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地図と鉄道省文書で読む私鉄の歩み 関西1 阪神・阪急・京阪
著者 今尾恵介(著)
新しいライフスタイルの誕生日本初のインターアーバン(都市間高速鉄道)として知られる阪神電気鉄道は、1時間は待たねばならない官営鉄道に対し、住宅地にこまめに駅を設置し、運賃...
地図と鉄道省文書で読む私鉄の歩み 関西1 阪神・阪急・京阪
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地図と鉄道省文書で読む私鉄の歩み 関西1 阪神・阪急・京阪
商品説明
新しいライフスタイルの誕生
日本初のインターアーバン(都市間高速鉄道)として知られる阪神電気鉄道は、1時間は待たねばならない官営鉄道に対し、住宅地にこまめに駅を設置し、運賃を安くすることで、鉄道利用という新たな需要を喚起していく。「たまにはおめかしして大阪や神戸へお買い物」というライフスタイルがこのころ生まれた。
阪急電鉄は、専務・小林一三のもと、温泉や少女歌劇、遊園地などとともに、沿線の住宅地開発に力を入れる。また、ターミナルデパートの建設などの取り組みで、阪神との熾烈な乗客獲得合戦を繰り広げていく。
大大阪市誕生で東京市を抜き、日本一の大都市となったこの地は、沿線人口急増に苦しんでいた。そのようななか京阪電気鉄道は大阪・天満橋と京都・五条をノンストップで結ぶ、日本最初の急行運転をおこなう。一両編成運転が当たり前の時代に二両連結の申請をし、複々線化を実行に移すなど、将来を見据えた大胆な先行投資で当局を驚かせた。
関東の私鉄をはじめ、日本全国の鉄道に多大な影響を及ぼしたこの3社の歩みを、鉄道や軌道に関する公文書と各時代の地形図を合わせて眺めることで、近代日本の姿がはっきりと浮かび上がる。掲載地図はすべてフルカラー。
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紙の本
実現した夢、かなえられなかった願いの数々、沿線の暮らしから日本の歩みが見えてくる。
2017/08/28 12:16
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぴんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
関西の私鉄といえばよく阪急が話題にのぼるが、関西は言わずと知れた私鉄王国。本書で取り上げられた阪神の歴史、小林一三と切っても切れない阪急、車両など工夫がいっぱいの京阪など、読んでいても楽しい。近鉄、南海についても続刊が待たれるところ。
阪神電気鉄道
日本初の都市間高速電車(インターアーバン)
最盛期アメリカの電鉄を研究
菜の花畑を快走した初電車
初めての支線・北大阪線
沿線人口の急増と輸送力増強
阪神国道線と甲子園開発
阪急エリアへの進出と神戸地下線
阪急電鉄
有馬温泉への険しい道
宝塚の観光開発と宅地分譲
灘循環電気軌道をめぐる確執
「ガラアキ」高速電車——神戸線
国鉄廃線跡を走る北行き電車
京阪自ら敷設したライバル線
「燕」より速い新京阪——京都線
京阪電気鉄道
京街道に沿った電気鉄道
疎水べりと路上を走る
念願の三条延伸と宇治線の建設
京都〜大津を結ぶ山越え電車
先見の明ある複々線化