- 販売開始日: 2019/03/15
- 出版社: 早川書房
- ISBN:978-4-15-041449-8
ハンターキラー 潜航せよ 上
著者 ジョージ・ウォーレス , ドン・キース , 山中 朝晶
ロシア海軍提督がクーデターを画策。アメリカとの緊張状態を作り出すため、自国艦とアメリカ原潜を撃沈する。急を知った米海軍は原潜をロシア領海へ急行させ、さらに提督配下の潜水艦...
ハンターキラー 潜航せよ 上
商品説明
ロシア海軍提督がクーデターを画策。アメリカとの緊張状態を作り出すため、自国艦とアメリカ原潜を撃沈する。急を知った米海軍は原潜をロシア領海へ急行させ、さらに提督配下の潜水艦基地へ特殊偵察部隊を潜入させる。その彼らの目前で思わぬ事態が! 世界を揺るがすクーデターを阻止できるのか?
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海中と経済と、複合的な舞台で繰り広げられるサスベンス
2020/01/14 18:14
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投稿者:YK - この投稿者のレビュー一覧を見る
ロシア領海内で新鋭ロシア原潜と、その原潜を追尾していたアメリカ原潜が相次いで沈没。ロシア政府はアメリカ原潜による撃沈であることを公表し、米露の武力衝突の危機が高まります。しかし2隻の原潜の沈没の裏には、凋落するロシアの復権を企むロシア軍部の企てが蠢いていました。
沈没したロシア原潜から奇跡的に生還した生存者の存在、米露軍事衝突を煽りつつ、同時にアメリカ証券業界の大混乱を企ててアメリカを経済的、軍事的に貶めロシア復権を目指すロシア軍幹部とロシアマフィア。
米露原潜が対峙する極北の海と、経済テロの攻防の最前線となるニューヨーク。複雑に絡み合った企ての全体像が次第に露になるまでが上巻です。
潜水艦同士の駆け引きは実際の現場では目視による相手の視認が不可能で、ソナーと呼ばれる音波による探り合いの駆け引きです。だからこそ映像ではなく、文章での表現とは相性が良いのかもしれません。30数年前にも「レットオクトーバーを追え」という名作があり、映画化もされました。当時は米ソ冷戦の真っただ中。本作品の舞台はソ連崩壊の後、国力の落ちたロシアの復活途上の近現代です。証券業界との絡みも描かれ、いかにも現代を舞台にした作品だなという印象です。