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源氏五十五帖
著者 夏山かほる
不朽の名作「源氏物語」は実は未完であり、秘された最後の一帖は時の最高権力者を窮地に陥れる物語ではないか。生前の紫式部が存在を秘して没した「五十五帖」とは果たして……宮中の...
源氏五十五帖
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商品説明
不朽の名作「源氏物語」は実は未完であり、秘された最後の一帖は時の最高権力者を窮地に陥れる物語ではないか。生前の紫式部が存在を秘して没した「五十五帖」とは果たして……宮中の陰謀に物語が切り結ぶ時をスリリングに描き、多くの書評に取り上げられた昨年の第11回日経小説大賞受賞作『新・紫式部日記』には続編があった。「源氏物語」に残された最大の謎という大胆不敵なフィクションである。主人公は菅原孝標女(作中では、更級)。藤原道長から「五十五帖」の探索を命じられるが、同行を命じられるのが宮中に仕えていた紫式部の娘、賢子。田舎育ちで父から与えられる物語に耽溺して成長した更級と、物語づくりに忙しい母にかまってもらえなかった賢子が幻の「源氏物語」を探していく過程で、紫式部がどういう人間であったか、「源氏物語」はいったいどのような物語であったかが浮き彫りにされていく。豊かな学識から紡ぎ出された"古典文学ミステリー"の秀作である。
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源氏物語の幻の巻
2023/04/02 20:24
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投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る
源氏物語の幻の巻を探すミステリー。更級日記の作者、紫式部の娘、藤原道長の息子の3人が幻の巻を探しに旅に出るというのは荒唐無稽にも感じましたが、3人の性格の描き方ややり取りが面白くて引き込まれました。とくに藤原道長の息子、能信は永井路子「望みしは何ぞ」を読んで以来気になる存在だったので大活躍していて何だか嬉しくなりました。正妻の子、頼通や教通と差を付けられることで抱いた鬱屈がよく描かれていたと思います。その鬱屈がもたらしたものはこの本では描かれませんが、その後の歴史を思いながら読むと感慨深いものがありました。