何故欲しがるのか
2025/05/21 11:54
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投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
広い領土を保有する大国が何故また貪欲に国土を拡大したがるのか。緩衝地帯を儲けないと安心できないと、その理由を含めての著述。
世界の大国と並び、日本の観点から地政学を。
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借りたもの。
いつもディープな解説を伴う、地政学に関するYouTubeチャンネル『社會部部長』( https://www.youtube.com/@shakaibubucho )による著書。
昨今、地政学に関する著作は数多出版されている。
その多くは各国…特に領土の大きい国の地政学・経済力の“強み”を活かした視点、野心的な思惑に焦点を置いている書き方が多いような印象がある(それゆえに日本周辺の潜在的な脅威について警鐘を鳴らしている)。
しかし、この本はそんな大国の“弱点”の方に焦点を当て、“弱点”ゆえに大国が抱える“恐怖”とそれに対抗する手段としての外交・軍事について言及している点で、非常に興味深く読ませてもらった。
アメリカ…強そうで弱い国。(最強国なのに安全保障のジレンマを抱える)
ロシア…平野で呪われた国。(平坦で守りにくい地形)
中国…海洋国家になろうとする大陸国家。(陸軍強くて反乱警戒)
日本…大陸国家になろうとした海洋国家。(ロシアの南下政策が脅威)
目次だけでもキャッチーだし、「なるほど!」と目から鱗の見出しだった。
大国は、みんな不安を抱えている。
ランドパワーとシーパワーの永遠の対立、ハートランドとリムランドという、地政学の基礎概念の解説も踏まえ、とても分かりやすい。
日本は他の海洋国家の支援なしには安全保障を確立できず、その点で日米同盟は必須。
2025年1月、第二次トランプ政権が誕生したわけだが、その外交戦略が非干渉主義なら、それは理にかなっていないとの事。
前回…第一次トランプ政権において、熟練の外交・安全保障問題専門家が次々と職を追われた件……
その後、どうなったか私は把握していないけれど、さて…どうなるか……
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ロシア編
【地形の呪い】
ロシアは平野という呪いにかけられている。遡ればエカチュリーナ2世の頃、彼女は大帝の箔をつけられ、ロシアの最大領域を支配した。しかし、彼女はロシアの国境について、「国境を守る術はない、それを広げる以外には。」と苦言を呈している。
ロシアの地形を見ると、ユーラシア大陸のほとんどを占めており、中国やヨーロッパ諸国に面している。ただ、地続きであることが問題である。韓国も同じだが、山脈などの遮る自然地形がないため、いつでも攻められる可能性がある。そのため、ロシアは支配領域を拡大(攻撃性がある)するように動いてきた。
実際に17世紀には、ナポレオンがロシアに侵入し、攻撃をしかけたことがあった。(ただ、ロシアも寒い気候を生かした戦略で、モスクワの方に誘導して勝利できた)また、第二次世界大戦では、ロシアがポーランドに侵入してからロシアにも侵入した。その時ロシアは甚大な被害を受けた。(さらに昔の例を挙げると、モンゴル帝国の侵入もあるだろう。)
これらの歴史がロシア人を心から震え上がらせた。つまり、支配領域を拡大させることで安全を図るようにするようになった。
ちなみに、ロシアの隣国は「緩衝地帯」である状態だ。つまり、侵入されるリスクを背負うため、クッションのように守ってくれる国に囲まれているということだ。そのため、ロシアの隣国はロシアとの関係が深まりつつある。ウクライナを除いては。。。
【ウクライナとの戦争】
ここ最近の情勢では、ウクライナとロシアの戦争が話題となっている。これもロシアの地形の呪いが関わっている。ウクライナはロシアの西側に位置し、ヨーロッパの東側に位置する国である。第二次世界大戦の時にドイツによる侵入を経験したため、ロシアは特にウクライナにこだわった。なぜなら、ドイツとロシアの間に位置するウクライナは、とても重要な位置関係にあるからだ。
ただ、東欧諸国はどんどんNATO(北大西洋条約機構)に加盟し、ロシアの支配領域を脅かした。(クロアチアや北マケドニアなどはもともと緩衝地帯に位置する国であった)
2008年にジョージアとウクライナを将来的にNATOに加盟すると決まってから、ジョージア侵攻やウクライナ侵攻が始まり、2022年にウクライナに全面侵攻を行った。
またこれにはアメリカも関わっている。アメリカとロシアは第二次世界大戦後に冷戦を経験し、お互いに睨み合う関係が続いた。また、NATOにもアメリカは関わり、NATOの東方拡大にも賛成した。これを受け、よりアメリカとロシアの溝は深まったの考えられる。
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地政学本の決定版すぎる。どんな地政学本よりもまず、これを読むべし。
◉前提
・世界は陸VS海である。大陸国家(ロシア、中国、ドイツなど)の台頭を、海洋国家(アメリカ、イギリス、日本など)が抑えることで成立している。
・潜在覇権国はユーラシア大陸から生まれる。なぜなら、資源も人口も豊富だからだ。ハートランドを制するものが世界を制すると言われている。つまり大陸国家である。最も今、覇権国になりそうなのは中国。
・「世界の警察」は存在しない。国際法で戦争はダメと言われるが、戦争を始めても、警察のようなポジションで取り締まれない。
・これを実現するには、世界を一つの国家にして取り締まるしかない。しかし、それは現実的ではなく、今に至る。
・ゆえに国は自国を守るために、武装するしかない。警察がいない世の中で安全に生きるには、自分が強くなるしかないからだ。なので、軍隊も戦争もなくならない。
・距離、地形、海の3つが戦争の起こりやすさを決める。距離が離れていて、山や川があり、海があるほど、戦争は起きにくい。例えば、スイスは山が多すぎて、戦争に巻き込まれない。ポーランドは平野だから戦争がすぐ起きる。
・大陸国家国家は戦争が起きやすい。ヨーロッパとかね。海洋国家は、最強の天然障壁である海に守られているので、戦争が起きづらい。この観点で言うと、アメリカが最強。
・陸は攻撃に強く、防御に弱い。海は攻撃に弱く、防御に強い。大陸国家の防御策は「距離」を作ること。つまり領土拡大することである。ロシア→ウクライナだね。
・地理では、7つの大陸がある、と習う。しかし、地政学では、1つの大陸(ユーラシア大陸)と、それを囲む島々(北米、南米、アフリカ、日本など)と言う捉え方をする。なぜなら、ユーラシア大陸が別格の力を持つからだ。
・ユーラシア大陸は、人口は世界の7割、GDPの6割、石油は6割、天然ガス7割、石炭5割。この大陸のみが、圧倒的な人口、資源、工業力を有する。
・ユーラシア大陸で覇権を取った国は、その圧倒的資源をもとに、アメリカ、イギリス、日本さえ征服できる力を持つ。
◉アメリカ
・アメリカは弱い。なぜなら、海洋国家であり攻撃には強くないからだ。ユーラシア大陸に存在しない時点で、潜在覇権国にはなり得ない。そもそも、過去の戦争も勝率は6割ほどだ。
・トランプが掲げる「非干渉主義」は、地政学的には理に適っていない。潜在覇権国の力を強大にさせて、アメリカの立場が危うくなるからだ。
・干渉は、①大陸を仲良くさせる②経済/軍事支援③直接派兵である。①はNATO。これにより、ロシアという潜在覇権国を押さえつける。②は戦後の西欧や日本向けの支援。これにより、ロシアや中国に対抗できる力を持たせる。③第二次世界大戦のドイツ対抗。
・歴史的に見ると、今のアメリカの役割をイギリスが担っていた。第一次世界大戦までは、イギリスが担っていたが弱くなり、ドイツの力が強くなり、世界征服しかけていたから、アメリカが非干渉主義の殻を破った。
・アメリ��は弱い国であるため、単独で中国ロシアに対抗できない。そのため、飛行場として日本とイギリス、上陸地として韓国とフランスが欠かせない同盟国となっている。アメリカが比較的「良い国」なのは、同盟国に嫌われちゃダメだから。
◉ロシア
・領土拡大はロシアの伝統的国是である。なぜなら、平野という脆弱性から、攻撃的にならざるを得ないから。
・ピョートル、エカチェリーナも領土拡大を行い、大帝と呼ばれるに至る。エカチェリーナの時代に、クリミア併合した。2014年プーチンによるクリミア併合は、23年ぶりに自国の支配下に戻す行為。国民の支持率はこのとき、65→85%に上がった。
・ロシア地理学会というものがあり、会長はプーチン。ロシアの国家戦略は今でも、地図を見ることから始まるのだ。
・ロシアは1480年まで、モンゴルに征服されていた。その後、東側を開拓。しかし依然として、西側は平野であり、1812年〜1941年までは33年に1回は西側から侵攻されている。
・ロシアは弱いから広い。ナポレオンの侵攻、ナチスの侵攻、これらも領土を西に広げた結果、戦略縦深を作れていたので、冬将軍で撃退できた。ロシアの西への過敏な反応は、こうした歴史からくる。ロシアの広さは恐怖心の大きさそのものである。
・ウクライナ戦争の責任は欧米にある。NATOが東方拡大しすぎたからだ。カナダとメキシコに中国の軍事基地を置いたらどうなる?アメリカ激おこでしょ?それと同じ。
・ヨーロッパの長期的な平和の実現には、ウクライナをNATO/ロシアどちらにも寄り付かない中立緩衝国にすることである。
・第一次世界大戦や冷戦直後には楽観論が蔓延した。これからの時代は、欧米流の自由民主主義によって、中国、ロシアとも手を取り合って平和を謳歌するのだと。しかし、地理的現実を見つめて、そんな阿呆は抜かさずに、東欧に緩衝国を作るべきなのだ。
・過去100年間を見ると、ユーラシアではドイツとロシアが最強だ。第一次世界大戦の遠因もこの二国間の不仲である。結局、東欧に緩衝国を設けていたが、ナチスドイツが突破して、第二次世界大戦が起こる。最終的には、ソ連が巻き返して、ドイツは海洋国家の西と、大陸国家の東に割れる。
・ロシアがアメリカを信じないのは、NATOを東方拡大しないと約束したのに、嘘をついたから。これは、ドイツをNATOに入れる際に交わした約束。
・アメリカは冷戦を「思想の対立」と勘違いしている。冷戦後はロシアも資本主義と民主主義を取り入れたからだ。ゆえに、NATO東方拡大は気にしないだろうと。そんなわけないのよね。
・ロシアは不凍港を求めるゆえ、クリミア半島に拘っている。そして4つの港を持つが、海軍を分散する必要があり、それゆえ日露戦争でも日本に負けた。
・ロシアの港はすべて内海に面してる。戦争、経済制裁の際は、他国にすぐに封鎖されてしまう環境。その観点でオホーツク海は、唯一安全な海峡。海底が深く、核兵器を搭載した潜水艦を隠してる。この重要性から、北方領土は返還されない可能性が非常に高い。返せ。
・ロシア最大の武器は天然ガス。これで脅して外交してる。ドイツは工業国ゆえ、天然ガスを安く仕入れたくて、ロシアに友好的な態度をとる。EUとしてロシア依存をやめるため、ノルウェーやアメリカからの輸入を増やしてる。
◉中国
・中国は過去のアメリカ、ドイツ、日本と同じ動きをしている。それは、「北の土地→地中海→南の土地」を順に支配するというもの。しかし、アメリカと違い、色々とハードモードです。なんせ、日本、韓国、台湾、アメリカなど、周りの国が強すぎるから。
・アメリカは、戦争や土地購入で、今のアメリカ大陸を制覇。そして地中海のキューバ、プエルトリコから西洋を戦争により追い出す。中南米でハイチ、ドミニカに新米政権を樹立し、コロンビアからスエズ運河を奪う。こうして、支配領域を増やした。
・万里の長城は遊牧民からの攻撃から守るための障壁である。長年、中国はモンゴルに苦しめられ続けてる。ユーラシアステップは乾燥地帯で、食料が育たない環境なので、略奪による食料確保をしていた。元々、馬と共に戦闘民族すぎて、中国は隷属していた期間もある。
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最高に興味深く読んだ。
アメリカはなぜ世界中に基地を設けるのか?
ロシアはなぜ領土拡大にこだわるのか?
中国はなぜ強硬な態度に出るのか?
日本はなぜ大陸の奥に突き進んだのか?
誰もが持つこれらの疑問に対して、これまでで一番ハラ落ちした。私だけでなくほとんどの人が表層しか見ていないのではないだろうか?
世界平和を実現するためには勢力均衡を目指すしかない。それを成し遂げるにはお互いの考えをぶつけ合う対話が重要。
この本を読んでみて、厄介なのは過去の因縁だな、と思う。なかなか拭いきれないのはわかるが、報復は報復しか生まない。それが対話を成立させず平和を遠ざける。ディールは全部を獲ろうと思うとうまくいかない。お互いの妥協、許すことが大事なのではないだろうか。
日本の戦後処理のルーズベルトやマッカーサーの考えやタイミングの話は非常に興味深かった。処理を間違うと後々まで禍根を残すことになる。長期的な視点が大切。
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とにかくわかりやすくて面白い内容
YouTube動画さながらの読みやすさです
詰まるところは世界は海洋国家と大陸国家の2つに分かれていて地繋ぎで大陸国家は他の国を侵略しがちです(ロシアやドイツ)
他国を侵略するのは自分の国家を失うかもしれないという不安から国境首都を他国から遠ざける(戦略縦深)ためであり、その点で言うと海という天然の防壁で守られている海洋国家は他国を侵略する必要がないので、世界でそのような侵略的行為が起きた時の世界の警察としての役割を担うことが出来る(アメリカやイギリス)
そのほかにも安全保障のジレンマや、ハートランド・リムランド理論、独裁国家の不透明性のジレンマなど興味深い内容が多数ありました
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地政学を知ると、世界情勢は拮抗したチェスのように感じる
絶妙に不安定なバランスで各国の思惑が均衡して、今の世界は成り立っているのだ
そして一つほころびが生じると、それは、、、、
とんでもなく面白かった勉強になった
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学生の頃は漠然と起こった事を暗記していただけだったが、日本史•世界史面白いやんと素直に思いました。学生の頃読んでたら、社会めちゃくちゃ好きになってたと思います。
ニュースを見る目も変わりました。良書です。
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学生時代、社会科にあたる勉強はことごとく嫌いでしたが、この本では、地理と歴史と経済が見事に関連していて、そうか、社会科って面白いんだなと思わせてくれる本です。
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ものすごく面白かった。地政学の本は数多くあるけれど、この本は読みやすさで群を抜くものだった。
頭にスッと入ってくる構成も素晴らしい。
他の本を読む前にまずこの本を読んでおくと、小難しい話も理解しやすくなりそう。
著者のYouTubeも登録して面白く見ている。
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自分の視野だけで物事を見ていると理解できない相手の行動は、相手の立場に立って考えてみると分かる
というのは国レベルでも同じですね
視野を広げて、過去と未来について考えさせられます
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わかりやすく読みやすかった。
新たな視点を与えてくれました。
地政学に関する他の本も読んでみようと思いました。
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著者のYouTubeは何本か拝見しており、この本を見た時買わねばと思い手に取りました。
地政学から世界各国の行動理由を紐解いていてとても勉強になった。思想や経済、宗教は100年で変わるかもしれないが地形はすぐには変化せず結局地形に基づいて国の思惑があり行動しているんだなと。アメリカは二つの海洋に挟まれ防御力に優れており軍事力もある点からいくと大国ではあるが逆にユーラシア大陸に攻めるという点ではそこまで怖くはない国でユーラシア大陸に干渉するために多くの軍事基地を海外に設置しているとか、じゃあなぜ干渉するのかというとユーラシア大陸を制するものが世界を制するという考えがあり世界覇権国の出現を抑えるために行なっているというのも面白かった。
あと北朝鮮がなぜ怖いのか、それは情報の秘匿性・独裁政治により相手が何を意図しているか分からないからというのも合点できた。これを読むとウクライナ戦争は起こるべくして起きていたんだなと。敵国側が自国にジリジリと近づいてきて最後の砦のウクライナまでNATOに加盟するとなったらロシアは危機感持つわな。戦争していい理由にはならないが彼らにも大義名分はあったんだ。またこれもロシアのヨーロッパと繋がっている平野という地理に起因していると考えると面白い分野だ。
結局戦争無くすにはお互いの意見を話し合う必要があるのね。
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国際情勢を古典地政学の知見と共に捉え直す本
地政学は現実論ではあるが宿命論では無い
我々は「地理の檻」に囚われてはいるがその鍵は人間が持っている
思想やイデオロギーは数秒単位で変化するが地理は変化しない、1000年後もそこに山は存在する
国破れて山河あり
国際情勢を捉えるなら恒久的に存在する地理こそ重要な観点なのである
地政学的知見から国際情勢を大局的に理解することの出来る素晴らしい本でした
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「強くて弱い国」アメリカ、海への野心を捨てきれない大陸国家のロシアと中国、そして海洋国家としての日本の立ち位置など地政学的にみた国際関係で非常に参考になる良書。ウクライナ戦争や台湾有事など、現在の国際情勢における課題も地政学で紐解くことで必然的であることが理解できる。
現在の国際秩序はアメリカ合衆国を中心に形成されていることは疑いの余地がない。世界の警察を自認し、様々な国際紛争に介入しながらもその勝率は決して高くないアメリカという国は、海洋国家なので防御には強いが攻撃には弱いのだ。そして領土拡張の野心を隠さないロシアと中国という大国は、歴史的にも地理的にも平野部から他国に侵略され続けてきた恐怖があり、緩衝地帯としての周辺国を影響下に置く必然に迫られる。
そしてロシアや中国の周辺国である日本は、イギリスやアメリカといった海洋国家と連携してこの大陸国家が進出してくることを食い止める宿命を持つ。そのため、大陸国家の入口となる朝鮮半島は緩衝地帯になりやすく、日清/日露/太平洋/朝鮮と各戦争の戦場となった。地政学的に考えれば北方領土が返還される可能性は低く、また沖縄に米軍基地は駐留し続けるのだと言える。
地政学という観点から、感情を排して地理条件のみでこれほどまでに明瞭な説明ができるのはとても面白いし、政治環境やエネルギー・食糧安全保障はあくまで副次的要素なのだと理解できる。トランプ大統領の登場で世界の警察からも降りようとしているアメリカであるが、そうすると海洋国家としての利益が大陸国家によって侵食されるリスクを内包している。また石油・化石燃料依存は海洋国家たるアメリカやイギリスにとっては有利であるが、ドイツやフランスが再生可能エネルギーに熱心な理由も間接的に理解できた。