読割 50
電子書籍
グラデーション
著者 永井するみ
桂真紀は中学校に通う女の子。みんなが憧れている先輩の男子から誘われて一緒に帰っても、気後れが先に立つ。学校行事で行った夏のキャンプでも、誰がカップルになるかで盛り上がる友...
グラデーション
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
グラデーション (光文社文庫)
商品説明
桂真紀は中学校に通う女の子。みんなが憧れている先輩の男子から誘われて一緒に帰っても、気後れが先に立つ。学校行事で行った夏のキャンプでも、誰がカップルになるかで盛り上がる友だちの話に素直に入っていけない。そんな彼女を驚かせた友人の思い切った行動とは――。14歳の少女が23歳の大人の入り口に立つまでの10年間を丁寧に描いた連作小説!
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
14歳から23歳までの「女の子の日常」を丁寧に描く。
2011/02/04 11:11
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:惠。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書で描かれているのは、いたってフツーの女の子の、14歳から23歳までの10年間。とりたてて話題にすることもない、とりとめのない日常の記録。よくもまぁ、こんな普通のことを書いて本にできたな、と冷静に、突っ込んでしまう。
だけど…。
それがすっごくいい。
そして、すっごく好き。
主人公の真紀の心の描写がすごく丁寧で、フツーの女の子時代を経験した人ならば、本書を読めばすぐにあの頃にタイムスリップできてしまう気がする。
もしいつか、わたしに女の子ができたら読ませたいな、と漠然と思った。過去に女の子だった人にも読んでもらいたい。そして、わたし自身も何度も繰り返し読んでいくのだと思う。
これといった主体性もなく、ひとりで憧れて傷ついて悲しんで悩んだ幼い日々。そんな等身大の女の子がたっぷり詰まっている。
そして残念なことに、もうすぐ30になるわたしはあの頃とそんなに変わってない。周りは結婚して親になったりするお年頃なのに…。「30なのに幼すぎるな、自分。」と、余韻に浸りながらも現実に戻ってハッとした 苦笑。
すごく素敵な作品だと思う。だけれども、描かれているのは至ってフツーのことばかりだから、これから読まれる方はハードルを上げすぎないようにご注意を。