Rock ’n’ Roll
2020/03/02 23:21
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投稿者:6EQUJ5 - この投稿者のレビュー一覧を見る
中田考氏の司会による、内田樹氏と矢内東紀(えらいてんちょう)氏の対談本。
読んでいると、日本は成長期そしてプラトーのような不況を過ぎ、衰退期に入った感じがします。
「しょぼい」という言葉は切ない。しかし、現実か。
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対談の面子がすごい
最初あたりの全共闘のところはあんまり面白くないなあとおもったけど、ポツポツと気になるところが出てくる。2人の思想のポイントが垣間見えるところが面白い。体系的にはわからないのが対談の限度か。2人の本を読みたくなる。
以下面白いと思ったところ
●どんなことがあっても「こういう人いるよね」と思ったほうがいい
「床族」の結婚の話も面白かった
●貧困をゼロにしようとすることが社会として不健康
リスクをゼロにするのはコストがすごい
●貨幣を呼び込むコツは贈与すること
貨幣は予想外の使い方を喜ぶ、とか目からウロコ
●合意形成は全員が同じくらい不満なところに持って行く
三方1両損
●考えごとなんかせず他人の頭で考える
人に言って、そのリアクションで考えを進めていく
●オンリーワンにならなくていい。家庭内において僕しかできない、そういった形で社会的な存在価値を持っていく時代 203ページ
何かの本で読んだ、チーターより速い必要はない、いっしょに逃げるシマウマより速ければ生きて行ける、みたいな話を思い出した。
●就活では自己アピールしろと言われる。そんな自己規定は、自己を呪縛することにしかならない。210ページ
僕が何者であるかはその都度、関係でしか決まらないこと
●師を見るな、師を見ているものを見よ
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内田先生とえらてんさんが中田先生の司会で対談するって絶対読みたい本だった。
内田先生も中田先生も若い人を支えながら、自分もその若い人が自分たちの持ってないもの持っていることを認め、そこから学ぼう(という言葉が適当なのかわからないが、吸収しよう、というのも上品でないし、なんと言ったらいいのだろう)とされるところがすごいと思う。
私はお二人のおかげで、若い人に希望を持ち、若い人から学び、若い人が作る未来はそんなに悪くないのかもしれないと思えることがうれしい。もうホントに、お金や権力、地位にしがみつく汚らしい上の世代、社会の一線から退場してほしい。
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責任は俺がとる、と言ったらその仕事はうまくいく(「失敗したらお前らのせいだ」と言ったら絶対にうまくいかない)。貨幣を呼び込むコツは贈与。中小企業の経営者は実はプロレタリアート。税金や年金などの社会保障に関する支払いは共同体を維持するための持ち出し(自分に積み立てるものではない)。戦争が嫌いな理由はバカが威張るから。知性は思いもかけないところから生まれる。
ただ、韓国映画や韓国文学はエンタメでありながら自国を相対化できていて素晴らしいと思いますが、政治体制はどうでしょうか…
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ノルマに責められる会社勤めに限界を感じて、
3/11をきっかけにして、
人混みの中の都会での暮らしに嫌気が指して、
さまざまな理由はあれど
とにかく
他者に追われる「暮らし」を辞めて
自分の力で、
自分の頭と、
自分の足と、
自分の手と、
自分のリズムで、
田舎で「暮らし」始めた
若者たち(30代~40代)と
知り合うことが
ここ数年多くなった
夫婦で、子供たちは
まだ幼いけれども
空の下で
土に向き合った
暮らしをしている人が多い
彼らと
話をしていると
本書で話されている
さまざまなことが
暮らしの中で
もうすでに
実践しているのだなぁ
と感じてしまうことに
結構気付かされる
日本に未来が
あるとするならば
そんな人たちが
機嫌よく暮らせる「今」
が持続していくことだろう
そんな人たちが
少しづつ増えていくことだろう
と 思う
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「しょぼい起業で生きていく」の著者えらい
てんちょう、こと矢内東紀氏が「街場の○◯
論」で知られる内田樹氏との対談本です。
「才能がある人間が日本からいなくなった。
日本の将来は真っ暗だ」と嘆く人はいますが
村上春樹氏は「時代によって知性の総量は変
わらない」と言っていることなどを語り合い
ます。
つまり才能ある人が以前とは違う場所でその
才能を発揮していて、それに多くの人が気づ
いていない状況にあるのが現代だと言います。
えらいてんちょう氏などは、その見つけづら
い才能ある人の典型なのでしょう。
従来の考え方、生き方ではこういう人と巡り
会う機会はそうは無いと思います。
しかしこの本で今の時代の才能ある人の一端
に触れることが出来ます。そんな一冊です。
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おもしろかったな~
P91
「完全な仕組みを求めることは、人間が道徳的にふるまう義務を免ずるという副作用をもたらすことに無自覚すぎるような気がします。」
ハッとした。そうか! これまで気づかなかった視点。
P94の貨幣を呼び込むコツは贈与すること、にも納得。これも大事な視点だなぁ。
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僕は内田樹という知性を信頼している。
膨大な知識・鋭い感性・身体性に裏打ちされた独自の視点を持ちつつ、さらに自分より若い世代や異なる分野の専門家に対してオープンマインドな姿勢を保ち続けている人だからだ。
自分はもうすぐ40歳を迎える人間(内田樹氏から見ればまだまだ若造)だが、既に自分より遥かに若い人たちの感性やスピードについていけず、徐々の頭が徐々に柔軟性を失いつつように感じ始めている。
そういう自分の老化のようなものを自覚し始めた今だからこそ、内田樹氏の開放性というか、しなやかさに尊敬の念を禁じ得ない。
本書「しょぼい生活革命」は、そんな敬愛する内田樹氏が、自身の娘よりも若い30歳の青年(えらいてんちょう氏)と真正面から向かい合い、経済、政治、教育などについて、自分の感覚を頼りに率直に意見を語り合う本だ。
えらいてんちょう氏については、本書を通じて初めて知ることになったわけだが、内田樹氏が対談相手に選んだだけのことはある。
彼は単に若さに由来する溢れるエネルギーを頼りに影響力を拡大している若者とは一線を画す人物だと感じた。
えらいてんちょう氏の行動の一つ一つが、単なる衝動から来るものとは明らかに違う。
自らの経験と思索を元にした思想に裏付けされているように感じる。
こういう若者の行動は、状況が少し悪化し追い風が向かい風に変わったとしても、まわりの注目が落ち着き大多数の人に忘れられてしまったとしても、静かに着実に継続される。強靭な植物の根のように、地中に深く広く張り巡らされていく。
そして、まわりの人たちがふと思い出し、その人に再度注目した時には、すでにより強くより偉大な人物に成長している。
周りの人から見るとまるで変身してしまったかのように見えるが、本人からしてみれば日々着実に学んでいった結果に過ぎない。
えらいてんちょう氏はそういう人なのだろうという印象を受けた。
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えらいてんちょうの、しょぼい起業で生きていくを読んで感動した。
そこで、しょぼいシリーズを片っ端から読もうと、これも予約した。
なんと大嫌いな内田樹との対談。
内田の部分は読んでて阿保らしくなるので、えらてん氏の部分だけ抜き読み。
えらてん氏の考え方や生い立ちなどがわかって興味深かった。
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最後まで一気読みしてしまった。
婚約者のことは1割理解できればいい
自分の常識が通用しないんだと気づけるかどうか
予防と治療について
100人病気を予防した医者よりも、1人治療した医者の方が英雄視される。目に見える成果であるかどうか。
同様に、通常の手術を100回成功した医師よりも、たまたま最先端の高度な手術が成功した医師の方が評価されてしまうのだろうと想像つく。
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一気読みした訳だけど、ウに点々つけがちな感じ(笑)
自分の長年の謎として、なんでインテリは左の人が多いのかっていうのと、この内田って人は近所の喫茶店によく来ていて、何言ってんだこの人は、と思ったのでよく見てみようと思った次第。
全く自分とは違う世界線で生きてる感じがする、社会を見ろよ、
今時マルクスとか…
訳がわからない。
日本人ではありそう。
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内田樹さんとえらいてんちょう(矢内氏)との対談。 矢内さんの生い立ちから社会まで。 矢口さんは全共闘マルクス主義の家庭に育ち、一般人とは全く違う人生を歩んできた。 社会への関心は子供の頃からあったらしい。 小さなビジネスを次々と立ち上げて、社会で暮らす人たちを応援している。対談内容は、ビジネス資本主義、共同体、教育や福祉、宗教、YouTube、将来の日本アジアのあり方など。 内田さんの対談集は、話があちこちに飛んで面白い話も多いけれど、読み終わるとあまり記憶に残っていない。この本もそんな感じ。タイトルと中身が合っていないように思う。
内容をざっくり知りたいなら、目次を見れば良い。 対談は面白いけれど余計な話もたくさんあるので、目次を見て自分が何を知りたいのかを考えてから読んだ方が良さそうだ。
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YouTubeの対談なんかもそうだが、研究論文でも娯楽用の創作物でもなく、単に自分の成り立ちとか主義主張をぶつけ合うだけの対談が有料コンテンツとして成り立つというのが、そもそも生活革命だろうと改めて考えさせられた。で、自分も消費者の一人なわけだが、内田樹とかえらてんとか、その視点で見れば、結局何を言おうが、思想のバラ売り屋さんであって、商業主義的思想家、あるいは、カタカナでコンサルタントと呼ばれる種族。研究職との違いは、反論に磨かれない事。内田樹は、考え方の異なる弟子を破門したと対談でコメントしているが、まさに。そして、えらてんは、コンサルタントであり、ユーチューバーである。
決して否定的に見ているのではなく、こうしたコンテンツが成立していく事こそ、生活革命であるし、そのニーズの根源をよく見抜いていかねばならないと感じたという事。えらてんは、立花孝志に突撃口論した動画をアップしていたのが懐かしい。再生数稼ぎか、正義の棍棒を振りかざした思想のバラ売りか。今回、この本では、思っていた以上にマトモな感じがした。
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普段自分が考えていることの話と全然考えていないことの話が半々くらいで出てきて、面白かった。
・身体性
・共同体は持ち出し過剰で成り立つ、合意形成はみんな同じくらい不満にもっていく
・株主の配当は、継続したサービスの提供でいい
・責任は責任をとるといったら発生する
・共同体としては構成員に屈辱を与えないことが大事
・成長するところは複雑化し、単純な社会な衰退する
誰これ?なにこれ?みたいなのが多いので、内輪なところに脚注をつけてほしいなと思う。
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フランス哲学の日本での流行の変遷のくだりが面白かった。
自分の専門分野はずっと付き合いがあるから諸々思うところや事情があるにせよ、やはり外側の人(特に若者)に向けては「仏文科(文学部、仏哲=自分の専門分野)面白いよ!」って言いたくなるのが人情だと思う。