消された信仰 「最後のかくれキリシタン」--長崎・生月島の人々
著者 広野真嗣
世界遺産から黙殺された島の「祈りの記録」。250年以上も続いたキリスト教弾圧のなかで信仰を守り続けた「かくれキリシタン」たち。その歴史に光を当てようとしたのが、2018年...
消された信仰 「最後のかくれキリシタン」--長崎・生月島の人々
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商品説明
世界遺産から黙殺された島の「祈りの記録」。
250年以上も続いたキリスト教弾圧のなかで信仰を守り続けた「かくれキリシタン」たち。その歴史に光を当てようとしたのが、2018年に日本で22番目の世界遺産となった「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」だ。
ところが、PRのために長崎県が作ったパンフレットからは、「最後のかくれキリシタンが暮らす島」の存在がこっそり消されていた。
その島の名は「生月島(いきつきしま)」。
今も島に残る信仰の姿は、独特だ。音だけを頼りに伝承されてきた「オラショ」という祈り、西洋画と全く違う筆致の「ちょんまげ姿のヨハネ」の聖画……取材を進める中で、著者はこの信仰がカトリックの主流派からタブー視されてきたことを知る。一体、なぜ――。
第24回小学館ノンフィクション大賞受賞作。
文庫版解説・島田裕巳氏(宗教学者)
※この作品は単行本版として配信されていた作品の文庫本版です。
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信仰のかたち
2021/08/05 08:24
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投稿者:かずさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
世界遺産に登録されている長崎の「かくれキリシタン」。250年以上禁教の時代に信仰を守り通したことの中に実は二つの隠れキリシタン信仰があったとは。1つはカトリック教会を中心とした信仰。もう一つは家にはキリシタンの祭壇の他に仏壇、神棚をもありながら祈りの言葉を口伝で繋げ行事を守り続けた信仰。しかしながら後者の信仰は大半が世界遺産の範疇には含まれていない。生業の変化や人口減少によりこの信仰は消えていく運命なのか?そして後世の人間や多数派、観光面の世界遺産のために消されていく信仰なのかを問いかけている。心の奥の信仰とその歴史を見つめている。