老いては「好き」にしたがえ！

投稿元：

レビューを見る

渋い演技を見せてくれる著者にも、かつては脂ギッシュな芸人時代があったことを思い出しました。
「自分の心の中のシード探し」を心掛けながら暮らしていきたいと思いました。

投稿元：

レビューを見る

生き方が気になって読んでみた

常にフラットでいて、新しいものを取り入れていったほうが世界は広がる

毎日の反復練習に、夢や希望を持って明るく取り組む

美味しくて簡単でヘルシーな蒸し料理

人間の顔には、その人の生きてきた精神がおのずと出ます。何を思い、何を考え、どういう思想を持ち、何を追い求めて生きてきたかが日々刻まれている。

必要な物以外は手に入れない
欲しい物にしかお金を使わない
無駄遣いをしない

投稿元：

レビューを見る

老いては「好き」にしたがえ! (幻冬舎新書 695)

仕事から退いたとしても、人生はそこで終わりではありません。それどころか、仕事上の責任から解放され、家族を養うといった役割から離れられ、ようやく自分のやりたいことや好きなことに熱中できる時間。贅沢で貴重な時間となるのではないでしょうか。

潜在意識の中に、顕微鏡で見なければわからないほど小さいシード(神) がある。シ—ドとは、「気づいていない能力」とも言えるかもしれません。そのシードは心の中に無数にあって、ふとした瞬間に「発芽したい」とサインを送ってきます。それを見逃さずにキャッチして、 心の赴くままに行動してみる。それこそが「日分のやりたいこと」であり、これが何にでも大体共通している、私の「始める動機」でもあります

60歳になる3年前からヨガを始めたことが大きく作用しました。ヨガで身体と心を整えていくうちに、生活をいったんリセットしたいという潜在意識が顕在化してきたのです。それまで、還暦の節目をまったく意識せずに生きてきましたが、今思えば、人生の最後に与えられる"自分だけの時間" を、とことん楽しむための準備をしようと無意識に考えていたのかもしれません。

中には私の生き方を、我儘、特殊、極端と捉える方もいるでしょう。なぜそこまでしたのかと聞かれれば、自分に向き合える時間って、実はすごく短いと考えたからです。

どんなに努力しても、誰もが死から逃れることはできません。だとしたら、お迎えが来るのをただ漫然と待っているよりも、自分の心の赴くままに好き勝手に生きるほうが、後悔のない人生を送れるのではないでしょうか。
私は今、はっきり言って自分にしか興味がないんです。

「今の自分は何をすべきか」「今日は何をするべきか」を考えて、ひたすら目の前のことに取り組んでいます。私の行動は勝手に思われるかもしれませんが、他人の意見や、他人から自分がどう見えるかは気にならないのです。結局、他人は他人。何より大切なのは自分ですから。

言わずもがなですが、人生は一度きり! 体が元気でいられる最後の時くらい、思う存分自分だけのために生きてみましょうよ。どうか、年だからといって人生をあきらめないでください。心の赴くまま動いてみる。それだけで、まだ見ぬ新しい世界の扉が開くのですから。

第１章　老いては「好き」にしたがえ!

練習を地道に続けるということは、辛抱強さが求められ、集中力も必要とされます。継続はいちばん難しいことかもしれません。しかし、地道な反復を毎日できるかどうか。これがやはり, ものにできる人、できない人の分岐点でしょう。

そして、この毎日の練習に真実を見られるかどうか。反復には、その人間の真実が隠されていると思います。これは仕事や家事、 または子育てにも当てはまるでしょう。
私は、毎日の反復練習に、夢や希望を持って明るく取り組むことにしています。例えば60代で三線を始めた時も、「なんでこんなことができないんだよ! 」と自分を叱責するのではなく、「いいんだよ、これで。俺は三線が好きなんだから。大丈夫だよ、絶対弾���るようになるから」と励ましていました。

基本的に新しいことを始める際は、自分を信じてあきらめないこと。最初は下手で当たり前ですから、とにかく続けてみる。毎日コツコツ0.1ミリの成長を積み重ねていく。これが大事です。

皆さんがこれから何かを始めようとしている時、 その道具を揃えている際に心が動かなかったら、あまり向いていないのかもしれません。
他の人がいくら面白いと思うものでも、 自分がピンとこないものはやはり違うでしょう。

私は、室内で自分と向き合うジャンルにチャレンジすることが多い。絵画もヨガも三線もひとりで楽しめます。つまり、" 部屋" というインドァで" ひとり〃で行なうものばかり。自分がこんなにインドアになるとは夢にも思っていませんでした。でも、これは好きなものを追求していった結果です。
いくら続けても、少しの面白さも感じられなければ、それはシードがないということ。無理してやる必要はありません。自分の性格を分析してみてください。

余計な悩みを取り除き、なるべく健やかな精神を保てれば、心のシードが送っているサインに気づけるようになります。好きなことは頭で考えるものではありません。自分の魂が求めていることに気づくと、おのずと「これがやりたいんだ! 」という強い思いが生まれるのです。

第２章　衰えを逆手に「暮らし」を愉しむ

煙草も、ボクシングのロードワークの量を増やすとだんだん吸えなくなっていき、気づくと「あれ? 今日は一本も吸ってない」という具合に減りました。吸った後の後味の悪さや、翌朝の喉がガラガラする感じがイヤになり、まったく吸わなくなったんです。

「やめよう! 」と決意しても、煙草は身体が覚えていますから、なかなかやめられないかもしれません。私の場合は「新しい身体と精神を作る」、大げさに言うと「新しい生命体になるんだ」という気概で身体改造に取り組みました。
そのために不必要なものは捨てました。不要なものを削ぎ落とす感覚です。実は私、いろいろなことに挑戦するために「やめたこと」も多いんですね。煙草、酒、夜のつきあい、人づきあい。

50代以降はどんどん酒が弱くなり、完全にやめたのは人生をリセットした還暦の年でした。
酒を完全にやめてからというものの、寝起きの身体は軽く、脳もクリア。飲みすぎて不要なことを言ってしまうことが減り、 人との揉め事がなくなりました。

60歳で人生をリセットするため、今の部屋に越してから料理を本格的に始めました。
自分なりに美味しい料理を追求していったところ、いちばん美味しくて簡単でヘルシーな料理法として、蒸し料理にたどり着きました。
蒸し料理は、食材を切って、蒸し器に入れて蒸すだけ。私は蒸した野菜に胡麻油と塩をつけて食べます。アスパラガスなんか、もう最高ですよ!

それくらい肉をもうほとんど食べていないです。まれにお食事会に呼ばれた際に食べる程度で、仮に肉を少し食べたとしても、すぐに野菜が食べたくなる。肉は消化に時間がかかるので、身体が重く感じるんです。
身体は正直なもので、肉を食べた時と食べない時とではお通じが違います。ウンチは嘘をつかない!

食べ物、身体、精神には相互関係があって、食べた物でその人が成り立っている。ですから、何を口にするかによって、顔もスタイルも性格も、 考え方までも変化してると思うんです。

内臓は肉を消化するとき、すごく疲労するんですね。フルマラソンを走ったくらいと言われるほどです。眠っていても内臓は消化活動でフル稼働するため、疲れがとれないんです。それが原因でまた翌日も疲れてしまう。そして、身体の調子が優れないと気分も優れません。

私としては、疲れている日は夜は食べないで、白湯だけ飲んで、空き腹で寝てしまう。内臓を休ませてから、翌日好きなものを食べる、それがいちばんおすすめです。
食べたくない時は無理して食べる必要はないんですよ。年々代謝能力も落ちていますから、食べられなくなって当然なのです。どうか食べ疲れに気をつけてください。

変な言い方ですが、私は空き腹の状態が嬉しくて仕方ないんですね。お腹がぺこペこだと気分がハイになるほど。空腹だと集中力が増しますし、 精神も研ぎ澄まされる。
空腹は脳と心にとって貴重な時間ですし、脳も内臓も喜んでいるのがわかるんですよ。

お腹がグーグーと鳴る時は成長ホルモンが出ているとも言われ、実際に身体にとっていちばんいい時間帯という説も。貪食細胞というものが活性化し、悪い細胞をやつつけてくれるという話ですから、空腹にすることによって、健康状態が保てるわけです。

一日１食スタイルなのは、 このナウリをはじめとしたヨガにも関係します。消化物が身体のどこかに沈殿している状態では、ヨガの動きは難しい。だから朝食前の空き腹の状態で始めるのです。ヨガをひっそりひとりで行なう深夜の数時間は、気持ちも身体も最高潮に達します。みんなが寝静まっている時間、静かな空間をひとりじめしているようで、どこか優越感のようなものも。

また、このヨガを含め、一日にやるべきことを終えてありつける朝食の关味しさといったら格別です。他人からすると、キツイなと思われるルーティーンかもしれませんが、私にとっては、ヨガから朝食までの流れは至福の時。まさに、好きなことだから為せる業なのでしょうね。

全身に酸素をいきわたらせるには、きっちり息を吐き切り、きっちりと酸素を取り込むことが大事です。肺にたまった酸素の循環ができて、若返りのカギを握る細胞内のミトコンドリアを活性化させることにもつながります。

私には「足の裏がその人の健康のバロメ—夕ー」という持論があります。足の裏は血行の悪さや内臓の状態が表れてしまう部位。つまり、足の裏にはその人の生活環境が出てしまうのです。

季節によって違いますが、大体ヨガの終わり頃に夜が明けてくる。ヨガをすべてやり終えて20分ほど暝想し、目を開けた時、烦想する前と後とでは世界観がまったく変わっています。
「本当に幸せだなあ」と思う。「これから幸せなー廿が始まるんだなあ」と。そして声に出して、こう言います。
「最高の目覚めを迎えられて幸せです。ありがとうございます。今日一日が、これまでのどの日よりも良い日でありますように努めてまいります。そのようにお導きください。お願いいたします」

���ンサムという基準とは違って、生きてきた辩仲件が宿った顔が好きなのです。人間の顔には、その人の生きてきた精神がおのずと出ます。何を思い、何を考え、どういう思想を持ち、何を追い求めて生きてきたかが日々刻まれている。
特に、精神の美しさが見える顔が好きです。そういう人には顔に深みがあり、目が奇麗です。ピカソは90歳の時も目が奇麗でした

実は歯磨きをちゃんとやろうとすると、40分かかるんですね。鏡に映る曲を見ながら1 本ずつ丁寧に磨く。歯の間の汚れをとるためにフロスもする。歯と歯茎の間をマツサージするように磨くと、歯茎の血行も良くなります

一回磨くのに40分もかかるのですから、ちょっと食べただけでまた40分かけなきゃいけないのが面倒で間食をやめました。私が間食を一切しないのは、仕事先では歯磨きができないことも理由の一つです。何かを食べたのに歯を磨かないのはイヤで仕方ないし、歯のために良くないですから。

第3章 いくつになっても、新しいことにチャレンジ

ボクシングを始めるきっかけは、いくつかの理由が重なっていたんです。1つ目は、リセット願望。2つ目に体形です。3つ目は、しゃべっている内容への自己嫌悪。4つ目は、役者への本格的なシフトチェンジをしたかったこと。

最終的には自分のアイデアを生み出さないといけませんが、とにかく反復練習あるのみ。「真似から入る—反復する」という流れで、オリジナルを目指しました。しかし、ボクシングでは反復の際に、 トレ—ナ—からアドバイスを受けて自分の利点や特徴をつかみますが、絵画はコーチのいない世界。オリジナリティーを生むまでは、 ひたすら自問自答の繰り返しでした。

わかりやすく言えば、海の描写に魅了されて、本物の海に目を向けるような感動を覚える絵は素晴らしい。それこそが芸術の力でしょう。絵はもちろん、写真にしても私はそのアーティストの歌が聴きたい。そこに重きを置いています。

生まれ持った才能やセンスのあるなしなんて、やってみないとわかりません。その世界に入って初めて、自分のことがわかるのです。だから、やっぱり好きなことをまずは始めてみるしかないんですね。そして反復練習をするうちに、自分のいいところはここで、欠けているところはここだと、何となくつかめてくる。そうして私は「いいところを伸ばす」ようにしてきました。

いちばん難しいのは、絵を描く作業には終わりがないこと。どこで完成なのか、自分以外に決められません。30年続けていろいろと描けるようになっても、どこで筆を置けばいいのかわからなくなる時があります。

このように筆を置けない時は、初期の作品を見返すようにしています。初期の絵はつたないし、力がないので、その分余・計なことを描いていない。七分目のところでやめるのがちょうどいいのだと、教えてくれるのです。

役者業も同じ。七分目以上の芝居をすると、説明しすぎる演技になってしまいますし、食事もそうですね。満腹になってしまうと、思考が働かない。７分目で箸を置くように、筆も少し物足りないくらいで置くことが大事。いろいろなことに挑戦し続ける中で、「七分目」の大切さに気づきました。

第４章　生涯現役でいるために、やり方や立場に固執しない

雨の日は外へロ ードワークに出なくていいことになつているのに、鬼ちやんはウィンドブレーカーのフードをかぶって外に行こうとする。
「鬼ちやん。雨だから危ないよ」と私が止めた時の、鬼ちゃんの言葉をよく覚えています。
「大丈夫ですから。日本は雨降っていても、メキシコは雨降ってないですから。行ってきます」
そして雨の路上を走り出す。まさに世界しか見ていない言葉。走る彼の背中を見て、「こういう男が世界チャンピオンになるんだろうな」と思いました。

ドンブリ勘定で一気に覚えようとすると、変な癖がついて抜けなくなる。何事も習う時は、基礎を徹底的にやる。" 初動" の大切さを知っていたので、 とにかくひとつひとつおざなりにすることなく、進めるようにしました。

とにかく「自分が決めたんだから、弾けるようになるしかない。それに、「弾けたらカッコいいだろう」と理想の自分をイメージしながら、毎日１歩ずつそこに近づけるように、楽しんで練習するようにしました。そして、「考えるよりも、 手を動かせ」とひたすら反復したのです。

第５章　年老いて必要なのは、シンプルな関係

お金に関して偉そうなことは言えないのですが、さすがに若い時分とは違って、今は次の"3ない〃を心がけています。
-必要な物以外は手に入れない
-欲しい物にしかお金を使わない
-無駄遣いをしない

何も離婚しなくても別居状態でいいのでは、と思う人もいるでしょう。でも、私はけじめをつけたかった。還暦を控えて死へのゴールが近づくと、自分に正直に生きたいという気持ちが湧き上がってきました。それなのに人生の中で「本当じやないこと」があるのはイヤだったんです。

3人の息子たちに、小さい頃から常に言ってきたことがあります。
「好きなことをやれ」
シンプルに、この一つです。それも、頭が考えた" 好きなこと" ではなく、"魂が感じる好きなことをやれ〃です。

イヤなことを仕事にして、 たとえ何千万ものお金を手に入れても、ストレスで大酒飲んだり遊びに大金を使ったり浪費してしまう。そんなことを生業にするのは、できれば避けたほうがいい。好きなことが仕事にならなかったとしても、好きなことをやれば人間性、 精神性を高められる。好きなことは、心を豊かにし、日々を支えてくれます。だから、「お金よりもまず魂が歓喜することをしなさい」と.言ってきました。

技術にしても根性にしても、一度身に付いてしまったものは、なかなか直せない。最初に見たレベルが、その人の基準になりますから、慎重に決めました。

第6章 死後のことより、今日に集中して生きる!

重要なのは、自分にとって最良のライフスタイルを知ることかと思います。
例えば食べて胃がムカムカするようなものは、「それは食べないでくれ」という身体のサインと私は考えますが、これにしたって、人によっては違うかもしれません。

私なりの健康法を説いてきましたが、正解は人によって違いますから、私はたとえ、誰かが不健康そうに見えても、あまり直接的な助言の類はしないんですよ。「身体に悪いから���草はやめたほうがいいですよ」とか。その人の人生なのですから、好きに生きたらいいと思っています。

会者定離という思いをいつも持っています。誰に対しても、自分に対しても。
冷たく聞こえるかもしれませんが、死は当然のことであるから、ことさら悲しむことではないと思うのです。また、会者定離であるからこそ、生きている時間を大切にしなきゃいけないと、日々心に刻んでいます。

「自分も突然の死に遭うことがあるんだ」と覚悟をしていれば、 生きている実感が持てますよね。生きていることに感謝できる。だから私は眠りにつく時も「このまま目が覚めない可能性もある」と意識してから目を閉じます。そして目覚めた時には、生きていることに感謝し、「今日を過去最高の一日にします」と声に出して宣言する。
そして、今日死んでも後悔のないように、毎日のルーティーンを目一杯楽しむのです。

長生きよりも、私が大切にしているのは、現在のように身体も精神も健康で、仕事や好きなことができて、明るく暮らせること。この状態をできるだけ長く維持したいという希望があります。

元々は芸人からスタートした私の人生でしたが、 ここまで駆け足でお話ししてきたように、さまざまな挑戦を重ね、変化していきました。すべては私の中に元々あったシード(種) のサインを受け取ったことから始まった。そしてそのシ—ドの声を聴き、選択して行動していった結果が現在です。

自分の中にシードを見つけたら、毎日毎日水をやり、育てて発芽させる。挫折しそうな時も、 自分が決めたことと踏ん張って反復する。「水を与えて育てていったら、神様が祝福してくれる」と信じて、毎日毎日続ける。すると、必ず神様からギフトが届きます。上達した証をくれるんです。「また大きくなったね强ったね」と,

私は、今日の自分は昨日とは違う自分になっていたいんです。だから、昨日の自分に戻りたいとは一切思ったことがありません。「昔は良かった」と昔話をするよりも、「今日の自分がいちばん」だと楽しんで、生きたい。

死と同様に、老いは誰しも避けて通れません。否が応でも、身体が若い頃よりも後退する。
けれど、私は「老いは変化のチャンス」だと思うのです。老いて失うものがあるからこそ、シンプルになって、自分が本当に欲していることは何か気づくことができる

これから80歳、90歳に向けて、スピードは遅くなると思いますが、ゆっくりでも進む。きちんと反復を重ねていけば必ず花開くという経験がありますから、焦りは特にありません。

とにかくコツコツ積み上げる。そして、自分でも知りもしなかった自分に出会う。それを皆様にお披露目したいという「変身願望」もまだまだありますから、いかにカッコよく老いるかがこの先の目標です。私を見て、「老いるのも悪くないじゃん」と思ってもらえたら最高ですね。

そして、気づけば私が父の最期にかけた3 葉と同じように「好きなことをやって生きた、最高の人生でした」と息子たちに言ってもらえる最期を迎えたい。そんなふうに、命燃え尽きるその日まで、走り続けたいと思います。

投稿元：

レビューを見る

　1954年生まれ、片岡鶴太郎さん、24歳で結婚、33歳でプロボクサーのライセンス取得、38歳で家を購入、絵を描き始める。40歳で最初の個展、57歳からヨガ（1日３ｈ）。60歳、還暦を機に人生をリセット、離婚、賃貸マンションで一人暮らしを。67歳で初めて楽器（三線）にチャレンジ。「老いては好きにしたがえ！」、2023.7発行。「上達は毎日の地道な反復あるのみ」、これができるか、できないか。空手道や日々の養生の経験から、このことには全く同感です。ただ、著者は全てについて、その徹底さが半端ないです！すごいです

投稿元：

レビューを見る

人生を充実させるコツが満載。
心の赴くままに行動することを心がけ、実践。
物マネから役者をベースに、ボクシング、絵画、ヨガの世界へ。
終活には目もくれず、自分のやりたいことだけに情熱を注ぐ。
「何かを始めるのに年齢やセンスは関係ない」と断言する著者。
老いに負けず、まだまだできる！と思わせてくれます。

2つ以上の世界を知っていると、ある場所で覚えた感覚が別の場所でも使えるようになる。そんな強みがあります。 ー 149ページ

投稿元：

レビューを見る

いいですね～鶴太郎さん♪

書店で見つけて、衝動買いしました。

芸人として売れて…
プロボクサーテスト合格
俳優に転身
絵画、書道…
ヨガ…
三線…
好きなことを追求…理想です。

多少、自分でもやっているのかな？

好きのタネを見つけて、やってみる。
やってみて、ワクワクしなかったらやめる。

投稿元：

レビューを見る

鶴太郎氏の体験を基に、
60才以降の生き方が、
訥々と分かり易く綴ってある。
極めたものは自分の糧となり、
別の世界との共通点の発見にも繋がる。
ﾁｬﾚﾝｼﾞの素晴らしさも随所に触れられ、
元気を貰えるいい本でした。

投稿元：

レビューを見る

鬱という試練を経験した50代　この書き出しがすべてだと思う。
今は達観したかのように見える片岡鶴太郎氏であっても、
50代に差し掛かった際には苦しんでいたとは。更年期症状とも書いている。
しかも彼だけでなく、安倍元総理や黒岩知事も酒井ゆきえさんも、、
一緒に励まし合ったと。
これは我が意を得たりだ。
私も父や、一番大事な友人を50代で急病で失った。
亡くなったのは最近だが、50代から難病に苦しんだ同級生もいた。
思えば50代といえば信長の（敦盛の）「人間50年」。
ある意味終わりの時期といっていい。
ここから第二の人生を過ごせるかは、心持が大きいだろう。

私は幸い50手前で大いに悩み、そこからマラソンを始めたので、
心身ともに生まれ変わり、更年期を意識することはなかった。
でも、変化のエネルギーが友人たちだったことから、人のつながりをより大切に
するようになった。意識した。
そんなこともあって今はいろんなグループの幹事を積極的に努めている。
みななんだかんだ具合が悪かったりしてるし。
私もメンタルはおかげさまでいい状態だが、体はマラソンをするにはガタが来てる。
それでも挑戦するつもりだが。

鶴太郎さんはそうした新しいことに挑戦する気持ちをシード（種）と表現している。
ボクシングに、美術に、ヨガに、彼はやりたいと思ったことをやってきた。
たとえそれが売れっ子芸人の仕事を減らすことになっても、
最終的には自分のためになると、譲らなかった。

その姿勢は素晴らしい。
60過ぎて書類上の離婚までする徹底ぶり。ここはちょっとわからない次元だが。

タイトルには「老い」とあるが、鶴太郎さんにはそんなものはこれっぽっちもない。
やりたいことをやり切って死ぬだけ。

同意！

投稿元：

レビューを見る

不易流行とは、いつまでも変わらない本質的な事を忘れず、新しく変化を重ねるものも取り入れる事を示した、松尾芭蕉の俳諧理念の一つ。　大袈裟に言うと「新しい生命体になるんだ」という気概で身体改造に取り組みました　自炊が益々捗ります　「真似から入る→反復する」という流れで、オリジナルを目指しました。　『異人たちとの夏』　『春に散る』　2つ以上の世界を知っていると、ある場所で覚えた感覚が別の場所でも使えるようになる。　今振り返っても、一人の男がジムに入り、世界のトップまで昇っていくところを目の当たりに出来た月日は私にとって素晴らしいものでした。　りみさんですら、『涙そうそう』のタイミングで三線の練習を始めたそうです。　おかげさまで今では自分の店「赤坂おぎ乃」を開いております　25歳の時に赤羽に「もつ焼きのんき」という名の店をオープン　草間彌生さんにシンパシーを受けたのか　冷たく聞こえるかもしれませんが、死は当然の事であるから、殊更悲しむ事ではないと思うのです。また、会者定離であるからこそ、生きている時間を大切にしなきゃいけないと、日々心に刻んでいます。　午睡の如く、他界する。これが私の理想の死に方です。　自分の中にシード（種）を見つけたら　一九五四年、東京・西日暮里生まれ。

投稿元：

レビューを見る

年取ってわがままに生きてる人の本。ついちう家族や仕事を優先してしまうけど、わがままに生きて退路を絶ってもいいかもしれん、と感じた。時間の使い方を自分中心にシフトさせていいと思う。できるかどうかは別として、自分の時間を大切にしなければ。時間が溶けていく　90

投稿元：

レビューを見る

素晴らしいと思います。
お笑い芸人としての全盛期を知ってるだけに、
途中から「何、やってんだ？この人」と
思ってました。いや、嘲笑してました。正直。
でも、カッコイイですね。
とてもそのままは真似できないけど笑
私も何か少しでも、
「真似から入って、反復する」をしたい！
と思わされました。