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投稿者:ひさねこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
現在の世界情勢を書かせたら、ピカイチの作家のさすがの一作です。何はともあれ、読んでほしい。
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シリーズ最新作。待望していたので即購入、一気読み。
やっぱり面白かった。作者のこのシリーズはページを捲るワクワク感がある。ストリーの伏線が様々、状況が二転三転するところも変わらず。
作者の著書は何冊も読んでいるが最近の新刊は残念が続き全く読まなくなった。このシリーズがトラウマにでもなっているかのように。テーマ設定、ストーリーが別人が書いたものかと思ってしまう。
キャラが立ったお馴染みの登場人物とその中から毎回主役が変わるのもこのシリーズが面白い要素になっている。今回の主役は姿と城木。
なんとなくだが、著者の他の著書と同様な匂い感じたのが少し残念。例えばいつからこのシリーズは大河小説になったの?とか。ミャンマーが舞台でロヒンギャ問題を背景としているところまでは理解できるが、何故インパール作戦に何故引っ掛けるのか。
次刊が待ち遠しいが、ちょっと心配。
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期待以上の面白さで一気読み。姿、ユーリ、ライザの3人は軍事機密を持ち出した国際指名手配犯の引き渡しのためにミャンマーの紛争地帯へ赴く。龍機兵はおろか武器の所持も公的に許されないまま、刺客が待ち構えるであろう死地を抜けて手配班を送還できるのか? 一方特捜部が日本国内にて捜査を進めるうち、徐々に顕になる今回の事件と「敵」への繋がり……。
現実問題の入念な研究を重ねて書かれた今回のシリーズも非常に質が高い。一筋縄で語ることのできない他国の民族紛争と虐殺に加担する大国の構造。手に汗握る展開と特捜部の執念、何より「庶民の怨念と文学の強度」でも語られた月村了衛氏の覚悟を目の当たりにすることができた。
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国際指名手配犯の君島がミャンマー奥地で逮捕された。日本初となる国産機甲兵装開発計画の鍵を握る彼の身柄引取役として官邸は警視庁特捜部突入班の三人を指名した。やむなくミャンマー入りした三人を襲う数々の罠。沖津特捜部長は事案の背後に妖気とも称すべき何かを察知するが、それは特捜部を崩壊へと導くものだった……傷つき血を流しながら今この時代と切り結ぶ大河警察小説、因果と怨念の第6弾。
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面白い。
次が楽しみなのだが、ちょっともうシリーズとしては長い。個人的には3冊まででまとめて欲しいのだ。長期シリーズはあまり好きじゃない。
展開も意外性があって、飽きさせない。
読みやすいのだけど、文体が変に大袈裟にファンタジックなところがあって、鼻につくんだけど。
次までまた空くよねえ。
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月村了衛『機龍警察 白骨街道』読了。
2010年代で最高の小説シリーズとも評される本シリーズの6作目。公式には至近未来警察小説から、大河警察小説に看板がかけ変わったようです。
本作では〈敵〉の策略により、特捜部突入班の3名がミャンマーへ生還の望みの薄い危険な任務に赴くことが太平洋戦争時の日本軍のあまりに無謀で悲惨な結果をもたらしたインパール作戦「白骨街道」をモチーフとして語られるのだけれども、雑誌連載時に読んでいて劇中の展開が現実と巧妙かつ劇的にオーバーラップしてくる展開にページをもつ手が震えた。
改めて通読してみれば、作者はインタビュー等でよく「フィクションが現実に肩を叩かれる」ということを言っているのだけれども、そのような危機感・緊張感が本作を終始一気通貫していて、読み手に作中の言で〈妖気〉のようなものが迫ってくる気さえしてくる。兎にも角にも本シリーズをリアルタイムに追えることの幸せを噛み締めずにはいられない本作。前作で出番のなかった機甲兵装がここぞとばかり"大暴れ"するのも見どころではありますが、極秘裏に進んでいた国産機甲兵装開発計画とそれにまつわる国際疑獄事件の捜査のスリリングな展開も最高ですね。
事あるごとにいろんな人に機龍警察を勧めている僕ですが、改めていまこそ機龍警察を読もうと声を大にしてまた言うのである。
ちなみに2作目「機龍警察 自爆条項」の電子書籍版が期間限定で上巻分が無料で読めるようになってるとかなので俄然オススメ(機龍警察読む上で2作目から入るのは全然アリかと)
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国際指名手配犯の君島がミャンマー奥地で逮捕された。日本初となる国産機甲兵装開発計画の鍵を握る彼の身柄引取役として官邸は警視庁特捜部突入班の三人を指名した。やむなくミャンマー入りした三人を襲う数々の罠。沖津特捜部長は事案の背後に妖気とも称すべき何かを察知するが、それは特捜部を崩壊へと導くものだった。
4年ぶりのシリーズ第6作。雑誌連載時は未読。ミャンマーでの激闘だけでもお腹いっぱいなのに、国内の経済事案も読ませる。
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機龍警察6作目。警視庁特捜部・突入班3名は、初の国産機甲兵装モジュールの技術流出を目論むとされる国際指名手配犯・君島の奪還のため、インパール作戦の「白骨街道」に続くミャンマーへ派遣される。一方日本では、城木理事官の親族らが経営する会社に合同捜査が入る。
インパール作戦やロッキード事件など、史実に関する知識の無さを恥じると同時に、機龍警察という素晴らしい作品を通じて実際の過去を詳細に知ろうとする意欲が掻き立てられたので、物語や作品の持つ力は大きいとも思う。
機龍警察の好きなところは、挙げ出したらキリがないのだが、第一に登場人物の立場とリンクするそれぞれの「戦い方」の描き分けにある。
突入班であれば当然、ドラグーンによる戦闘、あるいはドラグーン意外の機甲兵装を含めた装備による戦闘である。また孤高の部長・沖津は、人材の最適配置やそれによって得られる情報の分析・予測による先読み、あるいは対人との振舞いによる組織の存続など、あらゆる要素に隙のない戦略・戦術の展開であろう。さらに城木・宮近両理事官は、出世を見据えた組織での立回りに加え、人脈の形成、そして利用することで特捜の捜査を進める力が必要だし、由起谷や夏川などの主任クラスになると、現場での機転や実際の対人戦闘に迫られることもある。さらに捜査二課の面々の知能犯罪に対する動き、鈴石ら技術班の深い知見による洞察、組織の緩衝機能としての庶務の存在、などなど、これら全ての人たちが物語の不可欠な存在となっており、彼らは自分たちの職務を全うしている。本作・白骨街道もその役割と戦い方が忌憚なく描かれ、非常にスリリングで興奮するのである。
そしてストーリーは「敵」の存在に近付きつつあり、また突入班の人材も1人増えた。新たな4人目はキール-ウィスカー方式のドラグーンではないとは言え、元モサドの経験を活かし、姿以上の才能の片鱗を覗かせている。姿自身は、引退を諭されているように受け取っている描写もあったが、そんなはずはない。沖津は姿を信頼している。その沖津が、彼に引退させるはずはないのだ。むしろ彼にもドラグーンが導入される方向で話は進み、その中で、本来のドラグーンというものの素性が明かされながら、さらに日本の特捜以外で、ドラグーン相当の機甲兵装が誕生する……そんな次回作を予想している。
ドラグーンが登場しなくても、ここまで面白い。もう押井守監督に映像化してほしい。
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国産機甲兵装開発計画の鍵を握る、国際指名手配犯の君島を、ミャンマーの奥地から身柄引取役として、特捜部突入班の三人が向かいます。
ミャンマー入りした三人を襲う罠。
そこには、特捜部を崩壊へと導くものの存在が。
総理官邸をも巻き込む大事件、城木グループの贈収賄、警察内部に存在する「敵」の影。
ハリウッド映画張りのストーリー展開。
とにかくこのシリーズ目が離せません。
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◆おすすめ度◆
・ハラハラ・ドキドキ冒険小説度:★★★★★
・誰が何をの警察小説度:★★★★
・パワードスーツSFアクション小説度:★★★★★
・夕方に読みはじめると徹夜になっちゃいます度:★★★★★
◆感想◆
国産機甲兵装の機密情報を持ち出し逃走していた男が、ミャンマーで身柄を拘束される。姿たち警視庁特捜部突入班の三人を現地に向かわせ、男の身柄を引き取ることになるが、沖津特捜部長は「敵」の奸計を確信する…
ミャンマーの奥地に入り込み男の身柄を引き取る、というシンプルなストーリーがいいですね。
そこにミャンマーの政治情勢や、姿たち突入班を護衛する現地警察、どう出てくるかわからない国軍や闇組織、こいつは味方なのか敵なのかの疑心暗鬼と罠、そしてメインの機甲兵装のアクションシーンの味付け。
シンプルなストーリーにてんこ盛りのトッピングです。
面白すぎて読み出したらやめられません。
美味しいスイーツを途中でやめられないのと同じです。
並行して描かれるのは、機甲兵装の機密情報持出を発端とした疑獄事件。
日本の政界等に太いパイプを持つ城州グループ。
いったい城州グループ役員たちは何をたくらんでいるのか。
警察内部や政財界に潜む「敵」は誰なのか。
そして国産機甲兵装の真実は?
いつにもましてアクションシーンが多めのエンターテイメントになってます。
特捜部突入班の三人もに加え、脇役たちも漢ですね。
特に沖津特捜部長の采配に拍手です。
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歴史モノなど寄り道続いていたが、ようやく戻ってきてくれた。しかも、ミッションインポッシブル並みにパワーアップして!ワクワク、ドキドキが止まらない。今の政権なら、物語でなく現実にあり得そうと思われるのが怖い…謎深まり、続きが楽しみ。「すでに建前すら失われ、モラルもポリシーも欠如した、エゴイズムを声高に主張して恥じない時代の流れに」「何者も時代には逆らえない。しかし、この流れの行き着く先には破局しかない。私はこの流れを少しでも食い止めたい」
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久しぶりのシリーズ第6弾。動の迫力あるミャンマーでのサバイバル戦と、静の国内ミャンマー版ロッキード事件捜査を交互に散りばめて読み応え十分。ただ、このプロットとストーリを機能警察シリーズとして描くよりも違う一本で読みたかった。国産機甲兵装開発計画ではなくもっとリアルなものに置き換えて、今現在起きているミャンマーの軍事クーデターを絡めた一大疑獄事件として書いてほしかった。
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シリーズ第7弾、待ちに待ったシリーズ!
今回の主たるキャラは龍騎兵の搭乗員3名!国際指名手配犯の身柄引き渡しにミャンマー国境地帯(紛争地域)に赴く!これだけの設定だけで脳内沸騰する、これが搭乗員の命、龍騎兵にまつわる秘匿事項の重大な危機というのは、すぐにわかる!悶絶モノである。
今回は3名の活躍、アクションがメインで、沖津部長以下特捜科の捜査員の活躍は少な目であった。しかしながら国内においては、城木理事官の動きが顕著に見られるのだが、その結果彼のメンタル、立場がさらに脆弱になりつつあり、不安が募る。城木に相対する、いわゆる敵キャラは、かなり魅力的かつ強そうに見えた。
アクションにおいては姿警部の描写が多く、3名のうちでも抜きん出ており、紛争地帯においての経歴からなる対応は頼もしい限り、終幕も彼に相応しい締め方であったと思う。
なにわともあれ、リアルな国際紛争に、捜査にかかわる国内の権力闘争まで絡め、中二病的架空兵器の疾走乱舞の戦いを見せてくれる、個人的趣味が最大限詰まったこのシリーズに悶絶され続ける日々はさらに続くのであろう。
最後に願うは、自分の生きてるうちに完結して欲しい。
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高評価に期待して読んだが少しも面白くなかった。思わせぶりにミャンマーを舞台に選んでいるがその必然性は感じられず、描かれる人物はその辺にいる日本人と何も変わらず、現地の雰囲気は全く感じられなかった。一番期待しているドラグーンは今回も登場せず、もうこの作家はドラグーンの登場するSF的な描写は飽きてしまったのかもしれない。
月並みな政府批判のような平和主義者的な表現がたびたび見られたが、私と同年代独特の底の浅い、地に足が付いていない世界観しか感じられず残念だった。
もっと、エンターテインメントに徹した機龍警察が読みたい。
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シリーズ7作目だが個人的にはシリーズ初読。
細かい経緯がわからなくても、設定はわかりやすく困ることはない。
ハインラインの「宇宙の戦士」を思い起こさせ、どことなく懐かしい。
ストーリーは荒唐無稽だが、冒険小説、サスペンスとして大いに楽しめるし、読後感もすっきりする。