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電子書籍
生きているとはどういうことか
著者 池田清彦
あるものが生物か無生物か、私たちは直感的にわかる。ところが「生物とは何か」を定義しようとすると、きわめて難しいことに気づく。生物には、物理化学法則とは別の「生きもののルー...
生きているとはどういうことか
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生きているとはどういうことか (筑摩選書)
商品説明
あるものが生物か無生物か、私たちは直感的にわかる。ところが「生物とは何か」を定義しようとすると、きわめて難しいことに気づく。生物には、物理化学法則とは別の「生きもののルール」があるからだ。それはどういうものか。本書は、生物の起源、発生、進化、免疫、性、老化と死といった生命現象から、「生物とは何か」を解く試みである。生きものとは、ものすごくしたたかで案外いい加減である。それがわかるとき、きっと世界が違って見える(はずだ)。
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紙の本
生命論の入門に
2018/09/25 22:42
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:AKHT - この投稿者のレビュー一覧を見る
某TV番組でお馴染みの池田教授による生命現象の読み物。
専門書ではなく、研究書でもなく、あくまで読み物の範疇ですが、前世紀から最近の研究成果までを網羅したものです。「生きているってどういうこと?」という素朴な疑問にそのまま答える良書だと思います。答そのものが書いてあるわけではありませんが(生物学において明確な答は未だ出ていません)、考えるヒントになります。
研究書ではないので、論拠となるデータや実験などは記載されませんが、現在の生物学における生命観がどのようなものか(の一説)を知るには十分な内容を持っていると思います。
著者の文章は理路整然かつ平易な言葉を使っているので大変に読みやすく、論理的思考と抽象思考がある程度できる子どもであれば、中学生〜高校生が読んで十分に理解できるでしょう。子供が視野を広げるに最適な書の一つです。もちろん大人も楽しめます。
章の構成がやや散漫ですが、生物学の研究成果にはまだ不確定なところが多いので、「序論・本論・結論」のように完璧な文章構成は望めません。むしろ、各章を単発で読んでもある程度読めるように構成されているので、興味の湧いたところから読み進めても読める点が評価できます(疑問がわいたら、該当するであろう章を読めば良いのです)。
あえて欠点を言えば、上記以上のものは望めません。そういう人は専門性の高い研究書を読むか、論文をウェブ上で探しましょう。
紙の本
生きものの本質は「いい加減」?
2017/12/29 15:12
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「生命の誕生」とか「進化の歴史」とか「免疫システム」についての章はかなり教科書的な説明部分が多くて「その先の著者の意見が知りたい」読者は少しフラストレーションがたまるのではないだろうか。テーマについて著者が言いたいことをいきなり言ってもなかなか理解してもらえないので背景説明が長くなったのだろうか。
「したたかではかない存在」。本書の結論はなんだか「あたりまえ」に聞こえるが、あたりまえこそが真実に近いものを示しているのかも、というのが読後の感想。