- 販売開始日: 2018/08/10
- 出版社: 学陽書房
- ISBN:978-4-313-51165-1
裁判官! 当職そこが知りたかったのです。
「裁判官!当職そこが知りたかったのです!」イラストで人気の中村真弁護士が、岡口基一裁判官にインタビュー!?民事訴訟の代理人が聞きたかったトピックに切り込む!書面、証拠提出...
裁判官! 当職そこが知りたかったのです。
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商品説明
「裁判官!当職そこが知りたかったのです!」
イラストで人気の中村真弁護士が、岡口基一裁判官にインタビュー!?民事訴訟の代理人が聞きたかったトピックに切り込む!
書面、証拠提出、尋問、和解、判決……。裁判官が考える訴訟戦略のポイントが満載!
さらに、いま民事裁判が抱える問題からナゾに包まれた裁判官の日頃のお仕事まで、法律実務家の「気になる」が詰まった対談本!
目次
- まえがき
- CHAPTER1 書面
- ・裁判所から見た「いい書面」「悪い書面」
- ・要件事実の知識の有無が最も表れる書面
- ・訴状のファーストインプレッション
- ・見落とされがちな「よって書き」
- ・訴状で代理人の印象は決まる
- ・書面はゴテゴテ飾るべからず?
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☆民事訴訟☆
2024/05/29 23:16
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ACE - この投稿者のレビュー一覧を見る
裁判所が考える《いい書面》とは、分量が的確に少なくまとめられており、かつ、論理的に組み立てられている、ということ。「その通りだろ」と思ってしまうのだが、事実を生のままむき出しに書いてきて、重要な法的評価からの視点ができていない弁護士が多いということには驚いた。司法修習において要件事実論の訓練ができていない弊害であるらしい。
訴訟は、意外にも第一印象で心証が形成されてしまうので、訴状や答弁書、証拠説明書はすごく大事である。「よって書き」や事実の法的評価、証拠と事実の関係性をきちんとするように!
証拠の提出時期は適時提出主義という建前をとってはいるが、本音としては「早く出してほしい」ということなんですね。提出タイミングが遅ければ遅いほど勘ぐってしまう。わかる気がします。
陳述書って、証拠の価値としては低いんですね。やはり、訴訟進行上で、半ば後付けに用意された書証だからでしょうか・・・
それよりかは、人証としての尋問のほうがありがたい。で、その尋問では、直接的な話よりも寧ろ動機等といった周辺事情に関心事が置かれるのか!
そして、自身に有利に働くような尋問は、裁判所の介入尋問や補充尋問を躱すようにして、核心部分や下支えする背景を引き出すことが重要だということだ。
和解については、本書で裁判官は開口一番「和解してください」と言う。裁判所判断では意外と判決に持ち込ませず、双方の和解で解決を試みると聞くが、やはりそうなのか・・・ で、その和解も《ゲーム》のように、当事者との関係性・信頼性を構築しつつ、和解というカードを切っていく。訴訟戦術、すごいな・・・
審理が終結し、判決を書くのは、一苦労だ。また、地裁の左陪審は、部長の顔色や高裁の顔色を窺うこともあり・・・ ほんと、大変ですね。
そうした、色々な意味で神経を使う判決作成作業の負担を減らしてほしい、という心理を突くように、裁判官の特に負担となる間接事実の反証に協力する形で準備書面を書いてほしい、と言うのが本音なのかな?
控訴審、高裁は、原判決そのものを疑ってかかり、事実の概要から読み込む。そして、期日指定の段階で、判決の結論まで決めてしまうんですね。実際の弁論期日等は、確認作業といったところでしょうか・・・
その控訴審で裁判官が結構苦労しているところは、控訴の趣旨を間違えているものが散見されることらしい。プロである弁護士でさえこういった事態であるので、控訴審がいかに難しいかが窺えます。
☆民事訴訟☆
2024/05/29 23:15
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ACE - この投稿者のレビュー一覧を見る
裁判所が考える《いい書面》とは、分量が的確に少なくまとめられており、かつ、論理的に組み立てられている、ということ。「その通りだろ」と思ってしまうのだが、事実を生のままむき出しに書いてきて、重要な法的評価からの視点ができていない弁護士が多いということには驚いた。司法修習において要件事実論の訓練ができていない弊害であるらしい。
訴訟は、意外にも第一印象で心証が形成されてしまうので、訴状や答弁書、証拠説明書はすごく大事である。「よって書き」や事実の法的評価、証拠と事実の関係性をきちんとするように!
証拠の提出時期は適時提出主義という建前をとってはいるが、本音としては「早く出してほしい」ということなんですね。提出タイミングが遅ければ遅いほど勘ぐってしまう。わかる気がします。
陳述書って、証拠の価値としては低いんですね。やはり、訴訟進行上で、半ば後付けに用意された書証だからでしょうか・・・
それよりかは、人証としての尋問のほうがありがたい。で、その尋問では、直接的な話よりも寧ろ動機等といった周辺事情に関心事が置かれるのか!
そして、自身に有利に働くような尋問は、裁判所の介入尋問や補充尋問を躱すようにして、核心部分や下支えする背景を引き出すことが重要だということだ。
和解については、本書で裁判官は開口一番「和解してください」と言う。裁判所判断では意外と判決に持ち込ませず、双方の和解で解決を試みると聞くが、やはりそうなのか・・・ で、その和解も《ゲーム》のように、当事者との関係性・信頼性を構築しつつ、和解というカードを切っていく。訴訟戦術、すごいな・・・
審理が終結し、判決を書くのは、一苦労だ。また、地裁の左陪審は、部長の顔色や高裁の顔色を窺うこともあり・・・ ほんと、大変ですね。
そうした、色々な意味で神経を使う判決作成作業の負担を減らしてほしい、という心理を突くように、裁判官の特に負担となる間接事実の反証に協力する形で準備書面を書いてほしい、と言うのが本音なのかな?
控訴審、高裁は、原判決そのものを疑ってかかり、事実の概要から読み込む。そして、期日指定の段階で、判決の結論まで決めてしまうんですね。実際の弁論期日等は、確認作業といったところでしょうか・・・
その控訴審で裁判官が結構苦労しているところは、控訴の趣旨を間違えているものが散見されることらしい。プロである弁護士でさえこういった事態であるので、控訴審がいかに難しいかが窺えます。