藤井太洋さんのオススメ本と知って
2019/11/16 17:48
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投稿者:amisha - この投稿者のレビュー一覧を見る
気になって手に取ってみたものの、門外漢な気がしてしばらく積ん読になっていた。深く読み込むことはできなかったが、特にパート2の公●イノベーションの章に衝撃を受けた。様々な要望に合わせて携帯電話をカスタマイズして作っている会社があると詳細事細かに紹介されていたのだ。ここでは作れないものはないようだ。どんなニーズにも持てる技術を総動員して応える。今も昔も物づくりの根源的なところは変わらないのだと思う。深センで何が起きているのか、全く知らない世界だったが、この本を読んで広い中国のある一端を垣間見ることができた。
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工学の本か、lifehackの本か判断が難しいが
Lifehackの本だと思う。
工学の人は、よく「発明の呪い」にとらわれて、先にすすめなくなることがあるが、
この人は、うまいこと理学的「発見的手法」で乗り切ってる気がする。
NeTVが一番ぼくの分野に近いと思うけど、ブロック図を見ても、チャキチャキと実装できる気がしなかった。
あのときもう少しLinuxにハマってたらあるいはと思うが…。
特に法的なライセンス的なHackが一番苦しい。
作っても公開できないのは、モチベーションが続かない。仕事ならまだしも
あと、中共の「公開」文化は、ぼくの言う
「最初に著作権を退治したものが21世紀的な中世を終わらせる」というのを地で言ってて、若干の希望を持った。
しかし、昨今の上海の日本以上の日本感。ロボタッチされつくしたデストピアぶりを見ると、前途は暗くも感じる。
というのも、大規模なハードは、結局の所、蓋をしてそれを外してあげる商売以外は前途がないからだ。
迎え撃つプロプライエタリは追い上げるハッカーとは事情が違う。
そして、すぐに中共のメーカーもプロプライエタリ側になる。
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工業製品のモノづくりの現実を知る機会は意外に少ない。生産技術の本でも工場見学でもある一面しか知ることができないが、本書ではオープンハードウェアの量産を通して著者が経験した実態が書かれており貴重な内容だ。加えて興味深いのは、中国で横行するコピー商品について、必ずしも悪い面ばかりでなく必要に迫られて出てきた一面があり、また技術の優秀さが見られると紹介している。さすがXboxのハック本で名を馳せた著者だけのことはある。ただ遺伝子の話題は、読み物としては面白いが本書の内容としては些か冗長にすぎる。それに続くインタビューもブログで十分ではないか。改版/改訂の機会があれば削ってスリムにすることを奨めたい。
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不思議な本だ…確かに「ハードウェアをハック」する話なのだが対象はスマホから遺伝子まで幅広く、挙げ句の果てには「法の境界に挑む」と堂々宣言。そのルーツは第2部で西欧と中国における知的財産の違い(オープンソースと公开)を通して語られる。深圳で活動してきた著者だからこそ中国式イノベーションに思う所があるのだろう。現在は変態(褒めてます)でも未来では当たり前の考え方になっているのかも?
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中国では偽物・コピー商品が蔓延しているが、非常に短期間に小ロット・低コストでモノづくりをやってのける中国のものづくりのパワーに我々も恩恵を受けている。知的財産の考え方が西側とは異なると著者は言う。深センに乗り込んで新しいアイデアを実現してきた著者のオドロキの経験談が書かれている。最後には遺伝子の話まで出てきて頭がついていけないが、エレクトロニクスのソフト・ハードを素早く作り出したい人にはお勧めしたい。
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著者の経験談。もう中国で製造する時代は終わったので、この話が既に古いことに驚きとともに、次はどうするか、よく考えた方が良い。
もう中国の都市部はめちゃくちゃ人件費が上がっていて、今や日本で製造する方が良いまである。
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ニセモノのSDカード解析の話がとてもおもしろかった.もちろんほかの製作物の話,ハッキング(物理)の話も.DNAと重ねる話のところは生物を履修しなかったこともあり(?)特に理解できず申し訳ない感じ.
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中国の現状を理解する入門書に適しており、そのスピード感には圧倒される。
前書きとPart2までは、非常に勉強になる良書。
特に日本の読者に向けた著者の前書きは、1度目を通すべきだと思う。
著者の経験をベースに書かれた本書は、Part3の6章以降は著者の製品にまつわる内容であるので、読み飛ばすなり軽めに読むのが適している。
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# 書評☆3 ハードウェアハッカー | ハードウェアオタクのための量産開発秘話
## 概要
[ITエンジニアに読んでほしい!技術書・ビジネス書 大賞2019](https://www.shoeisha.co.jp/campaign/award/2019/result) に選ばれており,ネット上での評判も良かったので興味を持って読んだ。
ChumbyというLinuxベースのインターネットに接続できるガジェットの開発者によるハードウェアの量産・開発について書かれた本だった。
前半は中国のシンセンでのハードウェアの市場や工場の見学した記録,中国の工場と実際に協力して発生したトラブルや感じたことがレポートされていた。後半辺りから,実際のガジェットのハックや,ライセンス違反をしないように新しい製品を作っていく過程について書いてあった。
内容がハードウェア開発のスタートアップ企業の視点だったため,ある程度ハードウェアについての関心がないとあまり興味を持たないような内容だった。普通の人がこの本を読んでもふーんくらいで終わる。おそらく,こういうハードウェア好きなオタクが読まないと意味がないだろう。
## 結論
ネット上での評判が良かったので気になっていたが,少なくとも自分には合わなかった。ある程度ハードウェア関係に興味のある人じゃないと読んでも役に立たないだろう。
SDカードの粗悪品の調査などマニアックな内容があるので,そういうのが好きなオタクにはいいだろう。ただし,一般の人が読んでも時間の無駄に終わるだろうと感じた。
パーマリンク: https://senooken.jp/blog/2019/03/07/
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新しい考え方で、ついていけないところは多々ありましたが、ちゃんとリスクをとり、トライしている点が今の日本にはない点でした。
1章 メイド・イン・チャイナ
深圳でネット接続ガジェット(Chumby)を大量生産する話が主で、中国の製造品質は発注者がちゃんとしていれば高品質を維持できるとある。
2章 3つのまったく違った工場の中身
有名なArduinoも深圳で作られている。製造ラインの見学の話もある。USBメモリ製造ラインの見学の話もある。
3章 工場に発注するためのHowTo
BOM(部品表)の書き方、品番の指定の仕方、歩留り、検査試験のやり方など具体的に書いてある。
4章 公?(表記できない漢字)イノベーション
中国のでイノベータは山寨。中国でのオープンソースを公?と呼ぶようだ。
5章 さまざまなニセモノたち
いろいろなニセモノ(SDカード、FPGA)を紹介しているがそれをハードウエアハッキングする手法もすごい
6章 chumbyの物語
著者の最初のオープンハードウエアに基づく製品
商業的には成功しなかったようである。
7章 Novenna自分自身のためのラップトップをつくる
著者自身が欲しいラップトップをクラウドファンディングで資金集めをして完成させた。基板むき出しでハッカー御用達のような形をしている。儲かってはいないようだが事業は継続されている。
8章 サーキットステッカーを作る
貼ったり、切ったりで電子回路ができるデバイス。
これは成功した事業でインターネットでChibitronicsと検索してみるとAmazonの商品のページに飛んで行ける。
9章 ハードウエア・ハッキング
PIC18F1320というマイコンをハック
SDカードをハックする
NeTV($150で売っていた)
山寨電話をハックする
よくできるな。
10章 生物学とバイオインフォマティクス
省略
11章 2本のインタビュー
省略
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題名や副題から想像する内容とはずいぶんと違っていた。本書は、タブレットのような電子基板が組み込まれた装置またはデバイスのようなハードウェアを量産するための仕事の進め方という内容である。
生産は中国で行うことを想定しており、深圳での実際の量産立ち上げ経験をもとに、中国メーカーとの付き合い方から、設計のポイント、量産前試験、出荷、品質の大切さ、公差の重要性まで、ハードの量産について一通り書かれている。
メーカーまたは工場で働いている人にとっては基礎の基礎というようなことまで言及しており、ソフトウェア業界の人にとってはそれすらも新しい学びなのかもしれないと思った。
これを読めば、モノを量産することの大変さつまり仕事の多さを改めて思い知らされるのだ。スタートアップ界隈とか若い人たちへ「ものを作るということ」を教えるのに相応しい書のひとつになると思う。
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立川図書館蔵書。3章以降は斜め読み。コピー製品の実例が多く紹介されている。TAKASU Masakazuさんをフォロー。[技術書・ビジネス書大賞] 2019年技術書部門ベスト10。
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書名は『ハードウエアハッカー』となっているが、いわゆるハッキングではなく、メイカームーブメントにまつわる、とても幅広い話題を扱っている。
中身は、Part1については「EMSで行う小規模量産」のテキストである。通常のメーカー勤務であってもこの内容を身につけるためには2〜3年の実務経験が必要だろう。筆者は手探りで数年の経験、それをもとに行われたMITでの授業を書籍化してあり、短時間でポイントがつかめる。実務初心者も、まずこういった本を読んで知識をつけると良いだろう。製造BOMの話(どんな情報が必要か)、DFM(Design for Manufacture)の話、射出成形の話(現在の標準的な技術で可能なこと、制約)、検査ジグの話、工場の選定と付き合い方。今の担当製品の前任者にも、ぜひ読んでおいて欲しかった。
Part2は山寨について。ここまで明らかに解説されている文書は珍しいのではないか。西洋の法基準に照らし合わせると真っ黒だがテクノロジーの進歩との親和性は高いと筆者は言っている。章の後半は偽部品問題だ。幸い、私はまだ遭遇したことはない。
Part3はオープンソースハードウエアについて。文化的には最も興味がある章だが、仕事の参考書としては有用性は低い。筆者がオープンソースハードウエアビジネスを行ってきた軌跡について述べられている。ここで述べられている主張の中で私が最も合意できるものが「議論するより作ったほうが早い」である。また、筆者の2番目のプロジェクトであるオープンソースラップトップの開発について、詳細が述べられている。ラップトップパソコンという複雑なシステムを小ロットで投資を押さえて、かつオモロイように設計する過程が描かれている。こういったトレードオフはシステム設計の醍醐味だ。広い範囲に渡って細部の実装に至る知識が必要となる。
Part4はリバースエンジニアリングについて。かなり具体的で、その道の人ならではの技が解説されている。
根底に流れるのは、目の前に動いているものがあればその原理を理解せずに入られないという好奇心。それは、幼い頃に実際に動いている製品の回路図を見て、製品には仕組みがあって理解可能だというように刷り込まれた。そのような体験にも関わらず、コンピュータが急速に進歩してマイコンとソフトがブラックボックス化してしまった。しかし、現在の技術の進歩は再びハードウエアを取り扱うことができるようになったこと、その喜び。このへんに共感できるならば、本書を興味深く読むことができるだろう。
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最初の方は、家電メーカーのメカ屋だったこともあるのでまあそんなもんだろうというか、ヒケとかゲートとか別に本で読まなくてもいいかなーと思ってたんたけど、途中から、偽造のSDカードをどうやってみつけるのか?とか、中国のエコシステムは?とか、あげくの果てはDNAをCRISPRでやるのってまあハックだよね。って言って、そこを類似で語り出すところはもう最高。比喩ってのはやっぱアイディアのベースなんだよね。
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この本はスタートアップや雑誌Makeで活躍するエンジニアが書いた本です。
著者は、中国での量産の経験を持ち、デジタル製品に関する中国のエコシステムに造形が深い方です。
中国での量産に関心のある人が読めば、たくさんの知見が得られるでしょう。また、彼は、ICやSDカードのみならず、ウイルスの遺伝子まで「ハック」する世界屈指の「ハードウェアハッカー」です。
私は、彼のようになりたいと思います。この本を読んで、自分で壁を作らないようにいろんなことに挑戦しようと思いました。