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津波――暴威の歴史と防災の科学
著者 ジェイムズ・ゴフ(著) , ウォルター・ダッドリー(著) , 千葉敏生(訳) , 河田惠昭(解説)
「世界のあらゆる場所や時代から津波の例を収集した本作は、ある意味では、津波生存者たちへのオマージュであり、そして別の意味では、変化に富んだ津波の世界へのふたつとないのぞき...
津波――暴威の歴史と防災の科学
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津波 暴威の歴史と防災の科学
商品説明
「世界のあらゆる場所や時代から津波の例を収集した本作は、ある意味では、津波生存者たちへのオマージュであり、そして別の意味では、変化に富んだ津波の世界へのふたつとないのぞき窓でもあるのだ」(「はじめに」より)
ハワイとオーストラリアを拠点に世界各地で長年調査に携わるふたりの研究者が、古今東西の事例をもとに、この地球規模の現象を解き明かす。登場するのは、約250万年前の小惑星衝突で起きたメガ津波から、2004年のインド洋大津波、2011年の東日本大震災まで。海洋学、生物地理学、地質学、歴史学、考古学などの科学的な知見、日本の「稲むらの火」やアイヌの言い伝え、400名を超える津波生存者へのインタビューを組み合わせ、さまざまな津波のメカニズムと防災の心得を生き生きと説く。
「われわれにできることはあるし、実際に行なわれていることもあるし、科学は前に進んでいる。自分自身や弱い人々を世話する義務は全員にある。だから、備えよう。(中略)津波は過去に起きてきたし、これからもまちがいなく起きるのだから」(「おわりに」より)
「現在、筆者らは国難災害として発生が心配な南海トラフ巨大地震による大津波に警鐘を鳴らし続けているが、多くの国民に“ひとごと″意識がつきまとい、深刻さが伝わらないというもどかしさを覚えている。(中略)この災害がきっかけとしてわが国は先進国から脱落し、衰亡する恐れさえあるのだ。このような社会的背景が存在するわが国で、本書が翻訳され出版されることは、誠に時宜を得たことと称賛されよう。本書は、地質学と考古学、人類学を駆使した長年の研究成果を基礎として、世界で発生した巨大津波災害を歴史的に復元しただけでなく、同時に、現在の津波力学に関する自然科学的知識に立脚した解説を含み、素晴らしい内容となっている」――河田惠昭(本書解説より)
目次
- はじめに
- 第1章 消えた灯台
- 途絶えた通信/ラウパホエホエの悲劇──1946年4月1日の出来事/救出劇/ハーバート・ニシモトの記憶/ハワイ人からの忠告/しかし、津波はなおも続く……
- 第2章 稲の束と海の深さを結びつけた奇妙な曲線
- 深い考え/津波警報の初期の試み──ジャガーの物語
- 第3章 過去からの声
- 書き残されない歴史/怪物タニファ/「砂の襲来」/15世紀の南西太平洋/ふたつの津波はどこで発生したのか?
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津波に対する防災は、まず逃げること
2023/11/08 19:38
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投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
津波という現象は、地震だけに由来するものではないということを理解した。海底地すべり、気候異常など、様々な原因で起こり、それ故に予測予知はできない。できるという人は詐欺師あるいはペテン師であろう。しかし津波が起きやすい状況は、かなりわかるようになったようだ。ただ人間は、歴史に学ばないことが多いので、津波被害はなくならない。津波被害を受けやすい地域に住み、あるいは出かけるのであれば、心して退避する準備はしておくべきである。