武医同術

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投稿者：トッツアン　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

世の中には、その世界その世界で沢山の専門家がおり、各位が一家言持っている。そういう意味では、太田師の述べられていることが絶対だとは思わない。けれども、説得力があり、勉強になった。最近はすぐに自分の考えなり、教えてもらったことと違うと否定したり、辛辣な悪評をする傾向にあり、この本もその対象になると思う。
でも、体験者であるお弟子さんがおられ、師母の欧師はかねてから空勁で有名な方なので、素直に受け取るべきだと思う。
太田師が師匠に対する想いも含め、勤勉で誠実かつ自分を追い込んで修行された内容には尊敬の念しかない。
どの本を読んでも同じような氣の世界ではなく、太田師の体験から出た言葉は重い。
とても、良い本で勉強になった。

ただ、武術にしろ健康法にしろ、修行段階の中で自分を追い込むにしても怪我をするような方法は私は感心しない。武術なら、いつでもその場を最低限治めるだけのコンディションというか覚悟が必要（斬りあいのときに、腕や足が動けなければ駄目だし、ましてや刀が折れている等あってはならない）だし、健康法なら一層のこと体を壊して何が健康法だと思う。太田師が立派な方だということは間違いないが、修行段階で膝を壊された等の話を聞くと、常住坐臥修行という中でどうなのだろう？日々、用意周到にしておく必要があると考えると疑問でもある。

太田師ご自身の修行が激しいものであったことがよく分かるが、これを読んで年配の方や体力、気力のない人が入門するだろうか。

あまりに真摯に述べられているので、かえって疑問が湧いた本でもある。それだけ、真実を述べられていると思う。

一読すべき！