紙の本
弘法大師を探る
2023/06/16 12:38
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投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
空海は幼名を真魚といい、讃岐の地方豪族の子供だったらしい。成人し、真言密教の体系を言語化する過程で、空海となのり、真言宗の開祖となった。まさに偉人の伝記だが、密教化する前の天台宗の協議や、密教そのものの真言宗の教義も、あるていど解説され、教養書の感もある。平安初期の政争と、最澄と空海の関わりなどが、読みやすく書かれていたと思う。弘法大師の一代記を探していたので、とても役立った。
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空海に興味を持つきっかけとなる本
2023/01/01 20:46
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投稿者:honjin - この投稿者のレビュー一覧を見る
空海が活躍した時代を俯瞰して眺めているような印象を受ける。興味を持つきっかけ、入口としては適した本ではないかと思われる。
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文体が読み辛い
2020/07/07 20:30
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投稿者:こんばんは - この投稿者のレビュー一覧を見る
南都(奈良)のような解説が6ページのうちに4〜5回出てきたりしてとても読み辛い
461ページの本だが重複する解説を省けば300ページ代前半で収まる内容だと思う
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投稿者:ハム - この投稿者のレビュー一覧を見る
空海の生涯。眠れないほど面白いと書かれていたので期待して読んだんですが、ちょっと難しくて、眠くなりました。
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密教の奥深さ、空海のエネルギーに圧倒された。
何かに突き動かされ、しないではいられない。
そんな人生を送りたい。
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空海の生涯、そして仏教と密教の本です。
空海が会得した密教と最澄の天台宗の違いもわかりやすく説明されてます。
この手の本にしては大変読みやすい本でした。
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眠れないほど面白い空海の生涯
由良弥生
2019年6月6日読了。
弘法大師・空海
歴史的資料を元に、作者の創作人物を1人加えて描いた一冊。
空海は学生として奈良で官僚になるべく勉強をしていたが、ある沙門(しゃもん)との出会いから官僚の道を捨てて山林修行に入る。
この「ある沙門」については空海は生涯語らなかったそうだが、作者はこのある沙門を「善道尼(ぜんどうに)」という架空の人物を設定し空海が密教を極めていこうとする様を描いている。
おそらく膨大な歴史資料を基にしているので口頭の空海伝説は書かれていない。
例えば、唐からの帰りに三鈷杵(さんこしょ)法具を安全祈願のために投げたら高野山まで飛んで行った。とか。高野山で密教の教えを説く寺の場所を探していた時に山の神に出会い先導されたとか。
でも、空海が達筆だったことや、やっとの思いで唐に着いた時に中々上陸させてくれなかった唐の役人に対して書いた手紙が秀逸で日本からの遣唐使である事を認めさせたこと、土木工事や嵯峨天皇とのやりとりなど、史実に残ってる文献の内容を織り交ぜて書いてある所は興味深く面白かった。
また最澄との関係についても細かく書かれており、なぜ空海と最澄が仲悪くなったのかも勉強になった。
最澄は密教を持ち込んだ初の僧だったが、本流を学んだ空海に対し自分の知識は中途半端だと感じていたこと、実は密教を下に見ていたこと、密教の面授(師匠から直接学び伝授されること)に抵抗感があったことなどが主な理由。
文体については賛否両論あるかも知れないが、仏教特有の難しい専門用語も繰り返しルビが振ってあったりしてそこはとても読み易かったです。
空海好きなら是非。
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(◯◯・・・ッ)という暑苦しい心内文の多用、行間に挟まれる無意味な台詞心内文、「交渉」など一部の単語に延々注釈を付け続ける等々、苛々させる文章で気持ちよく読ませてくれない。
善道尼という存在は、入唐前の空白を埋めつつ空海の思想の内多くの要素を説明できるので合理的ではあるけれども、なんだかなぁ。
恐らくこの手のタイトルのついた本はもう買わないだろう。
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空海についての話。まじめな話なので、ちょっとおもしろみは欠けるが空海についての知識を得るには良いね。
興味があれば是非。
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■空海の生涯と密教の概略
■眠れないほどがどうかは個人それぞれの感じ方があるが、内容は非常に濃く、それが故に何度も読み返さないとわからないことも多かった。空海と最澄の持ち帰った仏教の対照性を明らかにしているのはいいが、最澄のお陰で空海も得をしたところがあるので、その点は少し空海に肩入れしているように感じた。
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空海、その誕生から死までをやや小説仕立てで描く。空海の出自や遣唐使の雰囲気などは面白かったけど、空前の天才っぷりやカリスマ性の描写みたいな部分はあまりなくて、「眠れなくなるほど面白い」というほどではなかった。
伝説や想像の部分は極力排して生涯を追った、とあるけれど、のっけから架空の人物(空海に留学を勧めた「ある沙門」を女性に見立てた)が配されていたりして、いいのかなあ、と思う。
「それによると--」など、かなり頻繁に出て来る決まり文句を始め、文体もイヤだった。
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わ~、読みにくい!というのが第一印象。
なんでしょうね、難しい熟語の説明を(○○・・・)説明でするのは、翻訳ものですと(○○)の説明は小さな活字ですが、地の文と同じ活字っていうのが画期的ではありましょうが、しかし、一度出てきたその同じ熟語の説明を何度もなんども繰り返すのです。そんなにいらないって!(笑)
司馬遼太郎さんの『空海の風景』で空海というお坊さんのことは、司馬節ともいえる明るい調子の描き方でとても好きですし興味ありましたから、文章が読みにくい欠点もありますが、内容は分かり易く迫力もありましたので、頑張って読み通しましたけれども。
1200年前、平安時代の黎明期に遣唐使として、平底船で危険がいっぱいの日本海を渡って中国まで行きつき、密教の修行をしてきた空海、修行ばかりではなく宗教上の文物もいっぱい持って帰ってきたのです。
天才的語学力で中国語の会話読み書き、当地でサンスクリット語までマスター、並みのお人ではありませんね、というか、いつの世でもなにか興すひとは能力と、人一倍の努力というものがあります。
著者まとめに
「・・・密教というのはものごとの本質に自分から向かっていき、真理を直接、自分で見る教えだという。・・・」と説く空海とあり
有名な
「生まれ生まれ生まれ生まれて生の初めに暗く、死に死に死に死んで死のお終はりに昏し」
で結んでいる。
密教はともかく、この頃わたしは神様に「○○がかないますようお願いします」と祈るのではなく、「○○したいので、それにむかっての努力に力添えをください」と祈っております。
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空海の生涯は、きっと、眠れないほど面白いのだと思いますが、この本が、眠れないほど面白いか、というと、そこには違和感があります。
文体に違和感が覚える部分が多いせいか、今一つ楽しめませんでした。
そして、空海といえば、最澄を忘れてはならないと思いますが、この本の中で、最澄は、結構ひどい書き方をされているように思います。
最澄については、よく知らないのですが、歴史上の偉人として名を残しているからには、それなりに立派な人だったと思うのです。
しかし、この本では、頭が固くて尊大な人物として書かれていて、かなり残念な印象を受けました。
この本には、かなり誇張があるとはしても、とりあえず、空海のすごさは理解できたので、今度は、最澄に焦点を当てた本を読んでみたいと思います。
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読了後に「出会うことが出来て善かった!」と思えた一冊でもある。
空海に関連する伝記的情報が綴られた本、空海が説いた真言密教の関連等々の本は、空海を作中人物のモデルにしている小説に至るまでこれまでにも色々と紐解いている。であるが故に「既知の情報が綴られている…」と遠ざけてしまいそうでありながら、「更に!!」と手繰り寄せてしまいたくなるような気分になるのが空海や真言密教に関連する本というモノだ。今般は「更に!!」と手繰り寄せた訳だが、凄く善かった!!
「空海」という人物、その存在感は、同時代に在って傑出していて、酷く巨大なモノであったと推定し得ると思うのだが、それに留まらず「永い日本の歴史」という尺度で考えても「屈指の偉大な文化人」ということになると自身では考える。が、如何せん「過ぎる程度に遠目な時代の人物」である。奈良時代末期から平安時代初頭、8世紀末から9世紀初頭と「1200年以上も以前」ということになる。そういうことも手伝って「仔細不明…」な事柄も多い。また何時しか「かの弘法大師が…」とでもしておくと「酷く有難いような…」というようにもなって行って、荒唐無稽な内容も含む伝説めいた挿話が多く伝わるようになった人物でもある。
本書はそういうことを踏まえ、「所謂“伝説”…」を排し、或る程度確実な史実として伝わっているような伝記的情報や、空海の手になると伝わる著作等を手掛かりに、「仔細不明…」に些かの「想像の翼」も羽ばたかせながら、半ば小説、半ば評伝というように「空海の生涯」を語ってみようとした一冊である。そしてその半ば小説、半ば評伝というように「空海の生涯」を語ってみようとした筆者の試みは「大いに成功!」と言い得ると思う。
現在の香川県の善通寺の辺りが「実家」とか「故郷」と言われる空海であるが、「学問を収めて立身を図る」という意味では、有力な後見人、後援者となり得る母方の伯父も在って、両親を含む一族の人達からの期待を負って都に出た優秀な若者だった。それが、如何したものが“求道者”ということになり、「非公認の僧侶」というようなことになって行ってしまう。
こういう辺りの経緯に関しては「実は仔細不明…」でもあるので、この辺りに筆者の「想像の翼」が羽ばたいているのが本書だ。
都で官人の養成を目的とした機関に、伯父の支援を受けながらの懸命な勉学の末に入り込んだ若き日の空海は、硬直した制度下での官人の在り方や己の人生の在り方ということで色々と思い悩むようになって行く。そういう中で、「生涯の心の友」と言えるような人物と出遭って「それからの展開」が始まったというように本書ではしている…
そうした具合に、「日本史上屈指の偉大な文化人」ということになる人物を「皆、悩んで大きくなった…」という「手近な普通の人」という次元に引き寄せながらも、奈良時代末から平安時代冒頭の政治史、文化の動き、空海が学び伝えた真言密教の説こうとしている事柄等が判り易く纏められているというのが本書だ。
空海は真言宗を起こしたが、同時代に天台宗も起こっていて、両者は共に現在に至るまで受継がれ、日本の仏教界の大きな流れともなっている。後者、天台宗を起こした最澄は空海とも“交流”が在った。本書ではその辺りも詳しい。そしてなかなかに面白い。
空海は自身が歩もうとした人生を見詰める中で求道者となって行き、密教と出遭って、それを究めることを目指し、更にそれの普及を目指す人生を歩んだ。対して最澄は、僧侶という道を早くから択んだのだが、同時代に大きな影響力を持った「南都六宗」(奈良の有力な寺院)の唱える教義への疑問や、関係の僧達の行動様式等への反発を自身の活動への出発点のようにしていた。そして最澄は天台宗の理論を構築する中で密教と出遭った。その密教が大いに注目されていた時勢の中、最澄は自身が学んだことの浅さに気付き、密教を「極めた」と見受けられる空海の登場に戸惑う。そういう中で両者の邂逅、交渉、対立、訣別という展開が在る。その辺の経過が本書には詳しい。
本書の内容、他の空海に関連する本を読んで思う。
「既存の教義への疑問と関係者の行動への反発」を出発点に「既存の大勢力から名実共に独立して活動し得る教団」たる天台宗を起こした最澄は、自身は必ずしも満たされたか否かはよく判らないが、学びを求める後身が活動し易い場を設けることに成功し、時代が下ってからは比叡山で学んだ人達が新たな仏教の流れを起して行くという意味で日本の文化史に大きな足跡を残したのではないだろうか。
対して空海は自らが「極めた」という密教に関し、晩年に著した『秘蔵宝鑰』(ひぞうほうやく)に在るような「完成された!」というモノにして伝え、溢れる才幹を発揮して超人的な活躍をする生涯を送ったが、起こした真言宗は確り受継がれたと同時に大きな拡がりは視られず、“弘法大師伝説”ばかりが拡がったのではなかろうか?
それでも自身が歩もうとした人生を見詰める中で求道者となって行く空海は、それまでの歩みで培われた素養の故に、師僧となる恵果と出遭って密教を極めて以降に超人的な活躍が出来るようになって行く訳で、本当に「眠れないほど面白い生涯」である。
厚めな文庫本だが、なかなかに読み易い興味深い内容である。広く御勧めしたい!!
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眠れないほど面白かった! という感想には至らず…
読みにくいので、続かなくなってしまった。
密教への理解は深まった気がします。