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ベーシックサービス ~「貯蓄ゼロでも不安ゼロ」の社会~(小学館新書)
著者 井手英策
カネと運しだいの自己責任社会を変える本。教育費・医療費・介護費・障がい者福祉がタダになり、将来の不安におびえて今の望みをあきらめなくてもいい、衝撃の方法があった! 本書で...
ベーシックサービス ~「貯蓄ゼロでも不安ゼロ」の社会~(小学館新書)
06/27まで通常1,056円
税込 739 円 6ptワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
商品説明
カネと運しだいの自己責任社会を変える本。
教育費・医療費・介護費・障がい者福祉がタダになり、
将来の不安におびえて今の望みをあきらめなくてもいい、衝撃の方法があった!
本書では、そんな社会を実現する方法「ベーシックサービス」について、
財源、ベーシックインカムとの違い、しくみ、実現への道筋をひもといていきます。
日本では、将来の「必要」に「貯蓄」でそなえなければなりません。
私たちは生活を守るために、子どもを減らし、欲しいものをあきらめ、人並みの暮らしをなんとか維持しようと必死になって生きています。
運がよければいいんです。でも、運が悪ければ、どんなにキャリアを積んでも、ちょっとしたきっかけで奈落の底に突き落とされます。貧しい人に無関心で冷淡な社会は、いつ、自分や子どもたちに牙をむくかわからないのです。
あなたは、そんな社会を子どもたちに残したいですか?
「運が悪く」極貧の母子家庭で育った財政学者が、壮絶な自身の過去とともに、社会を変えるシステムを解き明かします。
*2021年刊行の『どうせ社会は変えられないなんてだれが言った?』に最新状況を加筆、再編集して新書化したものです。
(底本 2024年4月発売作品)
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紙の本
日本社会の在り方をどう変えるのがいいのだろうか
2024/06/10 23:01
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雑多な本読み - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、ベーシックインカムの問題点を指摘し、教育費、医療費、介護費、障がい者福祉といった公共的サービスを無料するベーシックサービスを提案するものである。その財源として、消費税を始め、消費税が穴埋めしてきた法人税や所得税の減税を元に戻すという。消費税は直間比率を変えるといいながら、法人税の税率の切り下げ、所得税の高額納税者の利益となる減税を行い、その穴を消費税で埋めてきた現実があり、それを隠してきた与党や政府に対する不審がある。そもそも信用していない現実がある。著者の主張が本当に実現できるのか、政府や政治に対する不信は根深い。それでも、社会を変えていこうと訴える。目次を見ると、
はしがき
序 章 運で未来が決まる理不尽に怒りを!
第1章 政治にひねりつぶされて生まれたベーシックサービス
第2章 私の幸せとあなたの幸せは矛盾しない
第3章 できる大改革とできない大改革~ベーシックインカムとMMTを批判する
第4章 ソーシャルワーク~真のライフセキュリティをめざして
第5章 価値ある国を、自分たちの手で
単行本あとがき あとがき~新書版によせて 参考文献 となっている。
以上のように展開される。ここでは、自己責任という無責任な言説が飛び交うことの問題を指摘し、自助・共助・公助という、税金で人の命は守らないという不遜な主張を否定する。それでも、根強くある世間に対し、チャレンジをする点は評価できる。具体的な道筋は見えてこないが、それを熟議して見出していくのが民主主義といえばそれまでだろう。たしかに、財源でいえば、法人税や所得税を過去の税率等に復元していけば、それなりの財源となる。しかし、金持ちから所得税で再配分しても解決するほどの財源にはならない。法人税といっても、日本の企業の3~4割しか払っていなかった現実がある。それでも必要な財源として確保しないと、その次がない。消費税でといっても了解は得ることはできないだろう。著者はそのあたりを分かって、財源問題を提起する。とはいうものの、自民党の国会議員の裏金や政治資金問題で、信用以前の問題だろう。新書といってももう少し具体的な提示は必要だろう。その主張を理解するにも、ぜひ一読してほしい。