何者かに爆破された。そして二〇XX年、紙の本の激減は、「書店法」に管理された巨大書店の独占やそれに対するテロ攻撃など、本をめぐる犯罪の増加を...
DAI-HONYA ダイホンヤ
商品説明
一九九X年、幕張のコミケ会場が何者かに爆破された。そして二〇XX年、紙の本の激減は、「書店法」に管理された巨大書店の独占やそれに対するテロ攻撃など、本をめぐる犯罪の増加を招いていた。凶悪化する書店犯罪を防ぐべく、武器の携行を許可された書店管理官、紙魚図青春(しみず・せいしゅん)の活躍を描く、星雲賞受賞のSFハードボイルドギャグコミック。
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再読に耐えうる感動作
2002/07/27 23:07
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:小笠原功雄 - この投稿者のレビュー一覧を見る
初版発行からまる9年ですか。(初版本を今ももっております)。こうして新装版で読むと新鮮な感動に加えて、十年一昔、懐かしさもこみ上げてきます。しかし、ネタはあの頃を思い出しつつもギャグは今も充分新鮮で笑えます。まさに本を愛する者達の魂は時代を超えて変わらない(むしろ増殖しているか?)。
近未来SFで、ハードボイルドで、しかもギャグマンガ
2020/11/03 08:10
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あずきとぎ - この投稿者のレビュー一覧を見る
初出:「月刊アスキーコミック」1992年8月号~93年9月号
1994年の星雲賞コミック部門受賞作。
カバー見返しより引用
一九九×年、幕張のコミケ会場が何者かに爆破された。
そして二〇××年、紙の本の激減は、「書店法」に管理された巨大書店の独占やそれに対するテロ攻撃など、本をめぐる犯罪の増加を招いていた。
凶悪化する書店犯罪を防ぐべく、武器の携行を許可された書店管理官、紙魚図青春(しみずせいしゅん)の活躍を描く、星雲賞受賞のSFハードボイルドギャグコミック。
(引用ここまで)
幕張 199X年――と描き出されたプロローグでは、コミックマーケット開催中の幕張メッセ爆破事件が描かれる。
東京 20XX年12月20日6:00AM。
1級書店管理官の紙魚図は、超巨大書店である文鳥堂書店(地上201階、地下5階!)に派遣された。
近未来、コンピューターネットワークの発達と森林資源の減少を背景に、活字文化の保護を目的に制定された「書店法」は、大資本の介入により巨大書店・出版社への独占を招いた。
書物にまつわる種々の付加価値は肥大化し、本は崇拝の対象にも憎悪の対象にもなり、書店を狙うテロ集団や原理主義者が出現した。
書店における犯罪を取り締まるべく誕生したのが、書店管理官である。
紙魚図の任務は、同書店で開催される特別展の警備であった。
開催前夜、貴重なコレクションを狙うテロリストと紙魚図の一夜の攻防がメインに描かれる。
カバー見返し文のように、近未来SFの設定を背景に展開されるハードボイルド活劇。
さらに、そこに散りばめられた無数のギャグが、シリアスな設定を緩和し、リズムに変化をつける。
美女アンドロイド、サイボーグ、クラッキング、マザー・コンピューター、武装集団との攻防…。
親しみやすいSF要素を交え、ギャグも欠かさず挟みながら、物語はクライマックスへと加速していく。
そこでの二転三転する展開とそのスピード感が、実に楽しい。
マンガ好きだけでなく、SF小説ファン、いやもうすべての読書家に奨めたい。
時間があるときに、肩の力を抜いて、まったりと読むことがお薦め
2003/03/05 00:25
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hybird - この投稿者のレビュー一覧を見る
92・93年の作品。ネットの発達と森林資源の不足によって、紙媒体である「本」が衰退していく。それに伴い、本の付加価値は増大し、本を巡る犯罪も増加していく——そんな未来に活躍する書店管理官のお話。SFギャグマンガ。
まず、時間があるときに、肩の力を抜いて、まったりと読むことがお薦め。著者独特の間やほのぼの?としたギャグを堪能しながら読むと、十分読み応えアリ。込み上げてくる笑いが味わえます。
ストーリーマンガだ!と思って、ストーリーだけを追ってペラペラ読み進めてしまうと、全く面白くありません。私は最初にこの作品を読んだ時、この読み方で失敗しました。
これは続編の「ラスト・ブックマン」も同様。共に値段が高い?のはやや難。
このような時代は本当に来るのだろうか?と考えてみたい人、またはSF好き、本好きの方はドウゾ。
内容紹介
2002/07/03 19:29
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:早川書房編集部 - この投稿者のレビュー一覧を見る
20XX年、コンピュータ・ネットワークの発達と地球的に森林資源の不足から起こった、紙の本の激減によって、弱体化した書店や出版社を保護するため「書店法」が制定された。
書店法は、表向きは本を守るための法律であるが、その実体は、法による表現の規制や出版の管理をねらったものであった。
実際に、大資本による巨大書店の登場によって、書店法は、その独占を許し、中小書店を倒産に追いこむ法律として機能してしまった。また、いっぽう非合法となった同人誌は地下へもぐり、過激な表現へと先鋭化していき、一部は都市ゲリラ化して大書店などへのテロ行為を行なうようになっていた。
こういった現象が、「読むこと」以外の本の付加価値をいたずらに高め、本の特殊化をおしすすめた結果、好事家や企業による本の独占、稀覯本の価格高騰はもとより、ヤミ本のブローカー、本を信仰する拝本教、書店のイベント・ゴロ、また逆に環境破壊の元凶として本の根絶を呼びかける団体などの出現をうながしたため、本に絡む犯罪が激増していた。
そしてついに、書店を舞台とする凶悪犯罪に対抗すべく、武器の携行を許可された「書店管理官」を生むにいたったのである。
主人公は、書店法にもとづいて本にまつわる犯罪を防ぐ書店管理官、紙魚図青春(しみず・せいしゅん)。本を愛する彼は、書店法の持つジレンマに苦しみながらも書店の平和を守るために法を執行する青年である。
書店の客歴40年のとり・みき氏と、書店員歴20年の田北鑑生氏という、強力タッグによって実現した、SFハードボイルドギャグコミックの大傑作。
本を愛するすべての人に捧げる——