自己分析論
著者 高橋昌一郎
「自己分析」とは、多くの若者が就職活動を通じて直面するものだが、字面から受ける印象は意味深であり、その過程で誰もが苦悩する。「自分とは何か」という問いは人類が生まれてこの...
自己分析論
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商品説明
「自己分析」とは、多くの若者が就職活動を通じて直面するものだが、字面から受ける印象は意味深であり、その過程で誰もが苦悩する。「自分とは何か」という問いは人類が生まれてこのかた考えてきたテーマに他ならないからだ。自分を知り、志望は何かという「暫定解」を出すための攻略法、あるいは人生において「本当の自分」に迫る術を探る。探求を続ける人に、わかりやすいディベート形式で贈る。
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就活から哲学まで 自己分析論
2024/02/02 21:52
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投稿者:清高 - この投稿者のレビュー一覧を見る
1.内容
大学に進学してから就職する場合(筆者が大学卒なのと、本書もそういうストーリーだからこのように書いた)、自己分析をやるものだが、本書は、最終的には哲学の話になる。第2章までの、就職活動に使えそうな自己分析の話から、第3章ではソクラテス、プラトン、デカルトなどの哲学者の思想を紹介して、暫定的な(日本の、いわゆる新卒の就職活動には卒業までの期限があるのは皆さんご存じだろう(留年等は考慮しない))話から深遠な部分に至る内容となっている。
2.評価
(1)第2章までは就職活動に役立ちそうである。本書初版の2020年時点の就職活動は本書のようなものだと考えてよい。今後は変わり得るが、とりあえず知識としてインプットして損はない。
(2)より深遠な話になっている第3章までの構成も良い(高橋昌一郎の専門分野だから当然だろうが)。就職活動時の自己分析にとどまらず、より深く「自分とは何か」を追求できそうである。
(3)(2)までで5点も、筆者としては、p.78の「就職基礎能力」と、p.80の「社会人基礎力」に対しる批判意識が欠けていることと、「冷静に『不採用』になった理由を分析して改善を見出し、次につなげる余裕が必要なのです!」(p.31)に賛成しかねる(求人側にも都合があることを否定できないから)点で1点減らして4点とするが、とりわけ大学を卒業して就職しようとする学生に役に立ちそうな本である。