鮎・母の日・妻 丹羽文雄短篇集
著者 丹羽 文雄
幼くして生母と離別し、母への思慕と追憶は、作家・丹羽文雄の原点ともなった。処女作「秋」から出世作「鮎」、後年の「妻」に至る、丹羽文学の核となる作品群。時に肉親の熱いまなざ...
鮎・母の日・妻 丹羽文雄短篇集
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商品説明
幼くして生母と離別し、母への思慕と追憶は、作家・丹羽文雄の原点ともなった。処女作「秋」から出世作「鮎」、後年の「妻」に至る、丹羽文学の核となる作品群。時に肉親の熱いまなざしで、時に非情な冷徹さで眺める作家の<眼>は、人間の煩悩を鮮烈に浮かび上がらせる。執拗に描かれる生母への愛憎、老残の母への醜悪感……。思慕と愛憎と非情な<眼>による、「贅肉」「母の日」「うなずく」「悔いの色」ほか10篇。
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以前から丹羽さんの作品を読みたかった
2019/01/28 09:42
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
丹羽文雄という名前を昔はよく耳にした。というよりは。10年以上前までは文豪とよばれていた人のひとりだったかも知れなのが、今は文庫本にどの本も収録されていない。この短編集も2006年に、その前年になくなった作者の作品が文庫本で読めなくなってしまっている現状を憂いて刊行されたものだが、すでに廃刊している。この編者は、解説によると家族とくに母との確執に焦点をあてたものを中心に選んだということであるが、彼の母は実の母(つまり作者の祖母)と夫(作者の父)との肉体関係に悲嘆して家出をしていまった後、放蕩生活を送っていたという事実が作品のベースになっていることが多く、母への憎悪と愛情が混沌と書き続けられている。私小説作家は気楽な商売ではなさそうだ