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ブックオフから考える
著者 谷頭 和希
ブックオフから考える。社会と都市と文化の「つながり」を。日本全国に約800店舗を構えるブックオフは、多くの人にとって日常生活に溶け込んだ存在になっている。しかしこのような...
ブックオフから考える
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商品説明
ブックオフから考える。
社会と都市と文化の「つながり」を。
日本全国に約800店舗を構えるブックオフは、多くの人にとって日常生活に溶け込んだ存在になっている。しかしこのような「当たり前」の存在になるまでは、ブックオフをめぐりさまざまな議論が繰り広げられてきた。あるときは出版業界の革命家として、またあるときは破壊者として、そしてまたあるときは新たなサブカル文化の創造者として……。
本書は、ブックオフが誕生した1990年代からのさまざまな「ブックオフ論」を整理し、実際に多くの店舗を観察して、「なんとなく性」という切り口から、なぜ人はブックオフに引き寄せられるのか、そして現代社会でどのような役割を果たしているのかを縦横無尽に考え尽くす。
ブックオフはどう語られてきたのか。またその語りに潜むノスタルジーとは。
チェーン店であるブックオフが都市にもたらしたある種の「豊かさ」とは。
ブックオフで「偶然」出合う本の面白さとは。
ブックオフから生まれた音楽、カルチャーとは。なぜアーティストはブックオフからの影響を語るのか。
ブックオフが生み出す公共性とは。「文化のインフラ」の内実とは何か。
チェーンストア論やテーマパーク論で注目を集める新進気鋭の著者が、出版史、都市論、建築論、社会学、政治学、路上観察学など多様な分野の知見を駆使して書き上げたいままでにないブックオフ文化論。
目次
- プロローグ――ブックオフで神隠しに遭う
- 序 章 いまこそ、ブックオフを考えよう
- 第1章 「かたる」――ブックオフはどう語られてきたのか
- 第2章 「めぐる」――ブックオフから都市を眺めて
- 第3章 「あそぶ」――ブックオフは原っぱだ!
- 第4章 「つくる」――ブックオフ文化人たちのこと
- 終 章 「つながる」――ブックオフが生み出す「公共性」とは
- 参考文献・ウェブサイト
- 初出一覧
- あとがき
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紙の本
ブックオフについて、深く知る。ワクワクする。
2023/10/18 10:42
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐々木 なおこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
昭和時代の話、
古本好きだった父に連れられて、よく百貨店の催事場で開催されていた
古本市に行った。
そこでは、会場に入るなり、父とは別行動。
互いに棚を見て、見て、見て、見つくして、
レジの前でまた集合して、売り場から選んだ本を全部買ってもらった。
紙袋に入れてもらった古本が重くて、
紙袋の紐が手に食い込む勢いだったけど、それがうれしかった。
ブックオフが誕生したころには、
すでに老齢となった父と出かける機会もなく、ブックオフにも一緒に出かけた記憶はないが、古本の棚を見ると
、真剣に古本を選ぶ父の姿を思い出す。
ブックオフは大好きだ。
それも100円まで値段が下がった棚、専門である。
好きな本が見つかればうれしいし、好きな作家さんの本を発見した時もうれしい。
また、知らないけど何か惹かれる書名や、気になっていたけど読んだことのない作家さんの本を見つけると、これまたうれしい。
そんな大好きな「ブックオフ」がタイトルに入っている本だから、
すぐに飛びつきました。
ブックオフの魅力をあますところなく、紹介されており、
読んでいたら、ブックオフに行きたくてたまらなくなります。
ブックオフについて深く知ることができ、ワクワクするのです。
そうして、私にとってのブックオフとはまさにワンダーランド、宝探しスポットなのだと
あらためて認識しました。
ブックオフを日本一巡った男性のインタビューが特に面白かった。
なんでもとみさわ昭仁さん、全国のブックオフ、最終訪問数は566店舗と
おっしゃる。これ、全店舗の約八割ほどなんだそうです。
そうして彼のブックオフめぐりのルーツに赤瀬川原平さんの路上観察学会が…というくだりには、大いに共感しました。
ほかにも書評家で活躍されている三宅香帆さんが出されている『ブックオフで育った書評家は今、ブックオフになりたいと思っている』の存在を知り、
これ読みたい!と思いました。
「なんとなく」から生まれた文化のインフラ、ブックオフ!
気づかないうちに、なくてはならないものになっている。
本はページを開いて読むもの。
本として誕生したからには、どんなカタチであれ、読んで欲しいと思う。
一度この世に誕生した本たちにとっても
なくてはならない存在になっているのだなぁと読後に思い知りました。
紙の本
ブックオフを学術のセオリーに紐付けて
2023/09/09 08:47
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:とらとら - この投稿者のレビュー一覧を見る
よく利用しているブックオフについての本だったので読んでみました。いろいろなアーティストの人たちがブックオフを利用して、そこから刺激を受けたりなんらかのきっかけをもらったりしているということがおもしろかったです。確かに、各地にあってたくさんの本やCDを安く提供して、おもいがけない発見がある、ということは、ある意味で重要なことだと思います。いろいろな学術書と紐付けて論じているのには、ちょっと強引さをかんじちゃいましたけど。
最近のブックオフは、値段も高めの設定になっていたり、どっかの在庫を仕入れているのかなという感じの品ぞろえがあったりしてちょっと魅力が前より薄まっている気がしますけど、あらためて、ある種の大切さを感じました。