斬新な時代設定のミステリー
2025/05/06 03:56
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投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
なんといってもこの世界観でしょう。ミステリーの舞台が古代エジプト!というところが、斬新デス!。目覚めるとミイラにされて冥界へと渡る主人公。審判の神にお前はなぜか心臓が欠けている、3日で探してこいと、再び生者の世界へ戻り、探索することに、といったストーリー。戻ったら戻ったで、生き返ったことをあっさり受け入れる古代エジプト人!なかなか楽しい設定です。古代エジプトの現世は、冥界へ行くための準備期間という考えも、なんかいいなぁと思ったりしました。解説の吉村教授の解説とも相まって素晴らしい一冊でした。ぜひこの時代設定で次作も期待したいところです!
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このミス大賞受賞作の、
待ちに待った文庫化
期待値が非常に高く
ワクワクしながら読み始めました。
が、
好き嫌いが分かれそう。
で、
わたしの好みとは少し外れてました…
ゴメンなさい
何故なんだろう
死者の復活を当たり前のように受け入れたり
エジプトの王や神との世界観に
入り込めないのかな?
ハードルが高すぎたのかなぁー
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エジプト=ピラミッドくらいの知識しかないので、序盤世界観を掴むのに苦労してしまった。死んだ後の冥界だとか、神様の名前とか聞いたことはあっても…って感じ。しかし、話の本筋はなんとなくって掴めてきた3章くらいから、面白くなってきた。古代エジプトの歴史を学んでから再読したい。
こういった小説から今まで見向きもしなかった歴史に興味が湧いて調べる意欲が湧いちゃうんだから、読書はやめられない。
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古代エジプトがすきなわたしにとっては得でしかない設定。歴史上の人物たちも、生きてた頃はそりゃ話もするし動くよなぁと、人間味が増した。
死後の世界を信じる彼らにとって、この物語の締めくくりはとても自然な流れだろうなと感じた。
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密室モノだと思って読むと、あれ?となるかもしれないが、『ファラオの密室』というタイトルは原題ではないらしく、納得。
個人的には、復活のためにバラバラにするというのはよく理解できなかったが(オシリスの神話だとバラバラにされてしまったため復活させるのに苦労をしたのではなかったのだろうか……)、最後の性別誤認はシンプルながらきいていたし、ピラミッドからの消失という点にも一応の説明がつけられていて、ミステリとしても及第点かなという気がする。
ただ、ミステリというよりも、歴史ファンタジーとしての完成度が高い。
エジプト神話の中の面白い部分がうまく材料として使われていて、さらに本当に同時にタイムスリップしたような臨場感がある。
奴隷がひどい扱いを受けているくだりは本筋というよりはサイドストーリー的な位置付けなのかもしれないけれども、あそこが物語としては一番面白かったかもしれない。
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設定がぶっ飛んでるが引き込まれた
作者の考えが読めたところもあり、予定調和を感じる面とあり
ただ話は面白く一気に読めた
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前から気になってた本が文庫登場という事で早速購入。ミステリとしてはまずまず面白かった。
以下感想
・セティが女という所が全く活かせてない。伏線や描写もほとんどない。せっかくのアレなのにもう少し活かして欲しかった。
・ミイラバラバラは流石に想像できた。
・エジプト文明の知識が増え、エジプト文明に随分と、興味が湧いてきた。
・ミステリとしてはまずまず、紀元前のエジプト文明が舞台という部分の描写はとても、よかった。
・クライマックスの部分の盛り上がりが少なかった。
・奴隷のカリが救われるといいな
・表紙と中身全然関係ないやんと思いきや、そういうことか。
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エンタメとして良くできていると思う。語弊を恐れずに言えば、舞台設定がすべての作品。どうすれば賞が獲れるか分析した上でのテーマ設定で、著者の経歴から納得。
「密室」のトリックは手垢がついている感が強いし、挿絵の説明で「これでうまくいくんかい?」と思った。
とは言え、特異な舞台設定と特異な探偵役の魅力でぐんぐん引っ張っていくpage turner(頁を捲る手が止まらない本)でした。
私は、歴史に疎いので本書を読んだ後に、古代エジプトについて少し勉強してみた。すると、アクエンアテンの時代にはピラミッドは作られていないことを知った(ツタンカーメンが発見されたのもピラミッドではない)。文庫本の解説をしている吉村作治氏が問題にしていないので、「そんなこと知ってる人、ほとんどいないし、古代エジプトのテイストを楽しみましょう!」ってことなんでしょう。
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作者がブルーオーシャンを狙った、というだけある。古代エジプトでミイラが自分の欠けた真相を探し求めて謎を解き明かす、しかも期限は3日で、エジプト崩壊の危機?!という設定がまず面白い。
「ファラオの密室」というタイトルに惹かれて書店で手に取った。古代エジプトのミステリーというのを端的に示したタイトルだと思う。
もうすこしエジプトや登場人物の描写があってほしかった。あと、ミイラが主人公ならではのドタバタをもっと感じたかった。目玉が取れちゃうとか、体が乾燥して軽くって風でとんじゃうとか…?
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セティは、ミイラ職人、上級神官。死者の審判を受けるが、心臓がない。三日間を与えられ心臓を探す為に前世に戻る。
エジプト人は死者が蘇ることを信じている。
親友タレク、父に会い行き、自分の死の理由を聞きに行く。心臓を隠したのは父だった。
亡くなった王の儀式でミイラかない。神官長メリラアは死刑。崇める王が変わったので神官達は兵士に虐殺。
タレクも自分を庇って殺される。
奴隷少女カリと共に心臓を探す。
心臓を隠したのは父がセティに会いたかったから
復活の秘術を試験する為にセティを利用。
父と自分は二人とも死んだ神官の身代わり
身分を偽っていた。セティは自分が女であることも隠していた。自分の死は自殺。ナイフで乳房を切断。下半身は崩落した石で潰された。愛するタレクに知られたくないから。
死後の世界でセティはタレクを待つ
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ミステリ×オカルト。
古代エジプトが舞台で、独特の死生観と神々信仰の中で起こる殺人事件。その謎を解き明かすため、殺された本人が復活する、というこれまた型破りな設定に引き込まれて一気に読み終えました。
終わってみればミステリ要素はそこまでではなく、オカルティックな世界観の方が持ち味の小説。価値基準が現代と違うがゆえに、登場人物の意図が読めないことが多く新鮮な気持ちで読み進めることができました。とにかく舞台設定の面白さが際立つ小説でした。
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単行本で書店に平積みされていた時から気になってました!
私は、行った事はないけどエジプト好きです!
ピラミッドやエジプトの神々、古代の王朝と砂漠が大好きです。
近くの美術館や博物館にエジプト展が来たら間違い無く行きます!
本書とは全く関係ないのですがGoogleマップでエジプトの近辺を見ていたら謎の円形物がありました。
色々調べてみたら納得した答えは見つかったのですが、マップで見た時は不思議でたまりませんでした。
主人公はミイラ!
死んだ後の裁きを受ける時、神様が心臓の欠損に気付く!
心臓の欠片を見つけ出さないとジャッジが出来ず、魂がが魔物に食べられてしまう!?
神様に与えられた三日間で自分の心臓を探す為、主人公のセティは現世に戻る!??(因みに3日以内に神様の前に戻らないと魂は無限地獄を彷徨い続ける事になる・・・)
しかし、セティが戻る現世エジプトでは国家を巻き込む不穏な気配が立ちはじめていた???
そして、もう一人の主人公で奴隷のカリは理不尽でいたたまれない日々を送っていたのだが・・・
クセが強いミステリーです。
吉村作治さんの解説付きです!
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崩落事故に巻き込まれ死んだ神官書記セティはミイラにされ、死後の裁判に臨むが心臓が欠けてていたため3日間の猶予をもらい欠けた心臓を探しに現世に戻るが…。
古代エジプト人の死生観やミイラ、ファラオを頂点をする階級、ピラミッド建設、そしてセティの秘密等々、盛りだくさんの出来事が散りばめられていてとても面白い。
攫われて遠方から連れてこられ奴隷として働かされている少女カリの幸せを予感させるラストでよかった。
セティと親友タレクの冥界での幸せも望みたい。
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紀元前14世紀のエジプトを舞台にしたミステリ。
死んでミイラにされた神官セティが、欠けた心臓を取り戻すために現世に舞い戻り、自身の死の真相を探る。同じタイミングで起こる先王のミイラ消失事件。なぜか自分の班だけピラミッド建設用の石運びが遅くなる奴隷のカリ。これらの謎が絡み合って迎える結末はとても良かった。ミイラに復活の秘術を施すであったり、死に戻りという要素がかなり特殊な設定だけど、ふつうに受け入れられているあたりに古代のエジプトの死生観が感じられた。カリがメインとなった石運びの話も砂漠という特殊な環境ならではの解決だった。セティが性別を偽っていたことは、節々に描写が見られたが、イセシの息子に成り代わった元奴隷であったという展開には驚いたし、最後はカリと協力して謎の解決に至るという展開が美しかった。
総じて読みやすい長さ、文体でありながら古代エジプトを感じられて良い本だったなと思う。
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面白かった^^
どんどん読み進めて名残惜しく完読。
最後にびっくりな事実があるけど・・・なるほどねーって感じで納得
このミスもいいなぁってきっかけになりそう。
少女の活躍も見事。