紙の本
映像化して欲しい
2019/09/29 11:22
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投稿者:ねこまるた - この投稿者のレビュー一覧を見る
1つのお皿に関わるそれぞれの時代の女性たちが、どの様な考えを持って生きていったのかを、3つの短編に分けて書かれています。それぞれの主人公に違った魅力があってとても面白いです。
表紙の鮮やかな姿を見ると、ぜひ映像化して欲しいとう思いが出ます。
紙の本
漫画家の方が描かれた表紙絵だったのですね!
2019/09/05 10:43
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投稿者:るい - この投稿者のレビュー一覧を見る
漫画家の方が描かれた表紙絵の様だなと思って手にしました!
この表紙絵に魅かれなければ、政略結婚のタイトルだけでは、手にしなかったと思う本書!
子供の時から、表紙絵は本選びの重要なポイントでした!
三部作は、3つの時代と九谷焼を通して、家の繋がり、時代、結婚を通して、女性の生き方を考えさせられるお話でした!
お茶のお稽古で、九谷焼のお話になります。
てんさいの絵皿、九谷焼の青、赤と蒔絵、金色など実際に鮮やかに浮かんできました!
実際に観にいきたいです!
勇とプリンセスクタニには共感出来るけれど、華族女優には共感しかねました!
紙の本
禍福はあざなえる縄のごとし。
2021/03/30 21:41
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投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
お姫様はかしずかれて育つ。江戸時代、決して表舞台に出ることなく、公で仕事をすることのない女性たちは、家同士の取り決めで嫁ぎ、婚家で過ごす。
加賀藩の姫、勇は同じく加賀の支藩大聖寺藩の跡継ぎに嫁ぐ。男児に恵まれなかった勇は……。
時は移り、海外で生まれ育った万里子は日本で教育をと、東京の実家に戻される。日本の華族のしきたりに馴染めない中で、新興華族の一族と親しくなっていく。
落ちぶれ華族の娘花音子は、母がピアノを弾く劇場で、ステージで歌い、演じる喜びを知る。
一枚の皿が歴史の流れを示す。
電子書籍
すごい
2018/05/23 13:19
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投稿者:ハム - この投稿者のレビュー一覧を見る
本当にこんな人たちがいたんじゃないかなと思うほど、リアルで人間味のある作品でした。何回も読み返してみたいです。
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3つの時代の大名〜華族〜普通の人のなる女性たちを描いた中編集。
しかし高殿円はラノベも書くし、『トッカン!』みたいなかためな小説も書くし、こんな時代小説も書くし、幅広いなー。すごい。
私は「てんさいの君」が好き。江戸末期、のんき者だった少女時代から、辛い人生を歩むこととなる勇姫の話。とはいえ「てんさいの君」との甘々な生活は、なんだか素敵だなあ、微笑ましいなあ、と。
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維新間近の江戸末期に生まれた時から決められていた顔も知らない許嫁に嫁ぐ勇、異文化溢れる明治から大正にかけて時代を先取りする軽やかさで国内外を羽ばたく万里子、太平洋戦争が迫る中新宿の劇場で華族の家名という薔薇を踏みつけ歌い踊る花音子。
今からそう遠くない昔。 たった百二十年程の間の出来事だけれど、各時代の空気が濃密に漂ってきて読み応えがあった。
三者三様に「家」を背負う彼女達は一見重苦しい伝統に縛られている様でいて、それでもたくましく成長し自分の世界を広げて行く。様々な事が目まぐるしく変わる激動の時代、現代よりずっと選択肢が少なく不自由であったはずの女性が自分の道を見つけ、ひたむきに進んで行く姿が清々しく格好良い。
終盤、花音子がてんさいの大皿を手にするシーンでは、直接的な親族ではなくとも繋がる縁が嬉しくなり、皿が手にした者達を讃えているような気がした。
彼女達の精神の自由さに、読んでいて力と勇気をもらえる物語。
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中編3編
幕末,明治,昭和とそれぞれの時代に生きた華族のヒロイン.前田家の関係のあるややこしい系図は結婚問題などで重要であるが,そんなものを差し引いてもどの章の主人公も自分というものがあって魅力的だ.九谷焼のてんさいの大皿が最後にも登場して,作者の「てんさいの君」への思いが伝わってくる.私も大聖寺藩前田利極殿が好きだった.
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勇の話が一番良かった。
今の世界では、とても考えられない事が当たり前だったんだなーと。
どの話の女性も強く逞しかった。
ただ最後の話があんまり好みでなかったのが残念かな。、
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表紙が可愛くて気になってた本でした。
それぞれの時代を精一杯生きた女性の話です。
流されるように生きているけれどその中で自分にできることをしていて素敵。
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面白かったです。
日本の場合、実は「血」より「家」なんですよね。
この「家」という枠組みを続けるためにどうにか生き残りをかけるという、、、。
主人公は3人。
江戸時代の姫、明治大正の華族令嬢、そして昭和の女優。
いずれも生き方が生き生きしていました。
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江戸11代ぐらいから昭和にかけた繋がりのある物語。
久しぶりに歴史物。
その時代に対して、色々考えながら生きていく女性の話。自分の生まれた場所と自分が生きたい方向を葛藤しながらも生きている感じがとても心に響いた。
きっと読んだことはそのうち忘れちゃう本だけど、久しぶりにゆっくり読む小説としてはとても良かった。
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幕末~明治~昭和と続く華族の栄華と没落の歴史。中編3編。
今まで知ったようでよく分かっていなかった「華族」という存在の誕生と消滅までが、それぞれの時代の女たちの生き方を通してよく伝わった。
それこそ「政略結婚」をしてでも繋ぎ続けたかった家名は、妄執と狂気とともに燃え尽きた。
だが最後の物語を読んだ後では「政略結婚」という本の題名には違和感が残る。女流華族、とでも言うべきか。
2017/10
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江戸、明治、昭和に生まれたおひいさまたちの人生。
「政略結婚」という言葉の持つ、ネガティブなイメージはここには一つもない。それぞれのおひいさまたちの生き生きとした強い笑顔がそこかしこにあふれている。
親や家のために結婚であろうと、自分で決めた結婚であろうと、そして結婚という道を選ばなかったとしても、自分で人生を切り開いていく女たちのたくましさたるや!
あぁ、すっきりした!高殿小説の人生賛歌!カッコいいオンナたちに惚れりゃいましたよ!
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タイトルは政略結婚だけど、話の軸になっているのは『伝統』な話。
それぞれちがう時代の三人の女性と、彼女たちにとっての『伝統』が描かれている。
とても面白かった。
特に最後の女性が苛烈で好きだ。
でも最初の女性の穏やかさも好きだし、真ん中の女性のはつらつさも好きだ。
この作者さんはこういう時代物を書くのが上手いなと思う。
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加賀百万石前田家縁の3人のお姫様たちが、一枚の皿を通して江戸末期・明治・昭和と時代を超えて繋がる歴史ロマンもの。
ストーリーは面白かったが、説明的な文章が多くてイマイチ頭に入ってこず、何度も章のはじめにある家系図に目をやったり、前の頁を繰ったりしながら読み進めた。
3人の関係性が微妙に遠く、頭の中で家系図を書き直すもピースが足りず。
こういう時代を超えた連作短編物は好きなのだが、各主人公たちの関連性がもう少し密な方が、登場人物に感情移入しやすかったように思う。
第一章に登場する奥女中の「蕗野」が、第二章で主人公のお相手(侍女)の「曾祖母」として登場するが、一部表記が「祖母」になっているのは誤植ではないのか?
登場人物はどこまで歴史上の人物なのか、読みながら色々ググってみたがちっともヒットせず、架空の人物設定が多い模様。
少なくとも最終章の「白樺かの子」は、戦中・戦後の様々な女優像をミックスして作り上げた人物で、終盤の“お昼の30分トーク番組”を20年以上……というくだりは黒柳徹子がモデルのようだ。
第一章の前田勇は、前田家の家系図に「女」と書かれている程度の存在だった人物を、作者の想像で膨らませたのではないか?
第二章の前田万里子には、誰だかは分からなかったが実在の人物のモデルがいそうである。
一章・二章は、歴史ロマン的なファンタジーにほっこりしたのに、最終章で“家に縛られる母”、“娘と自分を同化し、自分の夢を託す母”と一気に現代的な「母から娘への呪い」がテーマの1つとなる。
昭和は遠くなりにけり……といっても、今の平成と地続きの世界なのだ、と実感。