前作同様、おすすめです。
2021/06/22 17:52
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投稿者:トッツアン - この投稿者のレビュー一覧を見る
なんと登場人物が活き活きしているか。ハラハラドキドキしながら読み進んだ。
ロヤコーノを取り巻く恋の鞘当てに娘が絡みどうなるのかも気になる。
ピザネッリが追い掛ける自殺を装った殺陣はどうなるのか(犯人が分かっているだけに結末が気になる)。
早く続編が読みたい。
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前作より奥行きは深まったと思うけど、幕引きが…先が気になるやないか。
こういうのはドラマでいい(翻訳続くかも分からんし)。
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『集結』『誘拐』をまとめてレビューを書きました。
よろしければ、下記ブログページにどうぞ。
https://ameblo.jp/konstanze0317/entry-12674962623.html
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21世紀の87分署。そんなシリーズが始まって二年目。最初の頃の本家87分署シリーズは、確か年間に三作ほどのハイピッチで出版もスタートしていたが、徐々に年二作となり年一作となってゆく。しかしページの厚みは時代の流れとともに増して行った。生活スタイルの推移や、世相や思想の変化などが、取り扱う事件にも徐々に変容を強いてきた感がある。
でも人間の罪業に、きっとあまり変化はないのだ。愛、嫉妬、憎悪、物欲、激情、その他。人間の愚かさも誠実さもひっくるめて、都市に営まれる悲喜こもごもの愚かな人間たちのやりとりも誠実な人間の人生も、そんなには変わらないのだ、きっと。
無論、捜査手法には科学技術の進歩が影響やスピードを与え、昔よりもずっとDNA分析やIT技術による電子的足跡の追尾など、様々な現代的側面が与えられている。
しかし本書を読む限り、捜査側も犯罪者側も根本的には相も変わらず、人間的な弱さやら個性やらを振りまきながら、日々、街に起こる大小の犯罪と向かい合い、ギリシャ文化以来変わることのない様々な人間的悲喜劇と向かい合っているようである。本書の刑事たちもそれぞれの人生を与えられ、仕事とプライベイトと、心情と弱さを持ち合わせつつ、事件に対峙してゆく。その辺りは、87分署の原典とあまり変わらない。
むしろそうしたディテールに拘って書き進めてゆこうという、作者のシリーズに対する姿勢が垣間見える辺りに、87分署シリーズとその偉大なる作家エド・マクベインへの強く深いオマージュを感じさせてくれる。
犯罪者側にも、その愚かさと止められない悪意、強欲、追いつめられてゆくこで消耗してゆく人間性、などなど、実にヒューマンな要素がたっぷり詰め込まれている。多くの人間を代わる代わる手を変え品を変え描いてゆくことで、本シリーズに魅力を加味するのだと言わんばかりである。
シリーズ第二作の本書は、マクベインの87分署でも傑作と名高い『キングの身代金』を彷彿とさせる<誘拐>を主たる犯罪テーマとして描いている。もちろん件の名作とは全く異なる内容なのだが、シリーズ二作目にしてこうしたテーマに挑もうとする作者のチャレンジ精神には敬意を表したく思う。
ネタバレになるのであまり言いたくないのだが、本書はいくつかの事件にとっては経過的ポジションに当たるので、本当は5作くらい翻訳本が出てから一気に連続して読んだほうが味わいがあるように思う。キャラたちも未だシリーズが浅い間は、記憶に根付かない。シリーズの群像小説は、連続性が途切れるのがちと辛い。
87分署シリーズの方は、ぼくは一気に30年分くらいの作品を連続して読んだので、あの時期のことは、マクベインとお会いできた追想、その後マクベインの死を聞いたときの悲しみも含め忘れ難い。そうした87分署体験をしているだけに、本書にも長いスパンでのシリーズ傑作として、世界を代表する警察小説に成熟してほしいと思う。次作を待ち焦がれます。
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「P分署」シリーズ第二弾。個性的な癖のある七人の刑事たち。さまざまなタイプの人がいて、厄介者扱いされていた者たちが集められ分署。十歳の少年が誘拐された事件を追う。好き勝手動いているような、でもみんなで同じものを見据えているようなそんな感じがあって面白い。それぞれのプライベートも少し描かれてるのもシリーズとしての厚みが増している。子供が誘拐されるという緊張感や怒り。徐々にチームとして強さを獲得していくのがいい。今作のラストを経ての今後も楽しみ。
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前作は面白かった、で今作は?と考えた時、前作より超える作品だったか、と言う点を思った。キャラもたっているし、読み進める程に彼等彼女らの思いを汲み取れる、けど次作がこのレベルなら私はあえて手に取らないかもしれないと思った。
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マウリツィオ・デ・ジョバンニのイタリア警察P分署捜査班シリーズ第2段(邦訳版として)です。2013年(邦訳版2020年)に''集結''が刊行され本作も2013年(邦訳版2021年)刊行です。
ナポリにあるピッツォファルコーネ署のP分署は、イタリア各地の警察署から訳あり捜査官を寄せ集めた除け者集団で、それぞれが問題を抱えている。
・副署長ピザネッリの妻カルメンは自殺したが自殺者の急増にピザネッリは疑問を抱き独自捜査をしていたが、犯人は友人の修道院の院長レオナルドなのだ。(今回の事件とは関係有りません)
・ロヤコーノは、離婚し別居。今は母親と仲違いした娘マリネッラと同居しているが、検事補のラウラを慕っていて時折り娘が邪魔だと思う。
・ロマーノ巡査長は妻を殴って別居状態。
・オッタヴィアは、重度の自閉症を患った子供を持ち家庭生活も上手く行って居ない。
・アラゴーナ巡査は、スピード狂で高級ホテル住いだ。資産家の息子でお金には困って居ないが世間知らず礼儀知らずで他人を慮る事を知らない。
・アレックス巡査長は、射撃の名手で両親と同居している。同性愛者。
ここの刑事は、全員問題を抱えて居て孤独なのだがP分署の汚名を注ぐべくチーム全員一丸となって捜査に挑む姿はいじらしい。
事件は、スポーツジム経営の夫妻の邸宅に夫妻の週末旅行の隙に空巣に入られた事件だが様子が怪しい。盗まれた物に隠し事がある様だ。二つ目の事件は、美術館で課外活動中の小学生の生徒ドドが女性に誘拐された。
様々な問題を抱えた捜査員がドドの無事を祈りつつ懸命に犯人を追うが誘拐犯の行方は不明だったが、アラゴーナの悲しい閃きとロヤコーノの担当する窃盗事件の証拠品から主犯が割れ、ドドの監禁場所が特定された。
結末は、何ともモヤモヤと胸に重く残るシーンで終わります。
恐らく続編に繋がる筈(じゃないと、この終わり方は納得出来ない!) ですので、創元推理文庫さんは続編の翻訳版を早く上梓して欲しいと願います。
ロヤコーノ警部シリーズは現地では2012年が初刊で2020年までに10作が刊行されてます。全てがP分署捜査班シリーズなのか不明ですが邦訳版の刊行が待たれます。
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イタリア ナポリ舞台の警察小説。
誘拐事件 と 空き巣事件 が交錯する。
筋よりも人間模様が豊か。風物としてイタリアの人の日常 社会の雰囲気を感じる。
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よくある組織から疎んじられた刑事が集まる署の話だがそこそこ面白い。
ストーリーとは関係ないが途中の5月は、の話がグッとくる。
気になる終わり方をする作品が増えてるなー。次が刊行されてから読まないと忘れちゃうよ。
関係無いけど最近読んだ本と同様ロマが出てきて差別の対象だったり、異性愛はまだおおぴらにできなかったり、マスコミは日本は遅れてると盛んに言うがどこも一緒なんやなぁって考えさせられた。
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今回も、同時並行する2つの事件を
それぞれのチームが捜査して
別々に解決するんですね。
でも、誘拐事件の方が時間との勝負だから
空き巣事件担当のロヤコーノたちが
あっちは大丈夫か…なんて
頭の端で心配しながら動いてるのが
群像刑事部屋っぽいな。
1巻でサラッと紹介されていた
各キャラの私生活の悩みも
ぐっと掘り下げられているし。
…すごい近くにサイコパスいるし…
そっちも気になる。
軽くネタバレになるけど
誘拐の方の真犯人がつい口にした
「犯人しか知り得ない情報」
あとから読み返して悔しかったです〜。
ほんまや〜。スルーしてたわ〜。
ちょっとモヤモヤする結末なので
また続きも訳してほしいです。
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<P分署捜査班>シリーズの2冊目。
今度は、前作とはペアが異なり、メインとなる誘拐事件にロマーノとアラゴーナ、奇妙な空き巣事件をロコヤーノとディ・ナルドという組合せで捜査が進む。
前作で彼らを含めた分署のメンバーの人となりや事情は分かっているが、新しい組合せでちょっとした別の一面が見えてくるのが一興。副署長がこだわり続ける一連の自殺案件にもちょっとしたサスペンスあり。今回も結構面白く読んだ。
前作同様、彼らの個人的な事情や悩みを読んでいる内に事件は解決していった感じだが、“問題のある警官たち”ではあるが、皆、警官としてはなかなか有能なのである。
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シリーズ第2弾。
美術館から10歳の少年が消える。妻への接近禁止命令?のロマーノと、気取り屋ボンボンのアラゴーナが担当するが、誘拐の予感が。アジアっぽい雰囲気のロヤコーノは、疑問の多い空き巣事件を捜査する。
事件解決してないよー。誘拐事件のほう。消えた少年は無事なの?次作に続くのだろうか。今回は、空き巣(妻による)、誘拐(ラスト不明)で、あとは捜査班の親子関係や恋愛模様、恋愛の予感など、プライベートな内容が多くて、ミステリーというよりはミステリー風味だった。
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イタリア、特にナポリなので激情が濃い。
しつこいくらいに熱い親子の情が語られ、
またすぐに人を好きになって燃え上がり、後に罵倒し合う男女の仲。
全体的に熱苦しい。
意外なラスト。次作でふれられるのか…気になって読まないわけにはいかないですね。
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イタリア版”87分署シリーズ”との触れ込み。
エド・マクベインの”87分署シリーズ”は読んだことはないのだけれど、組織のはみ出しもの達が集められるところに始まり、あちらの事件とこちらの事件を同時に扱って行くという、よくあるといえばよくあるタイプの設定。
最近でいうと『特捜部Q』とか『パリ警視庁迷宮捜査班』を彷彿とさせる。
パルマ署長以下7人の癖あり、ワケあり警官達がとっても魅力的。
基本は彼らの視点に入れ替わり立ち代わりしつつ、事件の真相を追って行く形。
ときに第三者視点の「五月を信用してはならない」というキラーワードのリフレインを含む詩的な語りで外側から緊迫感を高めたり、終盤には同様に「警官に訊くと、こんな答えが返ってくるだろう」のリフレインで結末までの駆け込み感を盛り上げる趣向あり。
本作はシリーズ2作目だが、解説に掲載されている作品リストを見ると原作は10作品ほど出版されている模様。
後の作品への展開を大いにちりばめており、ともすると三角関係に発展しそうな恋模様あり、百合色あり、DVの影あり、へらず口若手警官の身の上の謎あり、相次ぐ自殺者の謎を追う副所長と親友の神父(実は犯人ということまで最初に明かされている)との行方への不安ありと未解決エピソードがてんこ盛り。
とっちらかり感も感じなくはないのだが、それよりもキャラクター達の魅力が勝っているため、次作以降へ期待が高まるシリーズ。
川出氏の解説にもあったが、本書で扱っているタイトルにもなっている誘拐事件そのものの結末がなんとも言えない。
続きがあるのか、あえての象徴的シーンでの締めくくりだったのか次作でのフォローも気になる。
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イタリア小説、2冊めです。
面白いです❗️
詳細は述べまませんが、是非読んでみて下さい。
イタリア❓って思って読みましたが、楽しめます。
この後もとても楽しみです。
翻訳の方にも「ありがとう❗️」って言いたいです。