紙の本
瀬尾まいこの傑作
2023/07/25 16:04
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投稿者:マサミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「そして、バトンは渡された」以来の傑作であり、代表作の1つ。読み終わったあと、明日も頑張ろうと背を押してくれる作品だ。
電子書籍
ちょっとわかりにくい
2023/11/13 13:09
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投稿者:とりまる - この投稿者のレビュー一覧を見る
コロナ禍時に小学生だった女の子二人の、過去(コロナ禍)から今(未来?)を描いた物語。
冴子と心晴、2人の視点が交互に、しかも過去の時間軸もおり混ぜて進んでいくので結構ややこしく感じました(林檎とチューリップが冴子と心晴それぞれの過去。カバンは、未来?)。
明るさが根底にあるお話です。冴子のお母さんのカラッと明るい感じが面白い。こういう人、瀬尾さんのお話にはひとりは出てきますよね。
カナカナちゃんも、明るさを感じさせてくれる終わり方でそこは良かったです。
リアルには10年以上部屋からすら出てこれなかった人が多少時間がかかったとは言え、今更出てこれるものかなぁとか、モノづくり作家のタマゴになれそうなのはご都合的かなぁとは思いますが。でも、カナカナを連れ出そうとした心晴も家庭教師の樋口さんにそうと知らず支えられていたので、「あなたはひとりじゃない」というメッセージなのかなと思いました。
心晴の母親の「お父さんが死んじゃってもいいの?」はかなりしこりが残る説得方法だなと思いましたが、実際自分が母親の立場ならそんな感じになってしまうものなのかもしれません。
蒼葉くんとのくだりは少し少女漫画みたいだなぁと思いました。このお話しの中で冴子ちゃんが一番精神的に強いですね。
紙の本
少し前、今、少し先
2023/11/08 11:02
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投稿者:ぽんぽん岩 - この投稿者のレビュー一覧を見る
コロナ禍の頃を思い出しながら読みました
小学3年生でコロナ禍になった少女2人を中心にコロナ禍、アフターコロナ、それから少し未来が綴られる
コロナ禍で失ったもの得たもの、たくさん耳にしたけど最近はそこまでてもない、少し先の未来でコロナ禍の生活の影響が語られる事があるのかな
視点と年代がコロコロ変わるので途中までちょっと読みにくかった、キャラを頭に入れマークを意識してから読み直しました
これまでもメディアでは様々なホニャララ世代を聞いてきたけど、実生活ではそんなに聞いたことないなー、あんまり世代でくくられたくはないけど、表紙のラムネの瓶が透明?薄い青緑色や水色じゃないって思った人はある世代より前?
これだとラムネの瓶の月光も変わっちゃうかな
紙の本
今だから
2023/09/11 20:38
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
今の、コロナ禍の小学生が、大きくなったら……みたいなお話です。しかし、なんだか、わかるな、この気持ち。小学3年生時に今までにない感染症が流行し、不自由を余儀なくされた2人の少女、冴と心晴のその後。ややテンポ悪くて読みにくかったけど
紙の本
悪くはないけど
2023/08/28 12:10
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投稿者:nap - この投稿者のレビュー一覧を見る
特別良い作品だとも思わなかった。
2人の少女・女性の視点が分かりづらくて。
小学生の男の子と女の子の書く字って、区別付かないのかなあ。
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追記:瀬尾まいこさんは今まで、楽しく読める小説を書きたいと折につけ言っておられたけど、この小説は厳しい現実をとことん突きつけていて、読みながら、雰囲気があまりにも違うことを不思議に思っていた。
今日瀬尾さんが私を訪ねてきてくださって、そのとき頂いたお手紙に、コロナ禍の子供たちの思いを推しはかると書かずにはいられなかったこと、初めてこんな雰囲気でお話を書いて不安もあったことが書かれていて、学校への思いが人一倍強い瀬尾さんだからこそ、「ほんの少しでも明るいものを差し出せる物語になれれば」と悩みながら、現実に誠実に書かれたお話なんだとすごく納得した。
コロナ禍でのあの、少しのおおらかさも許されない、一律の対策を求められた生活。
瀬尾さんの作品はいつも、ちょっとヘンテコな感性をもった登場人物が出てきておもしろいんだけど、緊急事態宣言の頃の倫理観からはみ出さないよう書かれてあるから、いつもの瀬尾さんの作品とは少し雰囲気が違った。
感染対策をちょっとないがしろにしただけで眉をひそめられるあの空気を忘れてしまったら、もうこの作品の逼迫感もわからなくなってしまうんだろうな…
コロナ禍を機に学校に行けなくなってしまった子たちを、心が痛むくらいに現実的に描いていて、おとぎ話のような奇跡で救わないところがよかった。
私はまだ、コロナ禍で子供たちがいろんな機会を失ってしまったたことを消化できていないけれど、みんな自分が生きている今が唯一の現実なんだから、二人のように希望を持って生きていってくれたらいいな。
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なんて心が晴れるんだろう、なんて希望に満ちてくるんだろう、
瀬尾さんの心優しい、そして巧な物語の展開にいつも心が温かくなる。
忌まわしいコロナ禍の時代、その時に思春期を迎えていた若者はきっと「コロナ世代、マスク世代」などと大人達から言われるんだろう、 きっと「大事なことを経験できなかった未熟で不幸な世代」と言われるんだろう、そんな将来、本作をまた読み返したい。
不自由な時代でも、もしくは不幸な災害に遭遇しても、若者達は「何も経験していない」なんてことは絶対に無い。
間違いなくそこで「ものごとを考え、人を思いやり、自分の感情に向き合い、そして自分自身と闘っているんだ」と確信している。
自分が誰かに必要とされ、誰かに安心してもらえる存在になることがきっとできる。
そして近い将来、間違いなく君たちの時代がやってくる。
瀬尾さんは若者達に優しくも強いメッセージを送ってくれている。
とても清々しい読了感は瀬尾さんの真骨頂。
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【明日が怖いものではなく楽しみになったのは、あの日から――】感染症の流行に小学校時代を翻弄された冴と心晴。二人の女子は各々葛藤を抱えつつも、力強い味方もいて成長し、就活の季節を迎える。
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あの年月が及ぼす影響
毎日振り回され、受け入れるしかなかった状況に、疲弊し続けた
大人でもそうなのだから、小さい子や繊細な人たちはどうなのだろう
気づかないうちに受けているダメージはこの先の未来にどう影響するのか
いまさらであり、これからのことでもあり、思いやられる
前を向いて
簡単に言うけど、顔を上げることさえ難しいかもしれない
物理的な距離は縮まっても、目に見えないバリアは永遠にあるような気がする
わたしの中にもいまもあるのだから
失ったものは大きすぎるけど、いい意味での変化もあったと信じたいが、まだ終わりが見えない以上、不謹慎かもしれないが、進化しろよ人類って思ってしまう
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正直、またコロナの話かぁ…と思ってしまった。段々、コロナに巻き込まれて辛い経験をした人の話は飽きてきてしまった。
将来、「皆でビクビクしながら過ごした時代もあったね」なんて言われながらこの小説が取り上げられることもあるかもしれない。
小学生時代は、親の言うことには基本的に逆らえないだろう。学校に行くのを楽しみにしていた子が、感染症を心配した親に学校に行くのを止められるという事態が現実でも起きていたように思えてならない。そうだとしたら悲しいことだ。
感染症があったことによって、学校に来ていないクラスメイトと会えたという子も登場したが、こっちはレアケースだろう。殆どの子は、家族以外と会うのを控えさせられていただろうし。
自分が将来、感染症が流行った時代に学生だった子たちを見た時、「コロナ世代」などと絶対に呼ばないようにしたい。
学生時代を感染症に奪われたと感じている人たちにせめてできることは、大人になってからも思い出は作れるということを伝えることぐらいだ。
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不自由で不安で息苦しい感染症の中での生活から始まったお話。子ども達も本当に辛かった数年間だと思う。別々の場所で暮らす2人の女の子、それぞれ苦しみは違うものだけど、それぞれに助けがあり出会いがあり、このラストで本当によかった!
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コロナの時代を生きた子たち全てに読んでほしい。それが学生時代だろうと、社会人だろうと、まだ右も左もよくわかっていなかった頃だろうといつか手に取ってほしい。
感染症でイベントがなくなって怒ってる人が羨ましいってのが結構刺さったなぁ。感染症をきっかけにそれがなくなってホッとした側、やらなくていい理由になった側の気持ちあまり考えたことなかった。
お水の子と言われいじめられるようになったときに蒼葉の行動と、その後あの時ああするべきじゃなかったと言った蒼葉にハッとしたり、お母さんが死んじゃったシーンをすっぱ抜いていつの間にか死んじゃってて冴ちゃんじゃなく苗字で呼ぶようになった蒼葉の距離感や、側や感染症をきっかけに不登校になってしまった少女と家庭教師とのなんてことないやり取りからの奇跡とか。本当にあの時代はなんだったのだろうね、とある程度年がいってるわたしでもしんどかったんだから、思春期を生きてる子達なんてもっともっと辛かったと思う。本当にコロナ世代とかマスク世代とか呼ばれてしまう時代を生きた子たちだけでなく、あの時代を経験したすべての人に読まれてほしい
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2023/07/24リクエスト 18
コロナ禍を小学校3年生から経験した冴、心晴。
冴は母子家庭で、母親が夜の仕事をしていた。
心晴は裕福な家庭に育ったもののコロナ禍明けに不登校、そこからひきこもりになる。
ずっとあと就職面接でふたりは出会う。
SNSがあればリアルは要らない、と思っていた心晴は冴と会い、目の前の友達と話す楽しさを知る。
冴の母親が、冴に与えたもの。
周りの人に助けてもらい愛されること、愛は見えないけど塊のように存在すること、冴という子どもがいてそれを知り幸せなこと。母親がお世話やきのお陰で蒼葉と知り合えたこと。
心晴の母親も冴の母親も、娘を本当に愛していることに変わりはないのだろう。
うまくいくか、いかないかは親子の相性もあると思う。
冴と心晴の母親がクロスしていたら、どうだったのかな。
なかなか小学生のコロナ禍での気持ちは聞くことができなかった。それを想像することができてよかった。
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正直いうと登場人物がコロコロ変わるので慣れるまでとても読みにくかった。しかも時間も現在と未来を行き来している。よくある書き方なのだけど…ちょっと苦手。すごくたくさん主人公がいるのかと思ったら結局二人だった。苦笑
…コロナ禍、小3だった二人の主人公たち。
何もかも取り上げられて我慢の日々に何を楽しみに思い過ごしていたのか。そしてその後どのようになっていったのか…。全然接点のなかった二人が23歳で出会う。二人が過ごしてきた日々に共感しあえて、互いに高めあうことができるような関係を築く。感染症のせいで土の中にこもっていたような生活だったけれども『あの日々があったからこそ…』と思えるのは素敵なことだと思う。
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瀬尾まい子さんの新作を楽しみに待っていた。
冴ちゃんのお母さんが実に瀬尾さんの作品らしい人物で好きだった。
時系列と人物が交差するけど描き方で、段々と全容がみえてくる。
読みながら泣けたり温かい気持ちになったり。
やっぱり瀬尾さんの小説が好きだと思った。