『ジゼル』に続くバレエミステリー第2弾
2020/12/08 09:19
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投稿者:うえありひろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本編のストーリーにバレエ「眠れる森の美女」の描写が入るので、予備知識がない人でも楽しめる作品です。
「実際はどんな動きや表情、雰囲気なんだろう?」と想像しながら読む楽しさがあります。
秋吉さんの作品からは秘められた狂気を感じることが多いです。普通の中にある異常というのか…怖いもの見たさに手がのびます。
バレエ団で起こる事件
2024/05/26 08:17
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投稿者:りら - この投稿者のレビュー一覧を見る
ミステリの部類に入るのだろうが、文章にスピード感があって、すぐ読める。
すぐ読めるからか、内容なのかはわからないが、ラノベっぽくて軽く感じる。
客演の出演者も含めてバレエ公演に励む中、連続して団員に死者が出る。
動揺が走るが、公演はする方向で進むという謎。
事情聴取等で担当刑事が花音にいろいろ喋るが、そんな機密情報ともいうべき内容を初対面の人にしゃべるかいな。
そして、舞台リハでシャンデリアが落ち、危うく大怪我をしそうになる主役予定二人。
彼らが入院することになり、そこでこれまでのできごとの、ある可能性に気づく花音。
ユリカのツンツンした理由も明らかになるが、自らの解釈通り、意識を失っている間に考えが変わるというところ、ここはなかなかに面白いと思った。
で、これだけの事件がありながらも公演(子供向けの!)は行われる謎。
なんかみんな良かったよかった!みたいになっているが、二人亡くなってますよ。
怜司くんの扱いもそれで良かったんかい!とつっこみたくなる。
野崎氏もえらい最初と最後で人が変わったみたい。
これは、漫画キャラなんかな?
伊吹有喜さんのカンパニーのほうがリアリティがあったように思う。
ここいらへんが軽いな、と感じたところ。
バレエの解釈の部分は、各配役が深く調べ、考えていることがうかがえ、興味深い。
それをディスカッションして深めていくことの必要性は理解できるが、あれだけ言葉を尽くしても必要ないと言っていたミハイロワが一夜にして方向転換とかよくわからない。
それほどまでに蝶野氏とは力のある人なのか、前作を読んでいないのでわからない。
それ以外にもひっそりと助力する蝶野氏であるが、主演のフライイング発表などには無反応と謎。
一番初めからあったのが演目決めの違和感。
普通、子供向けのバレエ公演は、わかりやすいくるみ割り人形か、ドン・キホーテ、コッペリアあたりではないか。
特に、くるみ割り人形は子供も出てくるし、華やかでいろんな踊りがあって楽しい。
なんで、眠り?
めっちゃ長くて有名なのに、こどもが耐えられるか?と。
ミハイロワは1時間に縮めて演出することに決めたが、彼女が来る前は普通に全幕やろうとしていたわけだ。
確かに踊りは難しく見所はあるが、技巧より楽しさをというならば、私なら断然くるみだな。
とはいうものの、バレエものでミステリ、ややおどろおどろしい表紙のわりに軽〜く読めてしまうので、ラノベ的に他のバレエものも読んでみたい。
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ジゼルの続編。バレエやってたからか好きなシリーズなので嬉しいです。ミステリーなのになんだろ、サラサラ読めるから楽なのも好き。予想外な結末だけど、ちゃんと家族がいるっていいもんだなと思いました。
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バレエの演目、『眠れる美女』の美しい場面とは裏腹の連続殺人事件!女同士のドロドロばかりではなく、純粋にバレエの楽しみ方を深める内容だったのでその点は評価出来た。
芸術を深めるための人と人との葛藤は何もバレエだけではないけれどストーリーに華やかさを与えてくれた。頭の中でチャイコフスキーの曲も流れて楽しめた。
前作の『ジゼル』イマイチだった印象。
秋吉さんのこのバレエシリーズまた、続いて欲しいとふと考えてる。
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2020.12.23読了。
あんな事件があっても登場人物の危機感が伝わってこないのはマイナス。
自分ならこんなバレエ団にはいたくない 笑
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全然バレエに詳しくないのに、バレエものにはみょうに心惹かれる。美しきスポ根魂が私のガラスの仮面魂と共鳴するからだろう。本作は『ジゼル』の続編で、前回からのメンバーが登場するがほぼ忘れていた。東京スペリオールバレエ団での旗揚げ公演は『眠れる森の美女』に決まった。しかし急遽ユリカというスーパープリマが外部から主役を演じることとなり、バレエ団に不協和音が。やがてそれは殺人事件を引き起こす。この少女漫画感がたまらなく好きだが、ミステリーとしては拍子抜け。「なーんだ」としか言いようのない何ともあっけないオチ。
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初出 2017〜18年「きらら」
前身の東京グランド・バレエ団が解散して、その施設を引き継いで新設された東京スペリオール・バレエ団の旗揚げ公演が「眠れる森の美女」になり、演出に世界的なバレリーナで引退したシルヴィア・ミハイロワ、主演に世界のトップと言われるユリカ・アサヒナを迎えることになったが、ユリカの傲慢な態度に団員たちの不満が募るが、スポンサーもついて公演にに向けて動き出す。
ところが、練習が始まって間もなくオーロラ姫の控え役の雅代が、オーロラ姫が指を突いて百年の眠りにつく小道具の紡錘に仕掛けられた毒物によってスタジオで死んでいるのが見つかる。
さらに、ユリカが宿舎で同じ死に方をしたという連絡が入ったが、実は死んだのはもう一人の控え役の美咲だった。警察は内部の犯行と考え、公演中止の声も上がるなか、公演会場での練習中にセットのシャンデリアが落下してユリカが意識不明となる。
ユリカが意識を取り戻したとき、全てが明らかになって、ハッピーエンドになるが、私は前のバレエ団が悲劇的な解散をし、それに伴う因縁が原因になっていると深読みしてしまっていたので、スケールが小さくなった感じが残った。
それにしても、トッププロの世界はすさまじいんだな。
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バレエの描写が詳しく、延々と続き、事件がおきるのは中盤以降なので、かったるい。
怪しそうな奴は絶対に犯人じゃないという方法を繰り返すだけの展開もあんまり工夫を感じなかった。
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個人的にバレエの話だけで十分面白かったので、殺人事件の要素いらないな〜と思いました。ラストがご都合主義っぽく感じてしまう…。
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バレエ・シリーズ第二弾。
この作品は、チャイコフスキー3大バレエの一つ「眠れる森の美女」がモチーフ。
「眠れる森の美女」は2時間を超えて少々長い演目ですが、色彩豊かなので僕は大好きです。チャイコフスキーの曲も素晴らしい。
小説の中で語られるバレエの解釈は興味深かったのですが、肝心のミステリーの方は、設定に無理やり感というか、難しいものを感じました。
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花音も容疑者出し、第一発見者なのに…なぜ刑事さんは最初から凶器の事やらなにやら、ベラベラと花音にしゃべるんだ??
そしてハッピーエンド。みんないい人だったーっていう。
殺人事件あった割にかるーい感じの仕上がりだった。
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前作『ジゼル』の世界観をそのまま引き継いだ第二章。
今回は『眠れる森の美女』がテーマ。
世界3大バレエで行くと、次回作は『くるみ割り人形』だな。
前作からのストーリーテラー(如月花音)の俯瞰的視点から見る探偵役は没入しやすく、読者参加型ともいっていいように思う。ミスリードにうまいこと誘導されているので感情に同調しやすくてとても読みやすい。
ミルフィーユのように重なり合って生まれた繊細なミステリーは、おさまるべきところに綺麗におさまったように感じるエンディングにて大満足の結末。
前作『ジゼル』で感じた気味の悪さは軽減されていたがハッピーエンドを求める気持ちは今作の方が強かったように思う。
それはきっと今回準主役の立ち回りとなった石森達弘というキャラクター性によるものである。
他にも魅力的な新規キャラクターが多く登場したので、是非続編にも出てほしいですね!
秋吉さんの描く女性像は『暗黒女子』からずっとリアル。
(うわぁ〜。いるいる、こうゆう女。)と思いながらもページをめくる手が止まらないくらい、秋吉ワールドに引き込まれます。
ブラックユーモア、少しのホラーと繊細なミステリー。
そして納得の結末は、映画化されてもおかしくない一本!
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新設された東京スペリオール・バレエ団。
旗揚げ公演『眠れる森の美女』を“バレエ界の至宝”シルヴィア・ミハイロワが演出することになるが、主役に決まった客演のユリカ・アサヒナは我が侭で、嫉妬と反感から人間関係は軋んでいく。
そして、悪の精“カラボス”を名乗る人物から不気味な脅迫状が届き、不幸な連続殺人事件が起きる―。
カラボストは何者なのか?
花音は事件の真相を追う。
嫉妬と愛憎渦巻くサスペンス。
(アマゾンより引用)
割とあっさりした事件だったなって印象だった。
ジゼルの最後のほうがどんなだったか忘れてるから、蝶野監督が何したんだっけ?って感じになってる(笑)
けど、やっぱ秋吉理香子さんの本は面白い
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02月-06。3.0点
ジゼルの続編。あのバレエ団、名前を変えて再出発。
眠れる森の美女を演じるが、ロシアの一流演出家が担当。主役はバレエ団ではなく、外部から。争いが。。。
前作同様、女同士の争いもあり。ページ数少なめで、あっという間に読める。
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「ジゼル」続編の豪華絢爛な雰囲気が横溢するバレエミステリ。東京スペリオール・バレエ団の旗揚げ公演として計画される「眠れる森の美女」。有名な演出家に手掛けられることになり、希望に満ち溢れる劇団員たち。しかしスター不在のバレエ団を盛り上げるために不可欠な要素として、主役は客演を余儀なくされる。技術的に優れ、スター性としても申し分ないにもかかわらず、その性格から内部に軋轢を生んでしまう世界的バレエダンサー・ユリカ。そして不穏な空気の中、ついに起こってしまう事件。はい、申し訳ないけれど、バレエというとこういうドロドロしたの期待しちゃいます(笑)。
登場人物たちのバレエにかける熱意や夢と希望に満ち溢れた様子を読んでいると、事件が実につらくって。この中に犯人がいるということもまるで信じられない気分になってきます。そして実際、最後の最後まで真相見抜けなかった……! それぞれの人たちの想いが交差し、複雑さを増してしまったこの事件。なんともいえず悲しいものなのですが、それでも世界観の美しさは削がれることなく、夢と希望が完全に打ち破られてしまうこともありませんでした。決して楽な世界ではないでしょうが、果てしなく素敵な世界です。
キャラクターがみんな良いんだよなあ。融資担当の野崎がすごく好きです。たしかに最初はいけ好かないと思っていたのですが。読めば読むほど好意が湧いてきました。