紙の本
デビュー20周年超大作
2021/04/15 22:21
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投稿者:くみみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
上巻で上手く全体像を掴ませつつ、核に迫っていく下巻。
相手によって使い分ける喋らせるための空気感にリアリティがあり、真相に迫るたび息を飲んだ。子供を失った家族の三者三様の対応も興味深く、共感出来る部分が多かった。一緒になって悪を追い詰めていってる感覚がわくハラハラの展開。真相に迫れば迫るほど、足踏みになってしまう展開がもどかしくラストまで一気読みしました。デリケートなテーマではあるけど笑えるシーンもあり、暗くなりすぎない読後感
電子書籍
終わり方 うーん
2021/06/25 08:35
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投稿者:Masaru_F - この投稿者のレビュー一覧を見る
犯人像が絞り込まれるまでは想定通り。所詮権力者がそうやって逃げ切るのかと思ってしまう結末。でも完全に逃げ切ったわけではないですがのかも。若い記者の前に進む気持ちと老記者の思いが実った結末でもあるのかもしれない。
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上下二巻の大作。
舞台は新聞社。主人公は定年間近ガン闘病中のベテラン記者。
彼のもとに舞い込んだ4年目新人記者からのとあるネタ。
単体の事件のように見えた女児誘拐殺人事件が、実は30年に及ぶ連続誘拐殺人未解決事件につながるのではないか、という疑惑。なぜそんな大きな事件が今までまったく表に出てこなかったのか。
二人の記者にかけられる圧力。そこにある真実に手は届くのか。
って、あらすじだけでもぞくぞくする。いやほんと、ぞくぞくしながら一気読み。このボリュームなのに一気読み。
新聞って雑誌よりも信用度が高い。けれど、私たちが知らないだけで新聞社の中にもいろんな「忖度」や「癒着」や「隠ぺい」がうずまいていたんだ。それが当たり前になっている、そんな中で戦い続ける二人の姿に胸が熱くなる。
「真実」はどこにあるんだ。「正義」はどこにあるんだ。このままあきらめるのか…
いやぁ、最後の最後までぞくぞくとどきどきがきっちりと続く。しっぽの先までぎっしりあんこのつまった焼きたて熱々タイ焼きのようだ。
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コロナ禍で起きた女子児童の殺人事件。新聞記者が追っていくうちに過去の未解決事件と類似している事がわかる。その裏では、上からの圧力があったのではと疑惑が浮上する。そういった記事を載せた矢先、ある署長が自殺をする。殺人事件に隠された政治や警察の闇とは?
下巻では、新たなキャラクターが登場します。元警察官僚であった作家で、過去にどんな事が起きていたのか、なぜ辞めることになったのか、殺人事件と絡めながら、物語の鍵を握ります。
その他にも、二人の新聞記者それぞれの人脈を駆使して、真実へと導いていきます。上巻では、色々な事件を紹介したり、二人それぞれが抱える心境や苦悩が描かれたりと基礎部分をしっかりとしてから、下巻へと誘うような感じがしました。
二人の視点が交互に進行するのですが、リズム良く変わるわけではなかったので、じわじわと固めていっている印象でした。
その点、下巻ではリズムよく切り替わる印象がありました。一人が掴んだネタ。しかし、その先は自分の範囲では出来ないことなので、相手に委ねる。相手はそのネタを基に新たなネタをつかむが、範囲外なので、また相手に委ねる。はまらないピースを相手が交互に補っていきます。そういった二人のバディ感を楽しむことができました。そのあたりがトントン拍子で、リズム良く展開していくので、どんどんその世界観に惹き込まれました。
ネタを掴むために己の記者で培った「人」のネットワークを駆使していきます。真実へと導き出す過程は、やっぱり人脈って大切だと感じました。無理だと思っても、「人」を使うことによって、困難だったことが実現するかもしれません。
そういった過程が交互に見られるので、清々しく感じました。
そして掴んだ真実。公表しようにも大きな「壁」が立ちはだかるのですが、そういったところが、現実味を帯びていて、歯痒さを感じました。
組織や大物だからこそできる圧力や卑劣さで、世間に晒すことはできないまま終わりかと思いきや・・・最後の最後まで目が離せませんでした。
圧力に負けずに突き進む新聞記者としての熱量に胸が熱くなりました。週刊誌やゴシップ記者とは違った新聞記者ならではの志や真面目さが、二人の人物が放つ言葉から感じられました。
真っ当に生きている人たちが、最後には勝つような展開を現実でもあり続けてほしいなと切に願いたいです。
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後半になってさて犯人は誰なのか?事件ごとにそれぞれ犯人は違うのか俄然面白くなってきた。架空の世界だから面白い。上下巻合わせて一週間楽しめた。
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06月-19。3.0点。
黒幕が見え、各方面から妨害も。主人公も体調に変化が。。。
いくら何でも、黒幕はそんなに大それたことをするかね。
大きな風呂敷を広げるが、結末は尻すぼみ感。
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圧力に負けなく最後まで戦った新聞記者定年前の記者は胃がんの手術を終え後半では他の所へ転移した癌の手術をし最後まで記者で後輩の書いた記事の合格、結果として犯人は代議士の息子今まで守ってきた子供であったが最後は自殺をするように代議士が仕向けた。
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県境に跨がることで連続事件と認識されなかった児童の失踪、殺人事件。
警察の縄張り意識や上への忖度、役所の広報機関と化した新聞社などの要素も絡まる。
引退間近の昔気質の記者、闘争心に溢れた若手記者の組合せはありがちではあるがよく嵌っている。
映画やドラマになりそう。
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ストーリ自体は目新しさのないものだったが、死語になりつつある社会部の文屋魂を、定年間際のベテラン記者と地方デスクの若手記者のコンビで見事に描き出している。何と言っても犯人自殺でスクープがボツになる局面からの大逆転が見もの。読後もスッキリさせてくれる。勿論行方不明の少女たちや家族のことが書かれていない物足りなさもあるが、主題をハッキリ提示して最後見事に回収しているのでそれは目を瞑ろう。。
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ベテラン記者の熱意に触発されて若手が奮起するストーリーが下巻で加速。結末も肩透かしになることなくしっかり締まった。続編か代替わりした数年後談にも期待したくなる。
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下巻を読むまでに時間があいたが、すんなりと入っていけた。
最後は一気に読めた。作者の新聞記者シリーズもなかなか読みごたえがある。
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追い詰められてからの大逆転はスカッとした。
政治家も官僚も警察もみんなダメダメに描かれてるけど、これが本当なら未来がないね。
自分的に久しぶりのハードボイルドで楽しめた。
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事件の核心を知ると思われた警察署長の自殺。ますます危険な印象が強くなってくるものの、もうここまで来たら引くこともできませんよね。各所から少しずつ情報は集まり、どんどん真相が見えてきます。やっぱりそういうことだったのか、という思いはありましたが。こういうのは嫌だなあ……実際にこんなのがあるとは思いたくないです。
たしかにいろんなメディアが発達して席巻している現代で、新聞の存在意義というものは以前よりも弱くなっているのかもしれませんが。なくなってしまうことはないのだろうなあ、と感じさせられました。お仕事小説としてもとても読みがいがあります。彼らの仕事にかける矜持が実にカッコいい!
事件の幕引きには愕然としてしまったけれど。……これ以外の解決もない気がします。それでも闇に葬られることがなかったのは幸いでした。
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こういう解決はちょっと安直に感じる人がいるかも。
ただ、これはそこではなく、松島の人物像をこそ読む本なんだろう。
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上・下通じて
ネットなどに押しやられ存在感が薄くなった新聞記者たちの奮闘。
ベテラン記者と若手の記者が組んで、30年来続く女児誘拐殺人連続事件の真相に踏み込んでいく。
上からの圧力によって操作を緩めるなんてことは警察にはあってはならないと。
本格的な事件もの、ぐっと楽しませて貰った。