「本当にあった事件」でわかる金融と経済の基本

投稿元：

レビューを見る

配架場所・貸出状況はこちらからご確認ください。
https://www.cku.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?AL=10283281

投稿元：

レビューを見る

あとがきにもある通り1970年ごろ以降の、経済・金融に起きたことをまとめている。
教科書にもある内容をへえ、こういう背景だったのかと思うだけでなく、また起きる、起きるとしたらとして自分ごととして考えることが必要なのだと思う。
コラムが面白いが結局文字だけではわからない当時の背景や温度感を知れるのは良かった。

投稿元：

レビューを見る

偽札は罪が重いが亡くならない理由は、楽観バイアスにある。
１０万円札が発行されたら、物価は不安定化するはず。
SWIFTによる送金の制裁は、ロシアが代金を受け取れなくなる。ロシアは、財政拡張しながら、金融引き締めを行った。軍事費拡大のためではないか。
国内では、全銀ネットで銀行間の送金を行っている。
SWIFT以外の決済システム＝CIPS（人民元による決済システム。

コインチェック事件は現代の銀行強盗。
ビットコインはみんながお金だと思って信用すればお金になる、という社会的合意。金（キン）も同じ。
ブロックチェーンの仕組みは、データ改ざんのハードルを高くした。
フェイスブックのリブラはステーブルコイン化しようとしたが、費用やマネーロンダリングの問題から諦めた。
デジタル通貨は金融包摂の不平等を解消できる可能性がある。しかしリブラは成功しなかったので、中央銀行によるデジタル通貨が注目されている。
アフリカでは、ＳＩＭカードが貨幣となっている。

プレトンウッズ体制でUSドルが基軸通貨化した。ドルを介在した金本位制度。デジタル人民元が使い勝手が良ければ、そうなる可能性もある。

電力の王　松永安左エ門。５大電力の時代。戦時下で５大電力をまとめて日本発送電に寡占化された。効率を求めた。戦後、松永が地域ごとに９社の電力会社をつくり、電気料金を上げた。その分、設備投資が可能になって高度成長が実現した。

潜在成長率は、資本投入、労働投入、全要素生産性（TFP）の合計値。
震災によって保険会社の支払いが増え、外債投資を円に変えたため円高になった。
災害に合うと民間消費と民間投資が減る。その分を公共投資が賄う。

ギリシャは公務員が２０%いた。退職後は９０%の年金がもらえた。
リーマンショックでは、日本の銀行に直接被害は少なかったが、アメリカの景気が落ち込んで自動車の輸出が減った。

大規模な事業は民間ではできない。そこで戦後に、日本国有鉄道と電信電話公社ができた。日本専売公社も同じ頃できた。公社は政府の暖簾分けのようなもの。それぞれ、JR、NTT、JTに民営化された。＝３公社。
５現業は、印刷、造幣、アルコール、国有林野業、郵便。

自由主義と新自由主義。フリーダムの自由ではなくリベラルの自由。政府の干渉を抑える。新自由主義は、経済面でより干渉をしない主義＝小さな政府。

世界では銀行は合併によって巨大になる傾向がある。
ｊｐモルガンチェースは、jpモルガンとチェース・マンハッタン銀行が合体したもの。バンク・オブ・アメリカはネイションズバンクとバンカメ。BNPﾊﾟﾘﾊﾟは、パリ国立銀行とパリパ銀行。HSBC、クレディ・スイスも同じ。
三菱UFJは、三菱、東京、三和、東海。
民間金融機関は、預金取扱金融機関とその他金融機関にわかれる。
エンベデッドファイナンス＝組み込みシステム。Amazonや楽天など、プラットフォーム上でやり取りができる。銀行を介した送金がいらない。フィンテックの世界。エンベデッドファイナンスの形であれば、銀行免許がなくても金融事業へ���入できる。

金利は出挙（スイコ）から始まった。稲を貸し付ける制度。
日本はバブルの崩壊で損失回避バイアスに陥り、内部留保をためて投資をしなくなった。
バーゼルIIIは２０２８年に完全実施予定。
就職氷河期とは、１９９３年以降の卒業生。
２０１１年以降は、有効求人倍率が増えているが、GDPは上がらない＝働き手はいないが給料は上がらず消費が伸びない。

財テクの代表は、特金（特別金銭信託）とファントラ（ファンドトラスト）。銀行が融資したが、株の値下がりで焦げ付いた。

シャウプ勧告で所得税中心の税制が作られた＝垂直的公平性＝累進課税。全体が底上げされたので、消費税のような水平的公平性に変化した。
導入当初は円高で物価が落ち着いていた。バブル景気末期の１９８９年で、消費税分を吸収できた。
１９８７年のNTT株売り出しで、高騰しバブルになった。
１９８５年のプラザ合意がバブルの始まり。
銀行は総量規制をかわすためにノンバンク経由で不動産に融資した。
バブルはバンドワゴン効果。

石油ショックの1973年、トイレットペーパー事件がおきた。ハーディング効果。
石油のメジャーは7社、セブンシスターズの石油メジャーと呼ばれた。OPECの設立で主導権が移動した。

日本の企業物価指数は2021年から上昇。＝原油価格の上昇。消費者物価は、2021年の秋ごろから上昇。