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春を待つ
著者 松下隆一(著)
愛する家族を喪った者たちの絶望が希望に変わる日。愛する息子を喪い、未来をなくした夫婦は悲しみの果てに離別。平和だった家族は崩壊した。それから数年を経た命日の前日、夫は過去...
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春を待つ
商品説明
愛する家族を喪った者たちの絶望が希望に変わる日。愛する息子を喪い、未来をなくした夫婦は悲しみの果てに離別。平和だった家族は崩壊した。それから数年を経た命日の前日、夫は過去を忘れるために、息子の骨壺を抱え、心が凍てつき暗い家に引き籠る妻を訪ねる。だがその途上、夫は実の両親を亡くした少年と出会い、妻の家に一緒に泊まることに。その日から心に仄かな灯が生まれた。3人の孤独な魂が寄り添う時間のなかで、それぞれの絶望が希望に変わり、夫婦は再生の路に立ち、少年は未来に向かって歩みはじめる。「人は少しずつよくなるしかない、少しずつ幸せになるしかないんだ・・・・・・」第1回京都文学賞受賞作家であり、NHK『雲霧仁左衛門』など、映画やドラマで絶大な影響力を誇るベテラン脚本家が、人間の業、そしてどん底から這い上がる人の強さと家族の絆を感動的に描く。
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紙の本
亡くした我が子の代わりに
2023/01/01 10:01
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
赤の他人に愛情を注ぐ夫婦の姿が切ないです。擬似親子の絆が芽生えていく終盤、少年が主人公を「お父さん」と呼ぶ場面は涙なしに読めません。
紙の本
闇人の集いと再生
2021/03/20 00:12
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くみみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
息子を失い別れた夫婦、両親を亡くし惑う少年、孤独に沈んだ三人が身を寄せ合い繕った偽りの明るい日々がホラーのように感じ恐怖だった。
コロナ、水俣病、天災、虐待…致し方ない事にどう折り合いをつけるか、不透明な未来を小さな手で切り開くしかない少年を思い、やるせなさで一杯になった。三人それぞれの些細なズルさにも強く人間味が出ていて、そこも少し狂気的で読みどころ。バイタリティの高い子供達が「春」へ手を牽いてくれる小さな再生のお話