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電子書籍
カタロニア讃歌
著者 ジョージ・オーウェル , 橋口稔
ファシズムの暗雲に覆われた1930年代のスペイン、これに抵抗した労働者の自発的な革命として市民戦争は始まった。その報道記事を書くためにバルセロナにやってきたオーウェルは、...
カタロニア讃歌
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カタロニア讃歌 (ちくま学芸文庫)
商品説明
ファシズムの暗雲に覆われた1930年代のスペイン、これに抵抗した労働者の自発的な革命として市民戦争は始まった。その報道記事を書くためにバルセロナにやってきたオーウェルは、燃えさかる革命的状況に魅せられ、共和国政府軍兵士として銃を取り最前線へ赴く。人間の生命と理想を悲劇的に蕩尽してしまう戦争という日常──残酷、欠乏、虚偽。しかし、それでも捨て切れぬ人間への希望を、自らの体験をとおして、作家の透徹な視線が描ききる。20世紀という時代のなかで人間の現実を見つめた傑作ノンフィクション。共和国政府の敗北という形で戦争が終結した後に書かれた回想録「スペイン戦争を振り返って」を併録。
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紙の本
幻想の楽園としてのスペイン第二共和国
2021/12/05 23:43
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
最初のうちはカタルーニャに「花開いた」かに見えた「平等で革命的な」社会を現実以上に美化して見ているが、バルセロナでのPOUMとスペイン共産党との内ゲバで現実に突きつけられた。それが「動物農場」や「1984年」に結晶した。
しかし「売買春の禁止」を謳っているはずの第二共和国が実のところは「反革命分子」と見做した女性をレイプして戦場の国際旅団を相手にした慰安所の慰安婦にしたような偽りの天国だ。スペイン共産党だけでなく、諸勢力が相互に内ゲバを繰り返した挙句に自壊した共和国には、1世紀もの間、敵対関係にあった王党派とカルリスタをはじめとする勢力を強引に一体化する事が出来たフランコ将軍の国民戦線に対して勝ち目はなかったのだ。
電子書籍
実体験を本に
2020/06/16 13:58
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
スペイン内戦の実体験を描いた本。代表作の1984年や動物農場はこの体験をもとに書かれたのだ ということに納得がゆく。
前半はいささか間の抜けたところもある戦闘の話だが、中盤後半に至ると単なるファシズムと民主主義の戦争ではなく共産主義 無政府主義など様々な政治勢力のエゴの争いだという実態が露わになってくる。
イギリス人らしいややユーモアを帯びた文体でこのような惨状を淡々と描き出している。
主義主張が直接表に出ないだけに考えさせられる事の多い作品。