紙の本
顧客サービスについて考察した画期的な書です!
2018/07/31 08:41
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、顧客サービスについての調査・研究から導き出された結果を纏めた画期的な書です。一般的に、感動的なサービスを提供すれば顧客の信頼性は高まると考えられていますが、実は、それほど効果がないことが本書には書かれています。実は、よいサービスをしても、それが顧客間に伝わるのはせいぜい25%程度で、逆に悪い対応をすると65%という高確率で回りに伝わるという結果が出ているのです。では、私たちは一体、どのようなサービスを提供すればよいのでしょうか。それは「顧客に努力をさせない」ことだと本書は言います。詳細は、せひ、本書をお読みください。
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おもてなしは幻想なのか
2019/05/06 10:59
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投稿者:まっしゅ - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルの「おもてなし幻想」だけを見ると近年「おもてなし」に浮かれる日本の現状を揶揄するようなタイトルにも見えなくもないが、決してそのような内容ではなく、むしろもっと進歩的かつ建設的な提案をしているビジネス書である。
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少し違う視点
2018/07/30 21:34
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投稿者:凄まじき戦士 - この投稿者のレビュー一覧を見る
従来の人の対応によるおもてなしによって生じる負の側面を洗い出し、それを人が対応しないことによってストレス値を下げるといった企業努力を推奨した本でした。
従来のおもてなしを完全に否定しているのではなく、違う視点から同様の対応を薦めるという意味では面白い内容だと思いました。
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物事を簡単にすることを集中しなさい。
期待を上回るサービスをされた顧客のロイヤリティは期待が満たされただけの顧客のそれより、ほんの
わずか高い程度
おもてなしと全く真逆
でも思い当たる節があります。
お金は出さないのに、サービスを要求してくる人が
最近多い
そういったときはどうすればいいのでしょう?
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一言でいうと本書のテーマは「顧客サービスとは顧客努力を減らしてディスロイヤルティを緩和すること」である。
まさしく過日、部品の自主回収を知らせてきた某メーカーに対し、こちらが3回も電話をかけなおす羽目になって腹立ったばかりなので、そうそうそうなんだよ!とひざを打った。
自分はもともと短気で特別や過剰を好まない性格ということもあるが、実は多くの顧客もそうなんじゃないだろうか。別になんでもかんでも温もりあふれた関わりをしたいわけじゃないし、不機嫌や失礼でなければいい。あっさりと最短距離で解決できるようになっていればそれでいいのだ。
顧客努力を減らすためには、現場最前線のオペレータたちに対する評価指標を変え、主導権を渡すことが必要であると説かれていて興味深かった。
P18 素晴らしい物語を素晴らしい戦略と混同してはいけない。
P44 9万7000人余りの顧客の回答を分析してわかったのは、期待以上のサービスを受けた顧客と期待が満たされただけの顧客のロイヤルティには事実上差が全くないということだ。
P46 顧客の観点からすると、何か問題が起きた時に心を支配しているのは、解決に力を貸してほしいという勘定だということ。感動させる必要などないからとにかく問題を解決してそれまでやっていたことを再びできるようにしてほしい。
P87 顧客がまずセルフサービスを使い、そののち電話をかけてくるという考えは、一般的な企業にとっては極めて厄介だ。
P98 選考が一方からもう一方へ移る境目は51歳であることがわかる。これは大部分の企業の考えとは大きく異なる。
P186 経験工学とは、注意深く選択した言葉遣いで会話をコントロールしてその舵を取り、告げられている内容を顧客がどう解釈するかを改善することである。【中略】第一に経験工学には目的がある。これは顧客を積極的に導くためのものである。第二に経験工学は顧客の感情的な反応を予測することを目指している。最後に経験工学のアプローチは顧客の問題に対したがいにプラスになる解決策を見つけ出すことに重点を置いている。
P231 主導権を握るには、主導権を手渡さねばならない
P237~(①基本的なスキルと態度②高度な問題解決(IQ)③感情知能(EQ))4番目の要因をコントロール指数(CQ)と呼ぶことにする。
・立ち直りが早い・プレッシャーがきつい状況をバーンアウトせずに乗り切ることができる・自分の行動に責任を持つ・上司の建設的な批判に肯定的に反応する・長時間でも職務に集中できる
P303 カスタマーエクスペリエンスを向上させる方法を見つけ出すには、体温を測るだけではなく、健康診断をしなければならない。
P329 トレーニングを重視する企業はコーチングを重視する企業と比べて、スタッフの成果が低くなる傾向がある。【中略】(手順の決まりきったタスクではトレーニングで成果向上を実現できるが)理屈ではなく実践的なスキルが必要なタスクでは、トレーニングを重視しすぎるとスタッフの成果が妨げられてしまう。
P406 顧客満足度は足し算の時代から引き算の時代へとシフトしているのだ。
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某サービスを,あるときはサポートとして,あるときは営業として,あるときは開発として,いろいろな立場で携わっている。でも,結局のところロイヤリティってどうなんだろうということで手にとった本。
この本ではその中でもコンタクトセンター(サポート)に注目している。この分野は比較的地味(だと思っていて)で,話し方とかコミュニケーションとかそういうことを除いて正面切って語っている比較的珍しい本。でも,そこがロイヤリティの肝だということを大量の根拠とともに教えてくれる。
結局,どこに資源を割くべきなのか。サポート担当だったときにはもっとサポートのことを考えてくれてもいいのにと思ったけれど,この本を読んでみると,単純にサポートに資源を割り振れば良いというわけではない。そもそも,主語がサポートになっていることがちょっと違うのだろう。問い合わせるユーザーとして気持ちいい対応とは何かということが重要なのだろう。
結局,「期待とは結局、相対的なもの」(p49)であり,単純にクオリティの高い「おもてなし」ではなく,必要なレベルの「おもてなし」があればいいということなのだろう。不足でも過剰でもなく。一度振り返ってみるといいと思う。
会社の判断はある意味正しかったのではないかと思うものの,セルフサポートのためのWebサイトへの投資というところでは全く足りていない。開発の立場ではわかりやすいものを,と思うもののどこまでするべきなのかが悩ましい。実際の現場がどんどんわからなくなっているのが気になる。
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「「期待以上のサー ビスを受けた顧客」と「期待が満たされただけの顧客」の ロイヤルティには差がまったくない。」そうだったのか~。確かに、満足しても20%が乗り換えるというのも頷ける。他のも試してみたかったり、もう機会がなかったりする。やらなければならないのは、顧客の望みを邪魔する障害物を取り除くこと。
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おすすめされた本だったので読んでみました。
分厚い死ぬ!と思いましたが図解も多く、専門用語には注釈が振られているのでわかりやすかったです。
よくある「神対応」「おもてなし」とやらに一石を投じる一冊でした。
まず手厚いおもてなしと、プラスのサービスは顧客のロイヤリティにはそこまで響かない。
むしろ問題解決のプロセスが端的で明確な事の方がポジティブなイメージを抱くそうです。
早速明日からやや滞っていたFAQの精査と、お問い合わせの導線の見直し、ユーザーが一回で問題解決出来るような必要な質問の提示を実装できるよう内容を修正していこうと思います。
残念ながら、CSはお客様のクレーム処理的な立ち位置として見られる箇所も多いです。
それを脱却できるようなスキル、視点も身につける必要があると感じた一冊でした。
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差別化戦略としてのカスタマーサポート。戦略と施策の方向について一石を投じる。
・「期待を超えるサービス」と「期待通りのサービス」では、ロイヤリティに差が出ない。
・顧客満足度とロイヤリティには相関がない。
・顧客とのインタラクションが増えるとディスロイヤリティを促す可能性が高い。(相関がある)
つまり
・「期待を超えるカスタマーサービス」を目指すのではなく「問題を解決するカスタマーサービス」を目指す。
・「顧客を喜ばせてロイヤリティを高める」戦略ではなく「顧客努力を減らして、ディスロイヤリティを緩和する」戦略をとる方が全体最適ができる。
顧客の「期待以上のサービスだったよ」と言われるのを目指すのではなく「おかげで手間がかからなかったよ」という言われることを目指すべきである。
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まとめ
「カスタマーサポート=お客様をおもてなしする(喜ばせること)」ではない「カスタマーサポート=お客様の努力を低減させる」
お客様の努力の低減させるには
・全ての問題をできるだけセルフサポートで解決させる(2章)
・2回以降のお問い合わせを減らす(3章)
・お客様に努力を感じせない対応する(4章)
感想
カスタマーサポートの教科書。
実践的に使える内容、CSの指標の立て方、教育方法などが書いてある。
また、「こうすればお客様が満足が上がりますよ」ではなく、しっかり根拠のあるデータから説明してくれるので頭に入りやすかった。
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サービス、おもてなしに関する名著。
今で言うカスタマーサクセスの礎にもなっているやうにかんじる。イノベーションなジレンマ的な要素も含まれている。価値の再定義的な発想。製品と比べた時のサービスのむずかしさなども物語られている。
カスタマサービスの段は若干コールセンター問い合わせ対応に関する細かなテクニック論が掲載されている印象
メモ
・感動サービスよりも、顧客の手間を省くべき
・重要な疑問。顧客ロイヤルティーを高める上でカスタマーサービスはどの程度重要か。顧客ロイヤルティーを高めるためにカスタマーサービスができる事は何か。どうすればカスタマーサービスはコストの削減とロイヤルティーの向上を両立させることができるか。
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日本の精神である「おもてなし」
おもてなしをしっかりすればロイヤルカスタマーにつながる。そんな神話を信じる人にはショッキングな内容が詰まっている。
電話しかなかった時代からいくらでも自分で情報を取れる時代へと、前提が変わっている。顧客がなるべく電話をかけなくても済むような設計が適しているにもかかわらず、コールセンターでは初回解決律や解決平均時間をKPIにしている。
これまでの概念を覆すファクトが並び、考え方を改める必要が出てくるが、その後のヒントとなるKPI提示も丁寧にしてくれている。
コールセンターで働く偉い人は全員読んだほうが良い一冊。
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カスタマーサクセスがある会社や、関わる仕事をしてる人は読むべき。新しい角度からカスタマーサクセスへ切り込む本です。
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顧客の満足度、ロイヤリティにつなげるために企業がするべきことが、データに基づいて書かれていて、わかりやすい。仕事で、まさにサービスについて、考えていたので、かなり納得できた。
ただ大事なところはほぼ第一章に書かれている気がする。あとのページはかなり細かい補足のような気がする、少し長い。
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74「喜び」は現場のスタッフによって何通りにも解釈可能。だが、顧客を喜ばせようではなく、
・顧客のためにできるだけ物事を簡単にする
→そのために、顧客が電話をかけ直さなければならない状態を作らない、転送しない、顧客に説明を繰り返させない、全員に同じ対応をしない
★物事を簡単にすることに集中する