- カテゴリ:一般
- 販売開始日: 2019/08/22
- 出版社: 岩波書店
- ISBN:978-4-00-431779-1
電子書籍
マキァヴェッリ 『君主論』をよむ
著者 鹿子生浩輝
権謀術数を是とする政治家、人心掌握に長けた戦略家……政治学の古典として、あるいは帝王学のバイブルとして愛され続けるマキァヴェッリ。しかし、その本当の姿は、彼が生きた時代か...
マキァヴェッリ 『君主論』をよむ
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商品説明
権謀術数を是とする政治家、人心掌握に長けた戦略家……政治学の古典として、あるいは帝王学のバイブルとして愛され続けるマキァヴェッリ。しかし、その本当の姿は、彼が生きた時代から理解しなければ見えてこない。家族と祖国を愛し、自由と人間を愛するマキャヴェッリが真に伝えたかったことは何だったのか。
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じつは今年(2019年)がマキァヴェッリ生誕550年という。君主論をその時代の政治、社会背景を基に読み直す。マキァヴェッリが何を求めて書いたのか、その限界はどこにあるのかを描く。
2019/06/13 21:30
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぴんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ルネサンス期の政治思想家マキァヴェッリについて、受けてきた悪評や誤解を紹介しつつ彼の人生と個性を簡潔にまとめ、『君主論』の解釈を中心に思想を探る。著者の専門書『征服と自由』で詳細に検討されたテーマをわかりやすく解きほぐし、新書にふさわしい解像度で解説を行っている。マキァヴェッリが生きたルネサンス期フィレンツェにおける政治風土や『君主論』の宛先であるメディチ家の置かれた政治環境などの文脈を踏まえた議論は、予断による論理の飛躍やバイアスによる歪みがなく説得力が高いと感じた。『君主論』終盤に主張される「イタリア開放のすすめ」、ナショナリズムや後世のイタリア統一に引き寄せた解釈をされがちだが、著者の解釈は異なる。メディチ家への提言としてより具体的であり、後世の近代的な統一国家ではなくメディチ家を中心とした勢力の結集としている。マキァヴェッリの人生や思想に関心がある読者のみならず、ルネサンス期から近世初期のイタリア政治について興味があるならば必読、そうでなくても古典の読み解きと現代的な価値に思いを巡らせるひとには刺激的な一冊ではないだろうか。