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投稿者:どらやき - この投稿者のレビュー一覧を見る
先が知りたくて、一気に読み上げてしまいます。 さすが桐野さんだなと圧倒される文章力と展開です。 真由の母親さえ、道を外さなければ、こんな事態にならずに済んだだろうと思います。
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投稿者:なみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
どうしようもない現実の中で、なんとか生きようとしている少女達。まだ少女なのに、パンクしそうな程の経験と、つらさを抱えてさまよっている。
何が悪いのか。親が一番悪いのか。大人が悪いのか。社会も悪いのか。非力な少女達に救いはなく、残酷だった。
彼女達のトラウマや焦燥感が膨れ上がってきて、息苦しかった。
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第一章 真由 第二章 リオナ 第三章 監禁
第四章 破綻 第五章 家族
安心して暮らせる家を失い、家族を失って街を彷徨い暮らす少女たち。お金を手に入れるのに ”女” ということがプラスになるように見えるけれど、マイナス面も大きくて結局マイナスじゃないかなぁ。
どんな境遇になっても安心して暮らせる場所があるといいのに。「路上の X は もういないよ」と微笑んで言える時がいつか来るだろうか
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仁藤夢乃さんが解説だったので購入。
彼女がなぜあそこまで過激な発言・思想をするのかがわかった。
フェミニズムに敏感な人は批判されやすいけど、敏感になる理由があったんだな、と気づいた。
多分、当たり前にこういうことが起きていて、弱者は搾取されるしかない。
弱者に厳しい世の中を少しでも就労という形で支援できたらいいな、、、
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なぜ「神待ち」なんて言葉を使うのか、やっと理解できた。人がものだからだ。強者にはどうだっていいことだ。相手が傷ついても泣いても。自尊心を奪われても。
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中学卒業と同時に叔父の家に預けられた真由。
飲食店の経営に失敗し、借金返済のためといいつつ、両親は突然蒸発した。
無気力な叔父と意地の悪い叔母、食べるものもなく散らかった家、無理矢理入学させられた荒れた高校、すべてのものから逃れて、生きるためバイトにありつくが、そこで待っていたのは大人たちの罠だった。
普通の家庭で丁寧に育てられた真由は世の中に張り巡らされた悪意を見抜けず繰り返し危ない目に遭う。助けてくれたのは同じように行き場をなくし放浪する少女だ。
世間知らずの子どもの浅はかさだと言い捨てられない世界。そこには確かに汚い大人たちが介在している。
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高校生の真由が朝方叔父の家である狭い団地にこっそり帰るところから物語は始まる。居場所のない様子が残酷だが、真由は更なる試練に晒されていく。もう一人の少女リオナとの出会いが真由を否応なしに変えていく。
「高校生ワーキングプア」等で描かれており、若年層の貧困は社会問題と化している。が、売春を「援助交際」と言い換えた20年程前からこのような問題はあったし、それが最近やっと顕在化してきただけだ。年齢と制度の壁に歯がゆく感じる。この物語は、多くの社会問題を投げかけているが、私は特に「虐待」の文脈で読んだ。それくらい、真由に起きたことは衝撃的だった。真由の親の何と無責任なことか。真由は触法少年になってしまうのか。虐待被害者として保護されることはできないのだろうか。物語ではそれぞれの立場で大人たちが関わるが、それに対する真由の反発もとても腑に落ち、やるせなくなった。
一方のリオナの物語もまた壮絶であるが、真由との出会いで彼女もまた救われて欲しいと思った。子どもが子どもらしく育つことができないこの社会は一体何なんだろうか。
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居場所なきJK漂流記。舞台が渋谷ってことで村上龍の「ラブ&ポップ」を連想したが、この20年もの間にすっかり様変わりした事態にクラクラした。いや、根源は同じなのだろうが、本作の少女たちにはキャプテンEOの言葉は響かないだろうし。未成年ゆえ、どうしても血縁者を頼らねばならぬ理不尽さに一石を投じた最終章「家族」は大変興味深かった。彼女たちに望ましい未来あれ!
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大人の無自覚な暴力に眩暈がしてくるが、現実はこれ以上に過酷だ
声にならないSOSを引き攣った笑顔の裏に隠している少女たちの声が、どうにもならない現状への怒りが、誰に起こったらいいのかもわからない戸惑いが、物語になっている
糾弾されるべきは誰なのか?
この本を読んだ僕は、現実の真由に、リオナに、ミトに、何ができるのか?
周りの人間の無自覚な搾取や暴力に、どれだけ声が上げられるか?
少女たちの冷たい目に、問いかけられている気がした。
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内容が、なかなかエグい。
でも、生まれた環境で、望んでいないのにリアルにそんな人生を歩んでいる人がいる。
なんだか同じ日本なの?と思うけど、、
読みながら、本当なの?
他の道が思いつかないよね、悲しいなぁ。
など、いろんな感情が出てきます。
桐野さんのことだから、きっとしっかりリサーチしてかきあげているだろうし、実際にいるんだろうなぁ・・と思うと心が痛かったです。
つらいけど、知りたい。
無知でいることよりも、彼らの世界を知りたい。
そう思いながら読みました。
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起こり得る、とかリアル、とかじゃなくて実際起こっている事で事実。
渋谷に限らず、わたしのいた池袋や新宿でも。
貧困は貧困を呼ぶ。1度家を失くすところまで行くとそこから這い上がるのは本当に難しい。わたしは歳を重ねていたからと元々の性格と運がよかっただけ。いつまたそこに転がり落ちるかも解らない。
あの街でいっしょに生きてくれていた彼女たち、いま頃どうしているんだろう。
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両親の借金逃れにより叔父の家に預けられたが、そこには居場所がなく渋谷の街に出た真由。
義父の虐待から逃れ、渋谷で身を売るレオナ。
言えに居場所がなくなった二人が、渋谷の街で出会い、暴力や少女ゆえの危険などに遭遇する実態を赤裸々に描くドキュメンタリー風な小説。
彼女たちの境遇に胸を打たれながら読み続け、その生々しさに、著者の取材力を感じる。底辺で足掻く女性を描いた『OUT』に繋がる作品。
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久しぶりの桐野さん作品。
搾取される側と搾取する側のコントラストが痛いほど鮮やかだった。
真由、リオナ、ミト。ティーンエイジャーにもかかわらず、それぞれが過酷な人生を歩む。
彼女達は自分達で選択してきた訳じゃなくて、選択せざるを得なかった背景がある。
そのどうしようもなさや息苦しさが読んでいて辛かった。
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何と言ったらいいか、、、
この物語はノンフィクションに近いフィクションなんだろう。
保護者を失った10代の少女達が生きる道はこれしかないのか。
それぞれに描かれる母と娘の在り方。
難しい。
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1度読み始めると続きがめちゃくちゃ気になって、気が付いたら読み終わってた
10代でこんな壮絶な経験してんのやばくない…?って思ったけど、描写がリアルすぎて現実味がある
誰を信じて頼ったらいいのかわからない子も、苦い経験から強かに生きる子もその日を必死に生きてる
若いから、女子だから、って理由で価値があるなんて思ったり思わせたりしちゃ駄目だよなぁ