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電子書籍
アイヒマンと日本人
著者 山崎雅弘
「まじめ」を隠れ蓑にした「思考停止」の罪―――1942年1月20日、「ユダヤ人問題の最終的解決」を話し合う政府合同会議が、ベルリン郊外のヴァン湖畔で開かれた。いわゆる「ヴ...
アイヒマンと日本人
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アイヒマンと日本人 (祥伝社新書)
商品説明
「まじめ」を隠れ蓑にした「思考停止」の罪―――
1942年1月20日、「ユダヤ人問題の最終的解決」を話し合う政府合同会議が、
ベルリン郊外のヴァン湖畔で開かれた。いわゆる「ヴァンゼー会議」である。
国家保安本部長官ハイドリヒ親衛隊大将など錚々たる幹部が出席した同会議に、
事務方として参加していたのが、アドルフ・アイヒマンである。
アイヒマンは、支配地域で増え続けるユダヤ人を負担とみなし、
効率よく殺害する計画策定で大きな役割を果たした。
そして、戦後は南米に逃亡するも捕えられ、イスラエルでの裁判の結果、
死刑に処せられた。
本書は、法廷で「命令に従うしかなかった」と述べ、自らを正当化した
アイヒマンの生涯を追い、従順さが内包する危険性について警鐘を鳴らす。
上位者の命令に対して従順な国民性を持つ日本人こそ必読。
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紙の本
著者の問題意識は、第5章に凝縮
2023/10/15 12:38
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
アドルフ・アイヒマンの生涯とナチス・ドイツでの役割、逃亡、いわゆるアイヒマン裁判などを追っている(1~4章)が、著者の問題意識は、日本人の中にもあるアイヒマン的な「まじめさ」を説く第5章に凝縮されていると思う。
アイヒマン裁判で、ハンナアーレントの「悪の陳腐さ」という言葉の論争にも触れ、それより前に書かれた犬養道子ら日本人による裁判傍聴記にも着目していて興味深い。
紙の本
アイヒマンは現在も存在する
2023/08/04 19:14
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ニッキー - この投稿者のレビュー一覧を見る
アイヒマンと日本人…といっても具体的な関係でなく、アイヒマンあるいはアイヒマン的人間や現象は、現在にも起こりうる、存在するという、1種の警告の書でもある。本書は、アイヒマンの生い立ちや経歴から戦後の逃亡そして死刑に至るまでを詳らかにし、それはどこでも起こりうるのだと示している。
紙の本
誰かの書いた種本を割注で
2023/08/31 23:15
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
クノップの「ヒトラーの共犯者」が種本らしいけれど、この本なら持っているので引用だらけの本など買う必要はない。「ヒトラーの共犯者」は薄っぺらい「ナチへの弾劾」などとは違うタッチで書かれているので興味深いのだが。大木毅のように同じ本を使ってデーニッツ提督を書いた際に彼が「水晶の夜」では上官に抗議した事は飛ばしたり「ヒトラーの戦士たち」を読めば基本的には分かる赤軍の捕虜になってからのパウルス元帥について「新ネタ」のように書いたり、高橋慶史のように自分が「騎士十字章に輝く英雄」と書いたはずのフィリップ・フォン・ベーゼラーガー男爵本人から取材している「ヒトラーの親衛隊」、「ホロコースト全証言」、「ドキュメント・ヒトラー暗殺計画」など読まないのか無視しているのか、ベーゼラーガー兄弟や彼らの部隊の描写が全然違っていたりフェーゲラインのSS騎兵旅団の行動が実際よりズレていたりする例もあるが。