- カテゴリ:一般
- 販売開始日: 2022/02/25
- 出版社: 吉川弘文館
- ISBN:978-4-642-05829-2
大元帥と皇族軍人 大正・昭和編
著者 小田部雄次
相次ぐ戦勝で絶頂期に達した明治国家は、その後どのように変貌し、敗戦による陸海軍崩壊に至ったのか。天皇と皇族軍人の同調と不和の構図を追いつつ、日露戦後よりアジア・太平洋戦争...
大元帥と皇族軍人 大正・昭和編
商品説明
相次ぐ戦勝で絶頂期に達した明治国家は、その後どのように変貌し、敗戦による陸海軍崩壊に至ったのか。天皇と皇族軍人の同調と不和の構図を追いつつ、日露戦後よりアジア・太平洋戦争終結にいたる、天皇を大元帥とした軍事システムの全盛から崩壊までを描き出す。世界の軍事的緊張のなか、再軍備を余儀なくされている現代日本社会に警鐘を鳴らす。
目次
- 天皇は再び軍事指導者となるか?―プロローグ/第一次世界大戦期の皇室と軍事(軍務にむかなかった大正天皇/「箱入り教育」の皇太子/第一次世界大戦前後の皇族と華族)/軍縮から軍拡へ(大元帥の周辺/孤立する大元帥/大元帥と皇族軍人の確執/戦時下の皇族と華族)/大元帥裕仁の戦争指導(拡大する戦線/開戦からミッドウェー海戦まで―戦略的攻勢の段階/ガダルカナルの攻防から「玉砕」へ―戦略的持久から守勢の段階/戦争終結への模索―絶望的抗戦の段階)/戦火を広げた歴史を負う天皇家―エピローグ
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2冊で新書本1冊に収まります
2016/11/30 13:58
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
表題と違って、華族や李鍾賛将軍のような襲爵はしなかったが朝鮮貴族出身の将校まで取り上げているので、分厚い割には内容が散漫だ。これなら別に「大元帥と華族・朝鮮貴族軍人」といった本を書いた方がましだ。「49人の皇族軍人」の方が後に書いたらしいが、この新書本で四六判の本2冊の内容が収まるのだから、無理して中身を広げる事はないと思う。
「加賀百万石」の侯爵令嬢にして伯爵夫人の酒井美意子の「特権」的な意識丸出しの記述を使って、東條英機大将を貶めるのは感心出来ない。この本にも書かれているように東條英機は陸軍中将の息子だから、「叩き上げ」とは言えないと思う。むしろ外様大名の当主の前田利為の方が軍人としては珍しい部類に入るはずだ。
ところで趙重九の「王家の終焉」には李鍾賛が南方に出征する時の壮行会が書かれていて、この本で言及している箇所はここだが、この時に張赫宙が招かれている。つまり、少なくともこの時点で張赫宙と趙重九の2人は面識があるわけで、だから張赫宙は「秘苑の花」を書くに当たって、趙重九から「李王宮秘史」をはじめとする本を借りられたのだ。
イデオロギー的なものは他で書いてほしい。「49人の皇族軍人」には、そういう傾向が少ないから余計だ。