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中国共産党、その百年
著者 石川禎浩
2021年で結党100年を迎える中国共産党。現在、約9200万の党員を擁する超巨大政権党だ。結党から30年足らずで中華人民共和国を建国し、70年以上にわたってこの国を統治...
中国共産党、その百年
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中国共産党、その百年 (筑摩選書)
商品説明
2021年で結党100年を迎える中国共産党。現在、約9200万の党員を擁する超巨大政権党だ。結党から30年足らずで中華人民共和国を建国し、70年以上にわたってこの国を統治してきた。「党がすべてを決定」「絶対服従」「鉄の規律」といった組織原理はいかにして形成され、最高指導者・毛沢東は、この党にどのような影響を与えたのか。世界史的な展開を視野に収めつつ、今日に至るまでの中国共産党の歩みを多角的に浮かび上がらせた最良の通史である。
目次
- はじめに──中国を支配する者/第一章 革命の党の出発/1 「中国共産党」の起源/2 コミンテルン──中共DNAの来源/3 党の結成──国際共産主義の時代/4 国共合作──似たもの同士/5 国民革命──最初の革命体験/6 共産党の政治文化──「新しい生き方」の衝撃/コラム(1) 《インターナショナル(国際歌)》──永遠のプロテスト・ソング/コラム(2) 流行歌成立以前──歌われない国歌/コラム(3) 中国最初の流行歌──《国民革命歌》/第二章 権力への道/1 農村革命と中華ソヴィエト共和国──革命根拠地という場/2 長征──党自立への転機/3 統一戦線と西安事変──党の内外/4 抗日戦争と遊撃戦──誰が誰と戦うのか/5 毛沢東の党の確立──整風運動の功罪/6 政権党へ──内戦の勝利と人民共和国建国/コラム(4) 共産党と軍歌──《三大紀律 八項注意》/コラム(5) 作曲家の政治性──流亡三部曲と張寒暉、劉雪庵/第三章 毛沢東とかれの同志たち/1 毛沢東を知ることの意味/2 毛沢東のパーソナリティ──どんな青年が共産党員になったのか/3 党の首脳たち──「忠臣」と「佞臣」/4 毛沢東と文──書斎の中の皇帝/5 毛沢東の遺産──法と歴史/コラム(6) 毛沢東「作詞」の歌──毛主席詩詞歌と語録歌/コラム(7) 「紅い歌」の浮沈──李劫夫と王双印のその後/第四章 人民共和国の舵取り/1 巨大政権党の今昔/2 戦争の中の船出──新生国家の原体験/3 改造される人々──イデオロギーと運動に満ちた社会/4 姿をあらわした社会主義──中国型計画経済と反右派闘争/5 大飢餓と大動乱──大躍進と文化大革命の発生/コラム(8) 国歌になった救国映画の歌──《義勇軍行進曲》/コラム(9) 第二の国歌──《東方紅》/第五章 革命を遠く離れて/1 脱文革の模索──何が中国共産党をもたせたか/2 「改革開放」の光と影──一九八九年の民主化運動/3 ナショナリズムの呼び声──愛国者の党への換骨奪胎/4 経済発展のその先に──中国モデルの価値/コラム(10) 建党人士の息子と最高指導者の妻──《希望の田野で》/コラム(11) 中国の流行歌の特徴──語彙を統計的に分析する/コラム(12) 天安門広場に流れる歌──《血染めの勇姿》/コラム(13) 「祖国」への想い再び──《我が祖国》のリバイバル・ヒット/おわりに──百年目の試練/あとがき/図版一覧/主要参考文献/索引
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紙の本
実証研究の集大成
2021/07/14 14:51
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:qima - この投稿者のレビュー一覧を見る
真実は細部に宿るという言葉を体現するような本です。ロシア、中国、日本、欧米の可能な限りの資料を駆使しつつ、全体像を描いてみせ、しかも読ませる。とてもおもしろいです。
紙の本
世界最大の権力組織中国共産党
2021/06/19 10:57
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ニッキー - この投稿者のレビュー一覧を見る
現在世界最大の権力組織であり最大の人口を支配する中国共産党の誕生から現在まで、そのように組織を拡大し、その権力を維持してきたか、それが俯瞰できる一冊である。
紙の本
中国共産党を知るための良書
2022/11/16 08:24
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:風 - この投稿者のレビュー一覧を見る
1902年、中国で社会主義を紹介したのは梁啓超(りょうけいちょう)。彼は1898年に清朝の改革(戊戌(ぼじゅつ)変法)に失敗し日本に亡命。彼や中国からの留日学生たちによって西洋の新思想や新概念の日本語訳語がそのまま中国語の語彙として使われ、中国でも流通した。「中国で『共産党宣言』を含むかなりの数のマルクス主義文献が出版されるようになるが、その多くが同時代の日本語版の重訳であった。」という。また、1935年、内戦中の国民党と共産党は抗日のため統一戦線を組む。そのことはその後の共産党の組織づくりに大きく貢献したようだ。
中国の歴史には日本が深く関わっていることを知る。日本も中国と無関係に歴史を刻んできたわけではない。他の国との関係があって、国があるということをしっかりと押さえておきたいと思う。
そして、毛沢東から現在の習近平に至る共産党の動きを活写。中国共産党を特徴づける出来事を取りあげて説明しているので飽きないで読み進めることができた。
巨大な土地と莫大な人口を擁する中国、自らを国際社会にどう位置付けていこうとしているのか、今後も注視していかなければならない。
2021年刊。