紙の本
河野典正を読み返したくなった
2017/09/27 17:41
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投稿者:タンポポ旦那 - この投稿者のレビュー一覧を見る
初見の作家だが“オススメ”に従って読んでみた。星新一とも、筒井康隆とも違うタイプのショート・ショートで、かなり楽しめた。シニカル、ユーモア、ナンセンスにSF……と、様々なテイストで描かれる世界の中、ノスタルジーを感じさせる作品が最も心に残った。
表題作の「夢巻」。煙草はヘビースモーカーの領域だし、パイプも吸うし、たまに葉巻も嗜む私だが、シガーバーへは行ったことがない。この作品のような店があったら、何としても行ってみたい。また、男は何歳になっても少年でいられる生き物だと再認識できたし、ラストの括り方もこの作品集中、最高。
「みみずの大地」「綿雲堂」は、コンクリートとアスファルトの都市生活での疲れを癒してくれるような作品で、何とも余韻の残る読後感が好み。
作風もテーマも全く異なるけれど、河野典正の「街の博物誌」や川端康成の「掌の小説」を読み返したくなった。
紙の本
ショートショート
2016/09/18 22:54
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投稿者:Kyo - この投稿者のレビュー一覧を見る
不思議な感覚に陥るストーリーの数々。
時々クスッと笑える。
楽しい1冊。
紙の本
ショートショートって贅沢ですよね
2016/12/05 12:21
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投稿者:koji - この投稿者のレビュー一覧を見る
ショートショートって最近ではどうなんでしょうね。私も高校生の頃に星新一さんにしっかり嵌まっていた記憶があります。あとは阿刀田高さんぐらいしか浮かびません。
ということでアンソロジーではなくて一人の作家さんのショートショート集を読むのは久しぶりでした。
一品一品違う、いろんな味の料理をいただいているようで、これって贅沢なことだよなぁと改めて思った次第です。
私の好みの問題でしょうが、作品ごとの出来にかなりのばらつきがあるように感じられました。この作品集が実質的なデビュー作のようですので、次作を楽しみにしたい作家さんの一人にはなりました。
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一章読むごとに、むふーっ!と鼻息が荒くなる。おもしろいおもしろい。
よくもまぁ、こんな話を思いつけるもんだなぁと。しかも余分なもの何もなく、ぎゅぎゅっと濃縮されてて。ほんと、すごいわ、田丸さん。
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ショートショートって、ほんとに無限だなぁ!
見慣れたあれもこれも、すべてが非日常への入り口になりうると思わされる。
7つだと思っていた曜日。食べられないと思っていた服。親がとっておいているかもしれないけれど役立つことはないと思っていた小学生の時の作文。うとうとしながら書いた、みみず文字のその後。新聞などにはさまって、しょっちゅう行方不明になるリモコン。
ショートショートって、なんか中毒みたいに読むのをやめられなくなる。
歩いても歩いても新しい世界に出会い続ける、終わりのない本。けっして古典なんかじゃないし、半人前が書く練習台でもない!
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ショートショートといえば星新一。SFのベースにした話は、老若男女惹きつけられたから定番として書店に残っている。
本作は形式としてはショートショートだが、星新一とは別もの。不条理な話もあれば、SFっぽい話もある。でも、ピンと来ない。読むのをやめようかと迷ったくらい。最後の2つがちょっと面白かったから最後まで読めたという程度。個人的にはかなり辛い本だった。
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試練はハハって笑える、綿雲堂はいいなぁ〜ってうっとりする、かぐや姫はクスって笑える
そんな感じで、不思議だなぁとか、情景にうっとりしたりとか、笑ったりできる本。
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気になってたショートショート作家さんを初読み。
現実にちょっとした不思議を。どれも世界観がやわらかく優しい。
後味ほっこりな話が多く癒される。
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星新一の後継者、という評判を聞いて、図書館で借りて読んだんだけど。
ちょうど、子供の学校で、ショートショートを読むのが流行っていて、いろんな短い小説を読んでる頃だったから。
これを読んで、良ければ、子供にも読ませようと思って。
でも、星新一とは、ずいぶん違うね。
星新一も理系のエリートだったし、この著者も理系エリートなんだけど、少年時代の、絵に描いたような、少年ぽいエピソードが押し付けがましい。
それに、彼のショートショートには、和風なテイストと、怪談っぽい要素が入っていて、後味が悪い。
湿度が高い文章だ。
言葉が湿ってる。
子供にはオススメできない。
星新一は、もっと、クールで、乾いていて、屈折していて、それでいて、シンプルで無国籍だ。ユニバーサルというか。
星新一のほうが、今読んでも、ずっと新鮮だし、みずみずしいし、おもしろいよね。
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ショートショート集。ちょっとメルヘン、ちょっとシュール、そしてくすりと笑えるような作品が多いです。
お気に入りは「星を探して」。「星曜日」だなんて、本当にあったらいいなあ、と心底思えてしまいました。なんか微妙な星座もありそうですが(笑)。
「大根侍」も面白かった。あまりに突飛でいったいどういう話になるんだろう、と引き込まれました。
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「妻の力」彼女の抱える闇の深さが半端ない。この闇の真実を出たしで想像できる人はいないんじゃないかな。
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ショートショート小説。
この作家の作品は2冊目だが前回読んだものよりこの本はとても良かった。
どのショートショートもとてもうまくまとまっていて面白かった。
またほかの作品も読んでみようと思います。
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この作者のデビュー作だそうだ。ナンセンス、ファンタジー、シュール、ノスタルジアなどの味わいがある超短編集。玉石混交という感じかな。なんだこりゃというだけのもあれば、ちょっとぐっとくるなあというのもある。「綿雲堂」「星を探して」「夢巻」は好きだなあ。その後、作者は着々と腕を磨いて、新しいショートショート集を出しているようだ。
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1日10分のごほうびで綿雲堂と出会い、田丸さんの小説をもっと読みたくなり、読んでみました。
私が本を読む時、まずその作品の世界観に入り込むまで時間がかかります。例えるなら作品という名の卵の殻をつっついて、中に入るようなイメージ。一度入ってしまえば、その中でぐんぐん泳いでいける。ショートショートというのはどんどん新しい世界観が現れるから、たくさん殻を割らなければいけません。短いから読むのが楽というわけではなくて、逆に体力を使うと思うのです。
というわけで、この本のショートショートは短くて世界観もまちまちなのでなかなか体力を使いました。
どうしても比べてしまうのが星新一さんですよね。星さんの作品はあまり特定の時代を感じない普遍的な感じであるのに対して、田丸さんの作品は今の時代を感じるところが違うなぁと思いました。大根が半分にカットして売られている場面や居酒屋でいなくなった友達に声をかける場面を突拍子もないストーリーに仕立てたり…。個人的に好きだったのはやっぱり「綿雲堂」。あとは「星を探して」かな。ハズレも少なく、当たりも少ない、そんな印象でした。これからの田村さんの方向性が楽しみです。
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視点や思考を変えると、まったく別物になる。
ひとつひとつ面白味があって、味わい深い。
光のあたる角度が違うと、見てる方も違う感覚で見れるから新鮮味がある。
ものの考え方だったり、捉え方、とても感化されました。
当たり前だと思ってる日常も、実は当たり前じゃないのかもね。