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アンの愛の家庭
著者 L.M.モンゴメリー , 掛川 恭子
いつでもここに帰ってきて。あなたと、あなたたちがいてくれる。ーー思い出多い<夢の家>から、グレン・セント・メアリーに建つ、木々にかこまれた<炉辺荘>に引っ越し、6人の子ど...
アンの愛の家庭
商品説明
いつでもここに帰ってきて。あなたと、あなたたちがいてくれる。ーー思い出多い<夢の家>から、グレン・セント・メアリーに建つ、木々にかこまれた<炉辺荘>に引っ越し、6人の子どもの母となったアン。個性ゆたかな子どもたちがつぎつぎと引き起こす騒動や、小さな胸にかかえるかわいい悩みに思いわずらいながらも、アンの生活は、いっそう深みと味わいを増していく。講談社だけの完訳版『赤毛のアン』シリーズ全10巻の6。
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紙の本
かつて子供だったあなたに
2009/03/27 13:57
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぱせりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
これは、原題が”Anne of Ingleside”ですのでいわゆる「炉辺荘のアン」です。
掛川訳のタイトルを眺めていて「ん?炉辺荘がない?」と思ってしまった方も多いと思うのですが(私もその一人)、きちんと収められているのでご安心ください。
村岡訳がすでに浸透しているし今更タイトルを変えるのは良くなかったのではと個人的には思います。
「完訳」と銘打っていても「炉辺荘のアン」の方が合っているような気もするのですが・・・。
あの小さかったアンもいつの間にか6人もの子供のお母さんになりました。
家庭を切り盛りしたり親戚に苦労させられたり、いつの世もそんなに変わらないんだなあと思います。
特に小さな子供たちの悩みはどこもあまり変わらないようで、嘘をついてしまったときのこの世の終わりのような苦しさや、お母さんに喜んでもらおうと精一杯のことをしたつもりでもそれは子供の浅知恵に過ぎなかったときの悲しさなどはじんわりと身にしみます。
私には残念ながらアンほどには優しい母親はいなかったのですが、それでも「どこかにはアンのように思ってくれる人もいる」という考えはとても慰めになったのを思い出しました。
今回改めて読んで、子供には子供なりの救いが、大人には大人なりの癒しが潜んでいるように感じます。
相変わらず未熟で子供の気持ちを思いやってあげられていない。
理不尽に他人に当たったりしない立派な大人になっているつもりだったのに。
それでもかつての自分が傷つき目指していたことを思い出すことは大変うれしいことでした。