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流通戦略の新発想
著者 伊藤元重(著)
IT技術の導入、外資系企業の参入、顧客ニーズの多様化、大手小売業の破綻・・・・・・大再編が進む流通業界。成功し続ける企業は何が違うのか。本書では、デベロッパー、大型総合ス...
流通戦略の新発想
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流通戦略の新発想 (PHP新書)
商品説明
IT技術の導入、外資系企業の参入、顧客ニーズの多様化、大手小売業の破綻・・・・・・大再編が進む流通業界。成功し続ける企業は何が違うのか。本書では、デベロッパー、大型総合スーパー、専門店チェーン、百貨店から外食産業、伝統産業、問屋まで、日本の流通業を盛り上げる10の企業の経営者を取材。「効率化の徹底」と「付加価値の形成」を実現する各企業の戦略を鋭く分析する。 【目次】1.森ビルの戦略 2.イトーヨーカ堂の消費心理学 3.イオンが挑戦する「グローバル10」 4.「しまむら」の物流管理システムは日本一 5.伊勢丹のブランド価値を高める方法 6.丸井は若者を飽きさせない 7.地域の食卓をまかなうヤオコー 8.吉野家のワンブランド展開 9.地方の大企業、赤福 10.情報機能で“新しい問屋”となった菱食 変化対応型の産業である流通業の動きをみれば、日本経済の大きな流れがわかる! 最先端の現場が示す、日本経済・未来の図式。
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紙の本
日本の流通業が面白い。
2003/04/26 12:51
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投稿者:aguni - この投稿者のレビュー一覧を見る
ダイエーの破綻。ウォルマートによる西友の買収。相次ぐブランド基幹店の設営。経済が生産優位から生活者主体の時代へと変化していく中で、これまで過剰な国の保護に守られてきた日本の流通業は破綻し、勝ち組負け組がはっきりしてきている。この「勝ち組企業」にTVでもおなじみ、伊藤先生がインタビューしたものをまとめた一冊である。紹介されている企業は以下の通り。
【デベロッパー】森ビル
【GMS(大型総合スーパー)】イトーヨーカドー
【GMS】イオン
【専門店チェーン】しまむら
【百貨店】伊勢丹
【GMS・専門店】丸井
【食品スーパー】ヤオコー
【外食産業】吉野家
【伝統産業】赤福
【問屋】菱食
これらの企業の経営者の話も面白いが、それに対する伊藤氏の分析と、見え隠れするメッセージを通して、今の日本経済の抱えている問題が見えてくるのがなにより面白い。流通業が良くならないと日本経済は良くならない。そしてそこで必要とされているのはやはり人なのだ、という印象を持った。
「銀行がバブル時代に大量の不良債権をつくり、それが日本経済の停滞につながったことも大きな罪だが、最大の罪は優秀な人材の卵を大量に抱え込みながら、それを十分に生かしていないことであろう。銀行が採用した優秀な人材の一割でも小売業に行っていれば、日本国民の生活はもっともっと豊かになっていたにちがいない」(P162)と伊藤氏は語る。
考えてみればアマゾンのジェフ・ベソスも楽天の三木谷氏も金融関係の仕事から流通関係の仕事に身を移し、その名を広めたのだ。こういう本がもっと読まれ、新しい流通にビジネスチャンスを見出す人材が日本経済と私達の暮らしを良くしてくれることを期待している。現在、流通・小売業にお勤めの方、それから転職・就職をお考えの方にオススメの一冊である。