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投稿者:たすく - この投稿者のレビュー一覧を見る
ホラーの名手、澤村伊智さんによる短編集。
高速道路を走る車の中で始まった、たわいもない怪談話の披露会から、不穏な空気が少しずつ流れ始める。「高速怪談」が秀逸でした。
他の作品も、どれも味わい深い。
おすすめです。
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これぞ澤村伊智作品でした!
どの話も怪談調の構成でリアルな感じがして
とても怖かったです。
これの前に「邪教の子」という
澤村伊智の良さが全く出ていない作品を読んでいたので、本領発揮のホラーテイストのこの作品は
かなり期待して読んだのですが、期待を上回る面白さで、一気に読み終えてしまいました。
中でも、最初の話の「高速怪談」が一番好きでした。
この話のオチになる前の「堀さんの話」が一番怖くてゾッとしました。
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地元へ帰省するために集まった人々の高速運転中の車中での話。近所にあった赤い壁の家。あるホラー映画に関わった人々の顛末。新婚旅行で訪れた高級ホテルでの一夜。学校に閉じ込められた少女たち。書き手も出処も不明なある怖い話について。夏休みの子どもたちの思い出。
ホラー短編集。各編だいたい50ページ弱かな。怪談からミステリに近いもの、ホラー映画みたいな勢いのあるものなどいろいろ。短いけどどんでん返しもありオチもしっかりつきつつで面白い。エンタメパワーの強い澤村先生らしい短編集だった。
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それぞれで完結する短編集。小説だからこそ出来る叙述トリック。えっ、それで最後どうなったの?と衝撃的なオチが無いからこそ本当にありそうな怪談?でもあり、辻褄が合わないホラーファンタジーのような作り話だと思える小説でもあり、まさに怪談小説という名の小説怪談だった。読みやすい。
高速怪談
笛を吹く家
苦々陀の仮面
こうとげい
うらみせんせい
涸れ井戸の声
怪談怪談
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夏といえば怪談
怪談といえば澤村伊智さん
澤村伊智さんといえば新刊
怪談小説という名の小説怪談 #読了
キレのある後味の怪談も後味悪い怪談もここにあります
個人的には“こうとげい”が澤村さんらしい怪談で一番面白怖かった
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読み応え抜群で、全部が面白くて怖い怪奇短編集。それぞれ雰囲気も趣向も異なる良質なホラー・怪談に、ミステリ寄りのオチや仕掛けもあり、作者の手札の多さに驚く。「こうとげい」は特に好き。現代的な雰囲気と土俗的な雰囲気が合わさって、理不尽な怖さにぞわぞわ。
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澤村さんの「怪談」って聞いただけで震えながらかなり覚悟して手に取ってみたら短編ということなので、これなら夜でも読めるわ、と、思いきや!
いや、やっぱり澤村さんですから、怖いとか怖くないとかそんなこと考えるのも無駄なくらい怖くて当たり前ですよ。ええ、怖かった…
なんていうか、水面に一滴ずつ墨を落としていったときのような、少しずつじんわりと少しずつ広がり濃くなっていく怖さ。
怪談なんて所詮他人事だし、なんて距離を保てなくなる、自分のそばにもあるかもしれない怖さ。
読みやすいのに怖い。気軽に手に取ったことを後悔しつつしっかり怖さを堪能できる、そんな一冊
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短編がいくつも収録。
高速怪談、笛を吹く家、苦々田の仮面、うらみせんせいの話が印象的。
特に、高速怪談のインパクト。
初めて会う人がその人たるかはその人のみぞ知る事実。
もしかしたら、名乗った人物が本人じゃないかもしれないということもあるかもしれない。
そう考えると、割と現実的に性善説でこの世は成り立っているのだな…。
ホラー映画の暴力シーンがもし本当に行われていた暴力だったら…
など、
現実ホラーとしての部分が短編の端々に見えた。
笛を吹く家は、ホラーとは別の意味で怖い。
うらみせんせいもミスリードからの怖さ。
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全部面白かった!
どれも恐い話としての面白さとミステリ的な面白さがあって一気読みしてしまった。
とくに好きなのは「こうとげい」。最後の海辺の子供向けレクリエーション施設の怪談も凝ったつくりで面白かった。
澤村さんの小説って元ネタがなんとなく想像つくネーミングの固有名詞(◯◯リゾートとか)が出てくるので、シーンが想像つきやすいところが好き。
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大好物の怪奇短編集に加え、表紙の不安にさせてくるイラストが秀逸で迷わず購入。
「高速怪談」と「涸れ井戸の声」は別のアンソロジーで読みましたが、特に後者は何回読んでも面白く好きな作品です。「笛を吹く家」のある意味怖いオチや「こうとげい」の民俗学的ホラーなどバラエティに富んだ作品が読めて楽しめました。
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単行本のアンソロジーで何編かは既読
こうとげい
うらみせんせい
この2編が特に好きでした。
自分が体験したとしたらめちゃくちゃ怖いし、世にも奇妙な物語みたいに映像化されたら面白いだろうなぁ。
けど恐怖のその後を、こちらに委ねられる感じは小説ならでは、かな。
得体のしれないモノへの恐怖や非現実的な恐怖や
実際、生きてる人間が1番怖いよねって思ったり。
色々詰め合わせた1冊でした。
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安定の澤村さんです。
高速階段 何かの短編集で読んだことがあったが、表題作にしてゾワッとするお話。
笛を吹く家 これもなんとも言えない怖さがある。叙述トリック。
くくだの仮面
こうとげい 嫌な後味を残してくれる。言い伝え?系というか古き良きホラーの感触。
うらみせんせい 叙述トリック。
かれいどのそこ 澤村先生っぽい。伝聞されることによる恐怖の高まり、知ってはいけないことがホラーとなる
怪談怪談 面白い切り口の怪談だと思いました
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夜に読んではいけないやつ。どれもこれも怖かった。
特に怖かったのは、「高速怪談」。目の前にいる人間を突然信じられなくなる。やはり1番怖いのは、人間、か。
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夏の夜に
十分に恐怖を楽しめたけれど
怪談というよりホラーだと思う。
じっとりと嫌な汗をかくことも
背後に冷ややかな気配を感じて
振り返ることも
部屋の軋む音が気になって
眠れなくなるようなこともなかった…
精神的にじわじわと迫られるわけではなく
もっと直接的なホラーの怖さだった。
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夏と言えばホラー(怪談)。
ホラーと言えば澤村伊智。
7篇の短編どれも違ったゾクゾクを味わえた。
特に「こうとげい」「うらみせんせい」は強烈。
怖いのに読み進める手が止まらない唯一無二の作家だと再認識。