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ソ連核開発全史
著者 市川浩
第二次世界大戦後、大規模な軍拡競争を伴う東西冷戦下のソ連において推進された原子力政策は、人類史をどう変えたのか。最初期の放射線研究、史上最大の水爆実験から、世界初の原子力...
ソ連核開発全史
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ソ連核開発全史 (ちくま新書)
商品説明
第二次世界大戦後、大規模な軍拡競争を伴う東西冷戦下のソ連において推進された原子力政策は、人類史をどう変えたのか。最初期の放射線研究、史上最大の水爆実験から、世界初の原子力発電所稼働、東側同盟国への技術提供、原子力ビジネス、そして史上最悪のチェルノブイリ原発事故に至るまで。危険や困惑を深めながらも試行錯誤を重ね、科学者・技術者を総動員して推し進められた知られざる数々のプロジェクト。現代ロシアの基礎をなすその計画の全貌に迫る、はじめての通史。
目次
- はじめに/チェルノブィリ原子力発電所、一九八六年四月二六日午前一時二三分/ヴァレリー・レガーソフ「わたしの責務はそのことについて語ること」/ロシアのウクライナ侵攻と原子力発電所/人類史の中の核開発/第一章 核兵器開発の発端──冷戦の勃発/1 第二次世界大戦と原子爆弾/放射性物質の研究史から/各国における計画の始動/2 ソ連“ウラン問題プロジェクト”の始動/科学者たちの構想/対外諜報活動から/科学アカデミー“第二研究所”/3 ヒロシマ、ナガサキの衝撃──計画の格上げ/計画の仕切り直し/最初の実験炉Ф‐1炉/4 原爆開発の諸過程/A炉の挫折/第八一七コンビナート(チェリャビンスク‐40)/第一一設計ビューロー(アルザマス‐16)/一九四九年八月二九日──РДС‐1実験/5 РДС‐1からРДС‐6へ/РДС‐2/РДС‐6──ソ連初の水素爆弾/波紋/第二章 核兵器体系の構築──ウラン資源開発・ミサイル・原子力潜水艦/1 科学者・技術者の動員/「冷戦気候」/集権的多元主義モデル──ソヴィエト社会の理解/“愛国的、唯物論的物理学者”/コスモポリタニズム・対外拝跪主義/2 核兵器製造施設群の壮大な展開/“特別閉鎖都市”/ウラン資源開発/東欧“同盟”諸国からのウラン提供/3 核爆弾・核弾頭から核兵器体系へ/ミサイル/ウスチーノフと装備人民委員部(省)/原子力潜水艦の開発──АМ装置の躓き/К‐3──ソ連初の原子力潜水艦/液体金属冷却炉搭載の原子力潜水艦開発/核戦略の展開/第三章 放射能の影──米ソ“サイエンス・ウォー”の帰結/1 ソ連における放射線影響研究/西脇安の訪ソ、ノライル・シサキャンの訪日/チェリャビンスク‐40における放射線被曝と“ウラルの核惨事”/ソ連国内の放射線影響研究/放射線生物学=物理化学生物学研究所/2 放射線影響研究をめぐる対英米“サイエンス・ウォー”とその挫折/ソヴィエト科学者による英米流放射線影響評価への批判とその躓き/「電離放射線の生体への一次的影響、および初期影響に関する国際シンポジウム」/乗り越えられなかった壁/放射線影響“楽観論”の横行/アンドレイ・サハロフ/第四章 ソ連版“平和のための原子”/1 原子力平和利用キャンペーン/ヴィシンスキー演説/アイゼンハワー「アトムズ・フォー・ピース」演説に先んじて/核兵器と放射線の恐怖/2 オブニンスク原子力発電所/АМ装置──“陸に上がった”潜水艦用原子炉/押し寄せる見学者たち/3 国連第一回原子力平和利用国際会議/ほか
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紙の本
ソ連(ロシア)の核開発が俯瞰できる通史
2024/01/17 12:35
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
20世紀の世界で軍民双方の核開発で”主役”を演じたアメリカとソ連。アメリカの核開発についてはすでに世界中で多くの研究がなされ、日本語で読める文献も多いが、一方のソ連については、通史さえ欠けている、という著者の問題意識のもと、通史的にソ連の核開発の歴史(歩み)をていねいにたどった一冊。
チェルノブイリ原発事故は知っていても、その前後の政府高官の動きなど知らないことも多く、非常に勉強になった。
紙の本
核拡散
2022/11/12 12:18
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ニッキー - この投稿者のレビュー一覧を見る
アメリカの核兵器開発の歴史は、結構知られていますが、ソ連のそれはあまり知られていません。アメリカのマンハッタンプロジェクトのスパイから最初の原爆情報をソ連が得たことぐらいです。その後、どのようにソ連が核兵器を作り、同盟国などに拡散させたか、その粗筋が分かる一冊である。