- 販売開始日: 2024/06/07
- 出版社: アルファポリス
- レーベル: アンダルシュノベルズ
- ISBN:978-4-434-33890-8
白銀の人狼は生贄の王子に愛を捧ぐ
著者 著:伊達きよ , イラスト:ミギノヤギ
古くからユーディスティ王国の北方を守る狼の民・ザノゥサ。王国は守護の代わりに貢物を捧げ、彼らとの友好を保っていた。けれど時が過ぎ、その関係を軽んじた王は「王の子を嫁がせよ...
白銀の人狼は生贄の王子に愛を捧ぐ
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商品説明
古くからユーディスティ王国の北方を守る狼の民・ザノゥサ。王国は守護の代わりに貢物を捧げ、彼らとの友好を保っていた。けれど時が過ぎ、その関係を軽んじた王は「王の子を嫁がせよ」というザノゥサの求めに対し、姫ではなく王子のシャニに白羽の矢を立てた。海軍将校として生きていた彼は一転、ザノゥサへの生贄として雪深い山脈へ向かうことになる。そこに待ち受けていたのは、美しい白銀の狼。シャニは自分こそが妻だと主張するが、子を産めぬ男に用はないとばかりに置き去りにされてしまう。それでも一人凍える雪の中で生き抜こうと耐えるシャニのもとに再び現れた狼は、なんと人の形に姿を変えて――!? ※電子版は単行本をもとに編集しています。
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自分の足で立つ
2024/07/27 06:49
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やじやじ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネタバレあり
人狼の国ザノゥザの長とグリトニィル
盟約で嫁いできたユーディスティ国の第8王子で海軍将校でもあったシャニ
嫁いできたと言ってもザノゥザが望んだのは姫
盟約を半ば裏切っていらない王子(これまた酷い)を押しつけたユーディスティ国
とにかくシャニの扱いが酷い
寵妃の生んだ王子であるが、いらないもの扱い
(だから海軍にも放り込まれる)
父やその周辺妃・王子だけではなく寵妃である母からの愛情もない状態
とにかく寵妃の我が子への対応が酷すぎて反吐がでます
まあ、ろくでもない王とは釣り合いがとれてますけれど。
そんな孤立無援な状態でずっと自分の力で立ち続けるシャニが強い
精神的だけでなくて・・・
雪山に放りだされてもひとりで生き残るために黙々と行動し
ザノゥザに入っても受け入れられない場でもそこにいるために行動する
約定を守らない国からやってきた彼を簡単には受け入れられないのは当然
でも彼の行動のひとつひとつがやがて・・・の展開には納得感がある。
心も強いけれど、戦いもできる。
そして人(特に年少の者)を守るという大切な規範も実践する。
あの生育環境で良くこんな人間に育ったと思います。
ユーディスティ国の約定破りなのは彼の責任ではないけれど、
きちんとそれを身に取り入れているところも好感があります。
からのいざこざも。
シャニが色々強すぎるのですが首長のグリトニィルも色々背負っている。
重荷を背負いながら、誠実です。
二人の恋物語というよりもザノゥザとユーディスティのことや
戦いのことに重きを置かれています。
でもそんな中の初心で物慣れない不器用な二人の関係がらしくて心に染みます。
初々しい二人なのですがシャニの言動のあけっぴろげさには
グリトニィルやギウジ同様の反応をしてしまいますね。
「あがっている」話のところではグリトニィルの方がかわいらしすぎるな感じで。
シャニの怪我に力を注ぐところとか狼笛のこととか
二人の気持ちがきらきらと振ってくるような気分になりました。
こんなことがあってもユーディスティ国は考えを本当に改めるのか疑義がありますので
国としてはもう長くはないのでは?と思いますが。
(シャニには申し訳ないけれど)
シャニの両親(王と寵妃)そのほか王族にはそれなりの報いを受けて欲しいと願います。
今後シャニはザノゥザの民として生きていくでしょうが、
ザノゥザの次代問題は解決してないのは心にひっかかります。
解決していないということで、ユーディスティ国の未来はないと思ったりもしますがね。
「奇跡の子」がいなくてもザノゥザには良い未来がありますようにと祈ってしまいます。
☆4.5